事例概要
- 課題
- 学生から社会人への意識転換が十分ではなく、社会人としての基礎行動に課題を感じていた。
- 若手社員が重視する「成長できる環境」に対し、教育体制をさらに強化する必要があった。
- オリエンテーション中心の受け身な教育から、主体的な学びへの転換が求められていた。
- 効果
- 新入社員の取り組み姿勢や主体性に対して、現場から高い評価の声が上がった。
- 新人同士のつながりや仲間意識が強まり、受け入れ側の世代理解も深まった。
- 「期待を捉え、期待を超える」という考え方が現場の共通言語として定着し始めた。
- 実績
サービス
新入社員研修
新入社員受け入れ担当者研修対象
新入社員
新入社員受け入れ担当者実施概要
新入社員の社会人としての意識転換と教育体制の強化を目的に、新入社員研修(5日間)と受け入れ担当者研修を実施。体感型のプログラムを通じて主体性や同期のつながりを育むとともに、「期待を捉え、期待を超える」という共通言語の浸透を通じ、行動変容と組織全体の育成文化醸成につなげている。
- 担当者の
こだわり -
私がTPR様とご一緒する中で特に大切にしていることは、現場の受講者の皆様が日々直面している課題や悩みを、坂本様をはじめ関係者の皆様から丁寧に伺い、現場につながる研修を設計することです。 また、NEWONEの研修が、受講者の皆様にとって普段なかなか話せない悩みや葛藤を共有できる場となり、同じ立場の仲間との対話を通じて、新たな気づきや次の一歩につながる機会になればと考えています。 今後も、スキルや知識を伝えていくだけの伝達の場ではなく、リアルな難しさや葛藤に共に向き合い、超える対等で相互の場を意識していければと考えています。 あわせて、TPR様では、新入社員研修から5年目社員向け研修までご一緒させていただいておりますので、各研修のつながりも大切にしながら、引き続き伴走させていただければと思っております。
― 2025年度から新入社員研修と受け入れ担当者研修などをNEWONEで実施させていただいていますが、実施しようと思った背景・理由について教えてください。
坂本様:大きく2つの背景がありました。1つは、学生から社会人への切り替えの部分です。新入社員の様子を見ていると、社会人としての意識への転換が十分にできていないと感じる場面があり、その切り替えのきっかけとなるような研修の必要性を感じていました。
もう1つは、若手社員が企業に求める価値の変化です。現在の学生や若手は、「その会社で成長できるか」を非常に重視していると感じています。一方で、当社としても教育体制についてはまだ強化の余地があると考えていました。そのため、まずは新入社員の育成からしっかりと取り組んでいこうと考えたことが大きな理由です。
また、私自身も以前、新入社員教育に携わっていた経験があります。当時はオリエンテーション中心の内容で、数週間にわたり説明を聞き続ける形式が多く、受講者にとっても受け身になりやすい印象がありました。実際に、現場配属後も学生気分が抜けきらず、時間への意識や挨拶など、社会人としての基本行動に課題が見られるケースもありました。
こうした部分は、会社としても本人にとっても重要な基礎になるため、社内だけで完結するのではなく、外部の専門的な研修を取り入れながら、新入社員の土台づくりを進めたいと考えたことが、今回の取り組みの出発点でした。
社会人としての自覚と主体性を育む“入り口”をつくる
- この研修によって、組織や受講者がどうなることを期待していましたか?
