新任組織長のトランジションを支えるマネジメント育成
~横のつながりと実践を重視した新任管理職研修~

ユニアデックス株式会社様
※写真左から ユニアデックス株式会社 人事部 人事企画室 井上 友二 様 人的資本マネジメント部 アカデミー推進室 1課 課長 渡辺 淳一 様 人的資本マネジメント部 アカデミー推進室 1課 新保 あかり 様 株式会社NEWONE 組織・人材開発事業部 HRパートナー 鈴木 彩奈 HRパートナー 渡部 亮太
会社名
ユニアデックス株式会社
https://www.uniadex.co.jp/
業界
情報・通信・ソフト
従業員規模
2,500~4,999名
対象範囲
管理職・マネージャー

事例概要

課題
  • 新任組織長はプレイヤーからマネージャーへ役割が大きく変わる中で、業務の任せ方やかかわり方の線引きに悩み、マネジメントへの転換に戸惑うケースが見られた。
  • テレワーク環境の定着や年上部下の存在等により、部下とのコミュニケーションや信頼関係の築き方に悩む新任組織長が多かった。
  • 新任組織長同士が悩みや経験を共有する機会が少なく、マネジメントの課題を一人で抱え込みやすい状況があった。
効果
  • 研修を通じて新任組織長同士の横のつながりが生まれ、悩みや経験を共有しながら学び合える関係が形成された。
  • マネジメントとしてのビジョンを持ち、メンバーに伝える重要性への理解が深まり、コミュニケーションの取り方にも変化が見られた。
  • 上司を巻き込む仕組みにより、研修後も成長を支援する体制が整い、行動変容につながる育成基盤が構築された。
実績

サービス

新任管理職研修

対象

新任組織長

実施概要

新任組織長を対象に、マネジメントの基礎習得と横のつながりの構築を目的とした研修を実施。対面研修に加え、約5~6か月にわたるフォローや上司との面談を組み込み、学びを現場で実践・振り返る仕組みを設計。プレイヤーからマネージャーへのトランジションを支援し、行動変容とマネジメント力向上につなげる育成施策として展開。

担当者の
こだわり
今回、特に重視したのは「研修後に職場へ戻った際、実際に行動につなげられるか」という観点です。Day1とDay2の間が約5か月空くこともあり、研修で得た気づきや学び、設定した行動が、日々の業務の忙しさの中で薄れてしまうのではないかという懸念がありました。 そのため、受講者同士での振り返りや上司との面談の場において、「なんとなく」で終わらせないための工夫として、話す内容や振り返りの観点を整理したシートをお渡しするなど、研修前後の場の設計にも注力しました。
また、Day2で扱う「仕事の任せ方」についても、単に手法を伝えるだけでは、職場に戻った際に「やり方は理解したが、実際に任せる業務がない」といった状態に陥る可能性があります。そのため、まずは仕事を任せる必要性に対する納得感を醸成し、そのうえで実際の業務をベースに検討することで、現場での実践の障壁となる要因をあらかじめ取り除くことを意図して設計しました。

― 今回、新任組織長研修を実施しようと思った背景や理由について教えてください。

井上様:新任組織長研修は、これまでも継続して行ってきた取り組みです。元々はグループ会社の人事部が主催し、グループ全体の新任組織長を対象に実施していましたが、3~4年前から各社ごとに実施する形となり、現在はユニアデックス独自の研修として取り組んでいます。
独自で実施するようになった背景には、当社の事業特性を踏まえた組織長育成を行いたいという想いがあります。当社はインフラ領域に特化したインテグレーション企業であり、その特性を理解したうえで組織を率いるマネジメントが求められます。新しい技術や未来を生み出す組織づくりを見据えながら、会社の方向性と合わせて新任組織長の役割を整理し、育成していくことを目的に本研修を実施しています。

渡辺様:マネージャーに求められる役割は、この10年程で大きく変化してきていると感じています。例えば働き方の面でも、出社を前提としたマネジメントから、テレワークやリモートワークを前提としたマネジメントへと変化しています。こうした環境の変化に合わせて、従来のマネジメントスキルだけでなく、新しい時代に対応した視点やスキルを身につけていく必要があります。
また、新任組織長は個人として成果を出す立場からマネジメントへと移行する、大きな転換期でもあります。私自身もマネージャーとしてその変化を実感してきましたが、このタイミングでの学びや気づきは、その後のキャリアにとって非常に重要だと考えています。だからこそ会社としても、新任組織長の育成にはしっかり力を入れていきたいという想いがあり、今回の研修を実施しました。

マネジメントの基礎を理解し、“孤立しない管理職”を育てる

― 今回の研修によって、組織や受講者がどうなることを期待していましたか?

