事例概要
- 課題
- 入社5年目前後で業務に慣れる一方、モチベーション低下や視野の固定化が起きやすく、中堅社員として職場での影響力発揮が求められる中で、次の成長ステージへの意識転換が求められていた。
- 自職種や所属組織の範囲で仕事を捉えがちで、組織全体の価値や他職種との連携を意識する機会が不足していた。
- AI時代の社会変化を踏まえ、自分にしかできない価値や将来のキャリアを主体的に考える機会が十分ではなかった。
- 効果
- 社会変化やキャリアをテーマにしたワークを通じて、「これから何が起こるかわからない中で、今いる環境を活かしながらキャリアを自己決定していくべきだ」という気づきが生まれた
- 同期や他職種との対話を通じて視野が広がり、組織で提供している価値やその中での自分の役割を再認識する機会となった。
- 5年目社員が職場のハブとして成果創出に関わるうえで必要な、周囲を巻き込む行動への意識が高まり、「明日から実践したい」という行動意識が高まった。
- 実績
サービス
5年目研修
※上記はこちらのサービスをカスタマイズしています対象
5年目社員
実施概要
入社5年目社員(希望者約200名)を対象に、職場の“ハブ”として周囲を巻き込み価値を生み出す力の育成と、AI時代の社会変化を踏まえて自身や自社の価値を見つめ直すことを目的として研修を実施。2025年11月〜12月に約25名×8クラス・各2日程で開催。
- 担当者の
こだわり
― 今回、5年目社員を対象に、社会変化を見据えて視野を広げる研修を実施しようと思った背景や理由について教えてください
太田様:社会環境の変化が大きな背景にあります。AIやテクノロジーの進化、お客様の価値観の変化、働き方の多様化など、この数年でビジネス環境は大きく変わってきました。そのような中で、入社5年目の社員は、これから当社の中堅層として組織の中心を担っていく節目の世代です。今後のリコージャパンを支えていく存在として、非常に重要なタイミングにあると考えています。
一方で、日々の業務に慣れてくる時期でもあり、疲れやモチベーションの低下といった課題が生じやすいタイミングでもあります。また、全国に拠点がある中で、自分の職場や職種の範囲で物事を捉えがちになり、視野が狭くなってしまう傾向も見られました。
そこで今回の研修では、全国の同期や他職種の社員との交流を通じて、自社の強みや多様な働き方に触れながら視野を広げてもらうことを狙いとしました。5年目という節目のタイミングで一度立ち止まり、未来志向でキャリアや価値観を見つめ直し、次の成長ステージに進んでもらいたいという想いがあり、本研修を実施しました。
視野を広げ、周囲を巻き込むアクションを職場で実践する
― 5年目研修によって、受講者がどうなることを期待していましたか?
太田様:研修のゴールとしては、5年目社員が職場の“ハブ”となり、周囲を巻き込みながらより大きな成果を生み出せる力を身に付ける、そしてAI時代における社会変化を捉え、自分にしかできない価値を考えることで、未来志向のキャリア形成を進めてもらうことを掲げていました。
特に期待していたのは大きく3点あります。1つ目は、社会変化に対する感度を高めることです。AI時代だからこそ、「自分にしかできないことは何か」を問い直してほしいと考えていました。
2つ目は、職種や部署を超えた価値提供を捉え直すことです。自分の仕事を“点”としてではなく、組織や会社全体のミッションや価値につながるものとして考えられる視野を持ってほしいと思っていました。
3つ目は、周囲を巻き込むアクションを職場で実践することです。5年目という節目の世代がハブとなり、周囲と協働しながら価値を生み出していく行動につながることを期待していました。

腹落ち感があり、職場での行動につながる学びになった
― 5年目研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
太田様:実際に研修の様子を見ていて感じたのは、「職場実践につながる研修だった」ということです。単なる知識習得や理念理解にとどまるのではなく、「明日から試してみよう」「具体的なアクションが見えた」といった手応えを受講者が持っている様子が印象的でした。
