事例概要
- 課題
- 2年目フォロー研修ということで、毎年この層の傾向として見られるのが、2年間全力疾走で駆け抜けてきた結果、自分にはどんなスキルが身に着いたのか、自分はこの環境で学べることがあるのだろうかという悩みに陥ること
- 社内でまだまだ活躍できる選択肢があるにもかかわらず、 それらの選択肢を知らないまま他の環境を選ぶケースが出てくるようになった
- 効果
- 「人生100年時代ゲーム~MIRAIZ(ミライズ)~」でゲームをしながらチームメンバーと会話できたこと楽しくキャリアを考えることができた
- キャリアは人によって考えていることやタイミングも違うことがわかったり、自分が考えていたキャリアをそのまま歩めば良いのだと再確認できた
- ゲームの中で、介護や病気というカードを引いてしまうことがある中で、実際に人生に起こり得るケースとしてとてもリアルだったことで、自分の人生にも起こり得る予期せぬ出来事も加味しておくことが必要だと気づいた
- 実績
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導入サービス
2年目フォローキャリア研修
※上記の研修はこちらの内容に近しいです実施概要
2年間の経験を棚卸しすることで、得てきた無形資産を整理し成長実感を得ること、また、今後の方向性やキャリアを明確にして次の一歩を踏み出すことを目的に、2年目社員(108名)を対象に人生100年時代ゲームを活用したキャリア研修を実施。
― 今回、2年目フォロー研修としてキャリア研修を実施するに至った理由・背景について教えてください。
永井様:弊社では新卒2年目までの社員を対象に、半年に1回フォロー研修を実施しています。2年間の全体テーマとして、「内省」と内省による「自己認知の向上」「同期間のつながり」を重視して実施しています。今回、2年目に対してキャリア研修を行った背景は、大きく2つあります。1つ目は、2年間のフォロー期間がこれで終了となるので、集大成として2年間の内省と、これからの未来について考える機会をつくりたいと思いました。2つ目は、毎年この層の傾向として見られるのですが、2年間全力疾走で駆け抜けてきた結果、自分にはどんなスキルが身に着いたのだろうか、自分はこの環境で学べることがあるのだろうかという悩みに陥ることです。彼・彼女らなりにしっかり考えていると思うのですが、社内でまだまだ活躍できる選択肢があるにもかかわらず、 それらの選択肢を知らないまま他の環境を選ぶケースが出てくるようになりました。そこで、しっかり内省の機会を設けて、これからのキャリアを少し長いスパンで考え、社内でまだまだ活用できる機会やチャンスがないのかを考える 機会をつくりたいと思い、今回2年目フォローとしてキャリア研修を実施いたしましました。
― この研修によって、受講者がどうなることを期待していましたか?
永井様:入社から2年間の新卒期の区切りとして、これまで自分が積み上げてきた無形資産(スキル・経験・人脈)を棚卸し言語化することで成長実感を得ることと、今後に向けて培っていくべきスキルや経験 を内省してほしいと思いました。弊社では、3年目以降は中堅社員になっていきますので、今後どうしていきたいのかを具体的にキャリアを描けなくとも 、方向性だけは自分なりに言語化してほしいと思いました。漠然とキャリアに悩む人が多く、悩むこと自体は良いのですが“何に悩んでいるのか”を具体化してほしいと思いました。
豊かな未来を生きるために、どんなキャリアを描けば良いのか体感できた
― 実際、本研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
永井様:受講者の感想としては、「人生100年時代ゲーム~MIRAIZ(ミライズ)~」で楽しくキャリアを考えることができた、ゲームをしながらチームメンバーと会話できたことが良かったという声が圧倒的に多かったです。新卒2年目の社員 はちょうどコロナ禍 での入社となるため、実は集合研修を実施するのが初めてでした。 そういった背景もあり、ただ一方的にレクチャーするだけの研修ではなく、皆で交流しながら、楽しく対話ができる研修にしたいという目的もあったので、それが実現できたことがとてもうれしかったです。ゲームを通じて、キャリアは人によって考えていることやタイミングも違うことがわかったり、自分が考えていたキャリアをそのまま歩めば良いのだと再確認できた人もいたようです。また、漠然と悩んでいた人たちは、「自分が何に悩んでいるのかを具体化できた」「同期と話し、お互いに悩みを共有することで安心できた」「悩むことが悪いわけではなく、それを解決するために自分で行動していくことが大事だと気づいた」など、とても前向きな感想が多く実施して本当に良かったです。
― 今回、人生100年時代ゲームMIRAIZを実施しましたが、受講者の反応など何か印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