井上様:まず感じていたのは、最近「組織長は罰ゲームのようだ」と言われることもあり、必ずしも全員が心から組織長になりたいと思っているわけではないのではないか、という点でした。今回アサインされたメンバーの中にも、戸惑いや不安を感じている方がいたと思います。
だからこそ、組織長という役割の先に「どんな可能性や未来があるのかを前向きに捉えてもらいたい」という想いがありました。
今回参加している方々は、今後課長、部長、さらには経営層へとキャリアを重ねていく可能性を持つ人材でもあります。まずはこの最初の大きな転機である“マネジメントへのトランジション”をしっかり経験し、自身のキャリアにとって意味のある機会として捉えてもらえたらと考えていました。
私自身が組織長になったときの経験も思い出しながら、そうした前向きな視点を持てる研修になればと思っていました。

渡辺様:まずは、プレイヤーやリーダーとして成果を出してきた立場から、マネジメントへと役割が変わるにあたり、マネジメントの基本をしっかり押さえてもらいたいという想いがありました。チームを管理し、成果を出していく立場として必要となる基礎的なスキルや考え方を、この研修を通じてインプットしてもらうことを期待していました。
加えて、マネージャーという立場は、メンバーとの距離が少し生まれたり、管理者として見られることも増えたりするため、悩みや課題を一人で抱え込んでしまうことも少なくありません。そうした状況に陥らないようにすることも大切だと考えていました。
当社には400~500名ほどのマネジメント職がいますが、今回の研修では新任組織長同士が集まる場でもあります。同じ立場の人同士だからこそ共有できる悩みや気づきもあると思いますので、自分の悩みを打ち明けたり、互いに理解し合える関係性を築いたりする機会になればと期待していました。単なる知識の習得にとどまらず、横のつながりをつくることも、この研修の重要な目的の一つです。
また今回は、新任組織長だけでなく、その上司の方々も巻き込む形で取り組んでいます。新任組織長同士のつながりに加えて、上司とのコミュニケーションや関係性づくりも含め、組織として成長を支えるつながりを築いていくことも大切だと考えています。研修の場だけで終わるのではなく、その後のフォローも含めて支援していきたいという想いで取り組んでいました。

悩みを共有できる仲間が生まれたことが、研修の大きな成果

― 新任組織長研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。

井上様:今回の研修を通じて特に良かったと感じているのは、新任組織長同士の横のつながりが生まれたことです。エンジニアや営業、コーポレートスタッフのマネジメントなど、それぞれ異なる役割を担うメンバーが一堂に会し、普段はなかなか話す機会のない人同士が交流する場になりました。
研修自体は対面での実施が2日間ありましたが、その前後も含めて約5〜6か月の期間の中で、リアル・リモート双方でコミュニケーションを重ねていました。その中で、自分だけが悩んでいるのではなく、さまざまな立場の人がそれぞれの視点で「組織長とは何か」と真剣に向き合っていることを知る機会になったと思います。
また、参加者のバックグラウンドもさまざまで、プロパー社員として長く在籍している方もいれば、キャリア採用で入社してすぐに組織長を任された方もいます。必ずしも同じ経験や環境ではない中で、同じタイミングで新任組織長になった“バーチャル同期”のような関係が生まれたことは大きな価値だったと感じています。
組織長としての仕事は大変なことも多く、実際に苦労しているメンバーもいましたが、そうした悩みや本音を共有できる仲間ができたことは、今回の研修の大きな成果だったのではないかと思います。

現場の上司を巻き込んだ“成長支援の仕組み”が機能した

― 受講者や組織の変化など、何か印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。

井上様:今回の研修には約40名の新任組織長が参加しましたが、バックグラウンドや思いはさまざまで、研修への関わり方にも違いがありました。
多くの方が悩んでいたのは、部下とのコミュニケーションの取り方です。特にコロナ禍以降はテレワークが中心となり、年上の部下との関係づくりや、対面で会えない環境でどのように信頼関係を築くかに悩む声が多く聞かれました。
そうした中で、研修を通じて「マネジメントとしてどのようなビジョンを持ち、それをどう伝えるのか」を意識し始めたメンバーも多く、少しずつコミュニケーションの取り方が変わってきた様子も見られました。すぐに大きく変わるわけではありませんが、組織長としての向き合い方を考えるきっかけになったと思います。
また今回の研修では、課題提出の前に必ず上司とミーティングを行い、コメントをもらうことをルールにしました。本来、組織長を育成するのは上司の役割だと考えているため、研修だけで完結させるのではなく、上司を巻き込みながら成長を支援する仕組みにしたかったのです。結果として、上司も関与する形でうまく機能していたのではないかと感じています。