アンケートを見返してみても、「今後の行動が明確になった」「すぐに実践してみたい」といったコメントが多く、学びがしっかり自分事化されていると感じました。マインドやキャリアを扱う研修は抽象的になりがちな側面もありますが、今回の研修では事例やワークを通じて腹落ち感のある学びにつながっていたのではないかと思います。
また、社会変化や自分の価値について考える機会を通じて、これまでの経験を振り返りながら「これからどう成長していきたいか」を前向きに捉えるきっかけになっていたように感じました。5年目という節目のタイミングで、自分自身の役割やキャリアを見つめ直し、職場での行動につなげようとする意識が生まれていた点は、大きな効果だったと感じています。期待していた以上の反応が得られた研修でした。
同期との対話が、次の成長ステージを意識するきっかけに
― 受講者の変化など、印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
太田様:印象的だったのは、同期同士の対話やフィードバックを通じて、受講者が自分自身を見つめ直していく姿でした。ワークの中では、「自分では気づかなかった強みに気づけた」「他の人の考え方が参考になった」といった声が多く聞かれ、同期同士の意見交換が学びを深める大きな機会になっていたと感じています。
入社5年目というタイミングは、業務経験が積み上がる一方で、自分の役割や今後のキャリアについて改めて考える転換点でもあります。今回の研修では、同期からのフィードバックを通じて自分の価値を再認識したり、これからの行動を前向きに考えたりする姿が見られました。「応援メッセージをもらって元気が出た」といった声もあり、次の成長に向かうエネルギーにつながっていたように思います。
実は5年目の世代は、 コロナ禍の2021年入社だったため、同期同士が集合して学ぶ機会がほとんどありませんでした。そのため、同期との横のつながりが十分に築けていないのではないかという懸念もあったので、このような機会が設けられたことは非常に有意義でした。
また、社会変化やAIの進化をテーマにしたワークでは、これまでどこか遠い話として捉えがちだった内容を、自分の仕事やキャリアに引き寄せて考える様子が印象的でした。5年目という節目に、自分の役割や価値を見つめ直し、次のステージを意識するきっかけになっていたと感じています。
自然に気づきが生まれるプログラムと伴走型の支援
― 今回、NEWONEにお任せ頂いた理由や決め手、また一緒にやってみた印象について教えてください。
太田様:NEWONEさんにはこれまで3年目社員研修をお願いしており、ワークを通じて主体性を引き出す場づくりに強みがあると感じていました。そのため、5年目社員というキャリアの節目においても、実践的な学びにつながる研修になるのではないかという期待がありました。
今回の研修の決め手の一つは、人生100年時代ゲーム「MIRAIZ」です。ゲーム性がありながらも、自然と自分のキャリアについて考えられる点が魅力だと感じました。「目標を立てることがすべてではなく、状況に応じて選択し続けることが大切だと分かった」「山登り型ではなく川下り型のキャリアでもよい」といった受講者の声もあり、変化の激しい時代に合ったキャリア観を学ぶ機会になっていたと思います。また、将来の姿を考えるだけでなく、「将来に向けて今何を準備すればよいか」を考えるきっかけになっていた点も印象的でした。
また、講師の方々が要所で丁寧に振り返りを行ってくださったことで、単なるゲーム体験で終わるのではなく、学びとしてしっかり定着していた点も印象に残っています。キャリアについて無理に考えさせるのではなく、自然と考えられる場になっていたことが、今回一緒に取り組んでみての大きな価値だったと感じています。
加えて、一緒に進めていく中で桶谷さんの存在も大きかったと感じています。こちらの意図や要望を正確に汲み取っていただけることや、レスポンスの速さ、関係者間の調整のスムーズさなど、プロジェクト全体を安心して任せられるパートナーだと感じました。今回の研修では、複数部門や関係会社を含めた調整が必要でしたが、そうした点も含めて円滑に進めていただけたことは非常にありがたかったです。

自身のキャリアや組織での役割について深く考え直すタイミングに
― 本研修は、どのような組織にお勧めしたいですか?