永井様:ゲームの中で、介護や病気というカードを引いてしまうことがあるのですが、実際に人生に起こり得るケースとしてとてもリアルだと思いました。20代前半では、あまり現実味がないかもしれませんが、キャリアを考えるうえで、自分の人生にも起こり得る予期せぬ出来事も加味しておくことが必要だと気づいたようです。また、40代以降を想像するのが難しいという声が多かったのですが、40代、50代が豊かな人生になるためには、20代、30代から準備を積み重ねていくことが必要です。言われてみれば当たり前のことかもしれませんが、 ゲームを通じてリアルに体感できたことがとても有効だと思いました。私自身も事前にゲームを体験させて いただいた時、40代、50代で思ったよりパラメーターが上がらず苦戦しました。多くの受講者が、未来を想像し20代、30代をどう過ごすのかを改めて考えるきっかけになったと思います。
キャリア自律するために、一人ひとりの「WILL・CAN・MUST」を明確にする
― 貴社における「キャリア自律」の考え方や重要性について教えてください。
永井様:経営と人事の間では、今後社員の「キャリア自律」を高めることは重要なテーマだと考えています。弊社内では、 キャリア自律という言葉自体はあまり使わないのですが 、「WILL・CAN・MUST」のフレームを活用し、社員一人ひとりが自分の「WILL・CAN・MUST」を認識することを強化しています。特に管理職の方には、メンバーの「WILL・CAN・MUST」を活用しながら、会社のミッションを伝え業務を渡すなど、「WILL・CAN・MUST」が豊かになるような仕事の割り当てやアサイン をするように働きかけているところです。
― 今回、NEWONEにお任せいただいた理由について教えてください。
永井様:何社かお声がけさせていただいたのですが、弊社が成し遂げたい研修のゴールからプログラムを組み立てていただける点と、ゲーミフィケーションを取り入れることで対話や気づきが生まれやすい設計となっていた点が魅力でした。2年目社員にとっても、今後のキャリアを前向きに考えられる面白い研修だと思ったので、今回NEWONEさんにご依頼させていただきました。
― 今回のようなゲーミフィケーションを取り入れたキャリア研修は、どんな階層や組織にお勧めしたいですか。
永井様:弊社のように2年目、3年目くらいの若手社員に実施することはとても有効だと思います。社内で活躍できる場所があるのに自分の認識の範囲内でのみ選択肢を考え、その結果外の環境を求め 離職する人が増えている組織にも良いと思います。また、30才前後などライフイベントが増えてくる世代になると、キャリアについて迷いが出てくる人が多いのでそういった年次にもお勧めだと思います。また、このような研修は複数回やっても良いのかなと感じました。経年比較すると自分の考え方の変化が見られたりするので、内省にもつながる内容だと思いました。
「誰に何を」意識した育成施策で社員の能力を最大化する
― 今後の組織づくりにおいて、取り組でいきたいことや注力していきたいことについて教えてください。
永井様:若手に対しては自律的キャリアの施策は引き続き拡充していきたいと思っています。先程も少しお伝えしましたが、一人ひとりの「WILL・CAN・MUST」を明確にしていくうえで、自分のCANがわからない、WILLが見えてこないといった声もあるので、言語化をサポートすることや役職者の育成にも力を入れ始めたところです。 また、今後はタレントマネジメントや経営者候補、次世代リーダーの育成にも注力していきたいと思っています。誰に何を提供していけば、社員の能力を最大化できるのかを熟考しながら、 教育施策を検討したいと思っています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をお伺いさせていただきありがとうございました。今後とも引き続きよろしくお願いします。
◆プログラム概要
◆受講者アンケート(一部抜粋)
・普段の業務の中であまり内省する機会がなかったため、改めて自分がキャリア形成において何を大切にしているかが明確になった
・自分の中長期的なキャリアの方向性が見えた。他の事業部の同期の話を聞けてすごく刺激になった
・さすがに60~70歳までの人生設計について考えた事がなかったが、ここまでを視野に入れると20代後半で確かなスキルをつける事がいかに大事かに気づくことができた
・チームメンバーから、「自分のやっていることに意味づけができればやりがいを感じられるタイプ」と言われ、今やっていることが今後どう自分のやりたいことに繋がるかという意味付けを常に行って仕事しようと思った
・目的/目標のために取るべき最も効率的な手段について考え対応する力が弱いことがわかり、ネクストアクションを整理できた
・同期がいることのありがたさを実感した。各所で頑張っている姿を見ると、モチベーションになった
・人それぞれ本当に色んな価値観があるという事、そこに優劣はないのだと改めて気づけたことが良かった
NEWONE担当からの一言
大槻 美幸
組織・人材開発事業部
コメント
レバレジーズ様では、2年目でご一緒させていただきましたが、社内で活躍できる場所があるのに自分の認識の範囲内でのみ選択肢を考え、その結果外の環境を求め 離職する人が増えている組織にも効果的だと思います。こういった研修の機会で社内のリソースや施策、制度面を初めて選択肢の一つとして認識していただく機会にもなります。また、30才前後などライフイベントが増えてくる世代になると、キャリアについて迷いが出てくる人が多いのでそういった年次にもお勧めだと思います。