渡辺様:私は研修の運営に直接かかわっていたわけではありませんが、人事部の立場から新任組織長の方々と接する中で変化を感じる場面がありました。
特に印象的だったのは、マネジメントに関する悩みを以前より率直に話してくれるようになったことです。マネージャーという立場になると、自分の弱さや悩みを周囲に打ち明けることに抵抗を感じる方も少なくありません。しかし、研修を通じて同じ立場の人同士で話し合う経験をしたことで、「悩みを共有してもよい」という感覚が生まれたのではないかと思います。
実際に「こういう悩みがあるのですがどうしたらよいでしょうか」と相談を受ける機会も増えました。同じマネジメントの立場だからこそ話せる関係性が生まれ、一人で抱え込まずに周囲と一緒に考えていこうという雰囲気ができてきたと感じています。

新任管理職が最初に直面する「任せ方」と「コミュニケーション」の壁

― 新任管理職の方が、最初につまずきやすいポイントはどこだと感じますか?

渡辺様:私自身がマネージャーになった時に最も難しいと感じたのは、「どこまでをメンバーに任せ、どこを自分が担うのか」という線引きでした。関わろうと思えばいくらでも関わることはできますが、その分自分の時間はなくなりますし、場合によってはメンバーの成長機会を奪ってしまう可能性もあります。
プレイヤーとして成果を出してきた人ほど、これまでの感覚のまま仕事を抱え込んでしまいがちですが、マネージャーになるとすべてを自分でやるわけにはいきません。どこを任せ、どこに関与するのかを考えることには、私自身も葛藤を感じましたし、多くの新任管理職の方も同じような悩みを抱えているのではないかと思います。
また、タスクマネジメントやコミュニケーションの取り方も大きなポイントです。マネージャーになると、評価や1on1などメンバーとの対話の機会が増えますが、コミュニケーションの取り方は組織の働き方によっても異なります。対面で頻繁に会う組織もあれば、リモート中心で月に一度程度しか顔を合わせないケースもあります。そうした環境の中で、メンバーの状況や考えをどう把握していくのかを模索することも、新任管理職が最初に直面する難しさだと感じています。

井上様:今お話があった通り、やはり多くの新任組織長が悩むのはコミュニケーションの部分だと感じています。特に現在はテレワークが中心の働き方になっているため、これまでと同じやり方ではメンバーとの関係づくりが難しい場面も増えています。「これまでと何を変えればよいのか」が分からず戸惑う方も少なくありません。
また、当社のようなインフラビジネスでは、長年同じ業務を続けてきた成熟した組織も多く存在します。業務の特性上、大きく変えづらい部分もあり、いわゆるレガシーな仕事を抱えているケースもあります。そうした環境の中で、年上のメンバーが多い組織のトップになった場合、「自分は何をすればよいのか」「このメンバーに何を求めればよいのか」と悩む新任組織長も少なくありません。
研修の場でも、年上部下とのコミュニケーションの難しさや、忙しさの中でマネジメントに十分な時間を割けないといった声が多く聞かれました。プレイヤーとして仕事を進めてきた状態から、すぐにマネジメントへと役割を切り替えることは簡単ではありません。誰に何を任せ、自分は何を担うのかという役割の転換が、新任管理職にとって最初の大きな壁になるのではないかと思います。

研修で終わらせない、行動変容まで伴走するパートナーシップ

― 今回、NEWONEにお任せいただいた理由や決め手について教えてください。

井上様:今回NEWONEさんにお願いすることになったのは、私が社内で提案し、複数の研修会社と比較検討したうえで選定したことがきっかけです。RFPを出し、提案内容や価格などを総合的に評価しました。最終的には提案内容と考え方を重視して判断しました。
当社では、新任組織長研修を単発の研修としてではなく、年間を通じた育成施策の一部として設計しています。そのため、研修だけで完結するのではなく、その後の行動変容や定着まで見据えた支援ができるパートナーであることが重要でした。
その点でNEWONEさんは、内容面で柔軟性がありながらも、これからのマネジメントに必要な視点をしっかり押さえた提案をしていただきました。また、研修を実施して終わりではなく、行動変容まで伴走していく姿勢を感じられたことが、最終的な決め手になりました。

渡辺様:私も、研修は実施して終わりではなく、その後の行動につながっていくことが大切だと感じています。その点で、NEWONEさんは研修そのものだけでなく、エンゲージメントや組織の状態にも目を向けながら、人や組織の変化を支援していく姿勢を持っていると感じました。
また、これまで当社ではキャリア研修やリーダー研修などもお願いしており、受講者からの評価も高かったことが印象に残っています。そうした実績もあり、安心して今回の新任組織長研修もお願いできたという背景があります。

歴史や文化を大切にしながら、これからのマネジメントを考える企業へ

― 本研修は、どのような組織にお勧めしたいですか?