坂本様:今回の取り組みは、単年度ではなく3年計画で考えています。導入時の打ち合わせの中で、「3年後にどういう状態を目指したいですか」という問いをいただいたのですが、その場ではすぐに答えが出ませんでした。一度持ち帰り、改めて組織として目指したい姿を整理しました。
その中で見えてきたゴールは、社会人としての自覚を持ち、自ら主体的に行動できる人材を育てることです。
当社には、とことん「やり抜く」「挑戦する」「探究する」「創造する」「話し合う」といった行動指針があります。ただ、こうした価値観は言葉として掲げるだけではなく、日々の行動として体現されていくことが重要だと考えています。
そのため、新入社員研修は単に社会人としての基礎を学ぶ場ではなく、当社が大切にしている姿勢や価値観を理解し、実践していくための入り口となることを期待していました。3年後には、そうした価値観を自然に体現できる社員が育っている状態を目指しています。
現場や役員層からも高い評価を得られた
- 新人研修と受け入れ担当者研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
坂本様:まず感じたのは、講義を一方的に聞くだけではなく、個人ワークやグループワークを繰り返しながら進める「体感型」のスタイルが非常に良いということです。実際に見学していても内容が濃く、受講者が受け身にならず、自分で考えながら参加できる設計になっていると感じました。
また、実際に研修を受けた新入社員に対する現場からの評価も非常に高いです。社内では、新入社員の主体的な姿勢や仕事への向き合い方に変化を感じる声が上がっており、日々の取り組みの中でも成長を実感しています。他県の工場のメンバーも同じ研修を受講していますが、そこでも「取り組む姿勢が良い」「効果を感じる」といった声が出ており、拠点を問わず良い反応が得られています。
さらに、導入前との違いとして特に感じているのが、同期同士のつながりの強さです。研修を通じて共に考え、悩み、乗り越える経験をしたことで、仲間意識が非常に強くなったと感じています。これはこれまでにはあまり見られなかった変化でした。
受け入れ担当者向けの研修についても良い反応が多く、「今の新入社員の考え方が理解できた」という声が多く寄せられています。世代による価値観や働き方の違いを理解する機会になったことは大きかったと感じています。実際に役員層からも「非常に良い取り組みなので、今後も積極的に活用していきたい」という声をいただいています。

「期待を捉え、期待を超える」が現場の共通言語に
- 受講者の行動や周囲との関わり方に変化を感じられた場面があれば教えてください。また、印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
坂本様:新入社員の行動面では、日々の関わり方の中で変化を感じる場面が増えています。例えば、昨年入社した新入社員は、周囲とのコミュニケーションが非常に自然で、挨拶もしっかりできています。私自身に対しても気軽に声をかけてくれるなど、良い意味で距離感が近くなったと感じています。
また、特に印象に残っているのは、研修の中で扱った「期待を捉える、そして期待を超えていく」という考え方が、現場の共通言語になっていることです。
実際に社内では、「あの行動は期待を捉えられているね」「期待を超えてきたね」といった会話が自然に出てくるようになりました。研修で学んだ内容がその場限りで終わるのではなく、日常のコミュニケーションや仕事の捉え方として浸透していることは、非常に大きな変化だと感じています。
単なる知識習得ではなく、共通の価値観や行動基準が現場に根づき始めていることは、大きな成果の一つだと思っています。
単発の研修ではなく、“成長を実感”できる育成へ
― 新入社員だけでなく、2年目・3年目・5-7年目など若手層への育成機会も広げられていますが、人材育成全体をどのような考え方で設計されていますか?
坂本様:現時点では、まだ体系が完全に出来上がっているという段階ではありません。ただ、一貫して大切にしている考え方として、「社員自身が成長を実感できる教育プログラムをつくりたい」という想いがあります。
教育は単発の研修で終わるものではなく、キャリアの節目ごとに必要な視点や経験を積み重ねていくことで、成長実感につながっていくものだと考えています。そのため、新入社員だけではなく、2年目・3年目・5~7年目と、それぞれのタイミングに応じた育成機会を設けています。
また、今年4月には組織体制も見直し、これまでの「ものづくりセンター」から名称を変更し、「能力開発室」を新設しました。従来は工場中心だった教育の役割を、全社的な人材育成へと広げる組織として位置づけています。
現在は、新入社員から管理職層までを対象に、一貫した育成プログラムの再構築を進めている段階です。社員一人ひとりが成長を実感しながら、継続的に力を伸ばしていける仕組みづくりに取り組んでいます。
「やって良かった」の声が次の挑戦への原動力になる
― 能力開発室の立ち上げや人材育成に携わる中で、坂本様ご自身は、どのような時にやりがいや面白さを感じられますか?