太田様:これから組織の中核を担っていく若手〜中堅層に期待している企業には、広く当てはまる研修だと思います。特に、まだ視野が十分に広がりきれていない若手層にとっては、自分の仕事を組織や社会の文脈で捉え直す良い機会になるのではないでしょうか。
年次としては、入社直後よりも、ある程度業務経験を積んだ3年目から6年目くらいの層が特に適していると感じています。ちょうど役割が広がり始め、主任や係長など次のステップを意識するタイミングでもあり、自分のキャリアや組織での役割について深く考えやすい時期だと思います。
また、人生100年時代ゲーム「MIRAIZ」は、キャリアに迷いを感じている人や、今後の方向性を考えたい人にとっても有効だと感じました。将来を固定的に計画するのではなく、変化に応じて選択し続けるキャリアの考え方を自然と学べるため、どの世代にとっても価値のある内容だと思います。
さらに、周囲を巻き込みながら成果を生み出す力を期待される係長・主任クラスなど、これからリーダーシップを発揮していく層にも適した研修だと感じています。
研修と職場をつなぐ育成の仕組みづくりへ
― 今後、取り組んでいきたいことや注力していきたいことについて教えてください。
太田様:今後は、研修を単発の学びで終わらせるのではなく、職場と連携しながら人材育成を進めていく仕組みづくりに取り組んでいきたいと考えています。研修で得た気づきや行動が、現場で自然に活かされていくような育成の流れをつくっていきたいと思っています。
また、職種間の連携や相互理解を深める取り組みも重要だと感じています。特に若手層は、自分の職種や職場の範囲の中で仕事を捉えがちで、他の職種がどのような役割を担っているのかを知る機会が限られている場合もあります。組織の中には多様な役割やキャリアの可能性があることを伝えていくことは、成長機会の創出だけでなく、離職防止の観点からも重要だと考えています。
実際に若手社員を対象とした職種体験の取り組みも進めていますが、今後はこうした視野を広げる機会をより継続的に提供していきたいと思っています。社員が自分の可能性を広く捉えながら成長していける環境づくりに、引き続き取り組んでいきたいと考えています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いします。
◆プログラム概要


◆アンケートコメント(一部抜粋)
- 5年目と言うこともあり、周りを巻き込んで仕事をすることが求められてきており、今後周りを巻き込んで仕事をすることで大きな成果を上げるために、自分の立場ではなく、相手の立場で考えることを実施していきたい。
- 初日で行ったMIRAIZはとても印象に残っています。人生思い通りにいかないけど、周りの状況を判断しながら選択していくことで望むゴールに近づける点、選択肢を広げるために日頃から準備、自己研鑽が重要だと学びました。
- 目標や未来設計をしたところで・・と正直思っていましたが、今回自分を改めて見つめ直して理想とすべき姿が見えてきました。
- 色々な職種の方と現状やありたい姿を共有でき、組織の広さや会社としての役割を実感できた。また、巻き込むロープレで実際に困っていたことを同期と共有できてアドバイスもらったので、明日から活かしていきたいと思います。
- 今まで山登り型の目標を立てなければ、と考えていたので、今後は川下り型の方法もあることや、下る際のポイントを意識していきたいと思いました。
- 現在部署内でキーマン活動をしているのですが、どうしたら周りを上手いこと巻き込んでチャレンジしてくれるか、どう対話したらいいか良い勉強になった。
- WILL CAN MUSTで振り返ることの大切さはコミットメントシートでも感じていたが、それを同期と共有する場はなかったので、皆別職種であるが、会社に貢献したい軸は一緒でそれぞれの場で活躍していることを知り、私のモチベーションにもなった。
- 未来のあるべき姿を明確化し、同期と共有、感想を言い合えたのは刺激があって面白かったです。また、鳥の目になって自分や会社を見ると、見えない景色が見えてくることも体験できました。
- 5年目は若手とベテランの間の時期だが、周囲を巻き込んだり影響力のある言動ができる立場であることが理解できた。
- 競合に対する考え方が変わりました。また自社の現状や、今後の最高の未来と最悪な未来をみんなで考えると、職種ごとのいろんな意見が聞けて参考になったし立ち止まって考えることの大切さを感じられた。
実際に、自身のこれまでの経験をもとに“ありたい姿”をストーリーとして語ってもらう時間では、話が止まらなくなるほど語り合う姿や、同期から強みのフィードバックを受けて思わず表情を緩ませる様子が見られ、場の力を感じる瞬間となりました。
また、「巻き込み」というテーマは中堅層研修ではよく扱われるものですが、今回は“理解する”にとどまらず、現場で実際に使える状態にすることにこだわりました。巻き込みができることで自分自身が働きやすくなり、成果も出しやすくなるという納得感を持ってもらうこと、ロールプレイングを通じて現場での具体的な実践イメージが湧く状態まで落とし込めることを狙って、設計そのものにこだわりました。