井上様:特にお勧めしたいのは、社歴が長く、守るべき事業や文化を持ちながらも、これからの変化を見据えて次の世代を育てていかなければならない企業だと思います。長く続いている会社ほど、これまでの成功体験ややり方が強く残っていることも多く、「自分の時はこうだった」という過去の経験が基準になってしまうこともあります。
しかし、社会や働き方は大きく変化しています。これまでの歴史やレガシーをしっかりと理解しながらも、その先の未来を見据えて、これからの組織やマネジメントのあり方を考えていく必要があります。
そうした企業にとって、この研修は非常に有効だと思います。過去を否定するのではなく、これまでの組織の背景を理解したうえで、これからのマネジメントを考えていくという視点を得られる点が大きな価値だと感じています。

渡辺様:研修そのものを実施することが目的ではなく、「この研修を通じてどのような組織をつくっていきたいのか」をしっかり考えている企業に合っていると思います。
管理職研修はパッケージ型で実施されることも多いですが、本来は会社ごとに目指すマネジメントのあり方や組織の文化があるはずです。そうした各社の背景や課題、目指す姿を踏まえながら研修を設計していくことが重要だと感じています。
その意味で、自社の状況や組織の特徴を踏まえながら、マネジメントのあり方を考えていきたいと考えている企業には、とても合っている研修だと思います。

継続的に学べる環境をつくり、マネジメントレベルを高めていく

― 今後、注力していきたいことや取り組んでいきたいことについて教えてください。

新保様:今後注力していきたいのは、研修をより「現場で活かせる内容」にブラッシュアップしていくことです。私自身も営業として現場にいた経験がありますが、正直なところ研修に対して「面倒だな」と感じてしまうこともありましたし、実際に受けてみても、あまり効果を感じられない研修もありました。
だからこそ、研修が本当に意味のあるものになるかどうかは、現場の声をいかに反映できるかが重要だと考えています。当社でも受講者アンケートや現場からのフィードバックは毎回収集していますが、それを単に取って終わりにするのではなく、次年度の研修設計にしっかり活かしていくことが大切だと思っています。
今後は、そうした声をもとに毎年ブラッシュアップを重ねながら、現場で実際に活かせる研修にしていきたいと考えています。また、研修の価値としては「実務に活かせる学び」と「横のつながりづくり」の二つが大きいと感じていますので、この二点を大切にしながら、より良い研修にしていきたいと思っています。

渡辺様:来期に向けては、マネジメント人材の育成・支援をさらに強化していきたいと考えています。組織は組織長によって大きく変わるものだと思っていますので、マネージャーが学び続け、現場で実践していける環境を整えていくことが重要だと感じています。
研修では知識やスキルを学ぶことも大切ですが、それ以上に、学んだことを現場で試してみようと思えるような仕組みづくりが必要だと思っています。そこで今後は、研修で学んだ内容を振り返ったり実践につなげたりできる機会を増やしていきたいと考えています。
例えば、オンライン学習コンテンツを活用して研修内容を振り返る仕組みを整えたり、外部の公開講座を活用して学びを深めたりするなど、継続的に学習できる環境を充実させていきたいと思っています。また、新任組織長同士が悩みや課題を共有できる場も大切にしており、マネージャー同士が共通言語を持ちながら学び合えるような場づくりにも取り組んでいきたいと考えています。
こうした取り組みを通じて、マネージャー一人ひとりの成長だけでなく、ユニアデックス全体の組織文化やマネジメントのレベルをさらに高めていきたいと思っています。

― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いします。

◆プログラム概要

◆アンケートコメント(一部抜粋)

  • メンバーの業務と得意/不得意を把握することで、メンバーへのフィードバックができ、メンバーが自律的に動けていると感じています。
  • メンバーとの1on1で良いことも悪いことも話してもらえるような関係が作れていると感じました。
  • 1on1や個別打合せを通じて、メンバーから積極的な意見をもらえるようになってきていると思う
  • 毎週の室会で、ビジョンを必ず伝えるようにしたことで、メンバーがビジョンを意識する行動をとっていると感じる時がある。
  • 営業所の戦略、方針を共有したことにより、組織運営が円滑になった。
  • 1on1を通じて部下の仕事における期待値や、基準値のすり合わせができた点が良かった。
  • 組織としての課題に対してメンバーが意見を述べてくれること(ジブンゴト・共通認識)
  • 1on1 を続けていく事で毎回新しい発見や変化を感じる事がある。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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