坂本様:私自身、自分がやりたいと思っていた仕事に携わることができていることが非常に大きいと感じています。今回新設された能力開発室という役割の中で、教育の機会をつくり、それを通じて社員の成長に関われることに大きなやりがいを感じています。
実際に研修を実施した後に、「やって良かった」「あの研修が良かった」といった声をもらえたり、現場から新たな教育の相談や依頼が来たりすることも増えてきました。
自分が取り組んだことに対して反応や手応えが返ってくることは、とても嬉しいですし、それが次の取り組みへの原動力にもなっています。
人材育成はすぐに成果が見えるものではありませんが、人の成長に関われること、そしてその変化を少しずつ実感できることが、この仕事の面白さだと感じています。今は本当に仕事に没頭できていますし、日々大きなやりがいを感じています。
受講者に合わせた柔軟な対応と伴走姿勢が決め手に
― 今回NEWONEにお任せ頂いた理由、決め手について教えてください。また、実際にご一緒する中で、他社との違いや印象的だった点があれば教えてください。
坂本様:きっかけは、同じ長野県にある企業でタカノ様のお話を伺ったことでした。数年前、社内の教育体制を見直そうと考えていたタイミングで、取り組み事例を参考にさせていただくため訪問した際に、NEWONEさんの研修を活用されていることを知りました。
そこから御社について調べ、問い合わせをしたのが最初の接点です。池本さんから継続的にご連絡をいただいていたこともあり、「一度話を聞いてみよう」と思い、オンラインで打合せをしたことがスタートでした。
実際にご一緒する中で感じている他社との違いは、こちらの状況やニーズに合わせて柔軟に対応していただける点です。
例えば、「この表現は高卒の新入社員には少し伝わりづらいかもしれない」といった細かな相談に対しても、すぐに内容を調整していただけます。決まったプログラムをそのまま提供するのではなく、現場に合う形へ一緒につくり上げていく姿勢を強く感じています。
また、講師の方々の熱量の高さも非常に印象的でした。受講者を引き込みながら進めるファシリテーション力も高く、単に知識を伝えるだけでなく、受講者自身が主体的に考え、行動につなげられる場づくりをされていると感じています。

育成のあり方をアップデートしたい組織へ
― 今回実施した研修は、どのような組織にお勧めしたいですか?
坂本様:現状を変えていきたい、組織や人材育成のあり方を見直していきたいと考えている企業には、非常に合うのではないかと思います。
これまでの教育手法を大切にすることももちろん重要ですが、若手社員の価値観や働き方が変化している中で、従来のやり方だけでは十分に対応しきれない場面も増えていると感じています。
そのため、「今の時代に合った育成を考えたい」「若手社員の主体性や成長実感を高めたい」「教育のあり方をアップデートしていきたい」と考えている企業には、特にお勧めしたいです。
NEWONEさんの研修は、一方的に知識を伝えるだけではなく、受講者自身が考え、体感しながら学べるスタイルなので、これからの人材育成を考えるうえで、多くの企業に参考になるプログラムだと感じています。
「この会社で成長できる」と思える組織をつくっていきたい
― 今後、取り組んでいきたいことや注力していきたいことについて教えてください。
坂本様:今後も研修内容そのものをブラッシュアップしていくことはもちろんですが、それ以上に大切にしたいのは、社員一人ひとりが「この会社に入って良かった」「ここで成長できる」と感じながら働ける環境をつくることです。
当社は製造業ですが、単にモノをつくる会社ではなく、「人が育つ魅力のある会社」でありたいという思いを強く持っています。これは現場だけの考えではなく、会長・社長を含めて会社全体で共有している考え方です。
教育は短期間ですぐに成果が見えるものではありません。しかし、人材育成は会社の将来を支える重要な投資だと考えています。
景気や経営環境の変化があったとしても、「教育にはしっかり力を入れていく」と言い続けられるような仕組みを整え、社員が継続的に成長できる環境をつくっていきたいと思っています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いします。
◆プログラム全体像


◆アンケートコメント(一部抜粋)
●新入社員
- 学生から社会人への意識の切り替えや現場学習、配属先での立ち振る舞いを教えていただき意識して仕事に取り組みたいと感じた
- 上司や先輩が何を期待しているのかは、人によって違うということを今まであまり考えられていなかったので気づけて良かった
- 自分の知らない自分を知ることができ、これからの成長に活かしていけそうだと思った
- 期待を捉えるためには常に目的意識を持つことが重要である
- 思っていたより新入社員に期待されているということが分かった。その期待に応え、期待を上回れるようにしていきたいと思った
- 仕事をする目的や達成する方法(相手の期待を超える)が理解できた
- 期待に応えるための行動などはもちろんですが、人と協力する楽しさや難しさも学びました
●受け入れ担当者
- 反響フィードバックが印象的だった。自分では良かったことがあれば褒めるようにしているが、周囲にも伝えていく必要性がある
- ベンフランクリンの認知的不協和や、ステーキの具体例をもとにした、新人が研修で学んだ価値のメカニズムが印象的だった
- 相手によって期待値が違うこと、部下は必ずしも本音を言っているとは限らないことが印象的だった
- 目指す姿の合意やリアルタイムフィードバックの重要性が分かった
- 意味のあるフィードバックをするために、目的、目標を伝えるべきだと思った
- 何を期待しているのかを、新入社員と擦り合わせることが重要だと思った
- 新入社員と話すときは、対面より横並びの方が良いと知れた