事例概要
- 課題
- 優秀な女性社員は多いものの、自信不足や固定的なリーダー像により、管理職への挑戦意欲が高まりにくかった。
- 研修や制度は整備されていたが、個人の行動変容や組織変革につながりきれていなかった。
- 多様な視点を経営や意思決定に十分に活かしきれず、組織の成長に停滞感が生じていた。
- 効果
- 「自分にもできるかもしれない」という意志と自信が育まれ、挑戦を前向きに捉える女性社員が増加した。
- 上司の関わり方が変化し、1on1や対話を通じて人材を育てる組織文化が醸成された。
- 個人の意識変化が周囲に波及し、組織全体で変革に向かう動きが生まれ始めている。
- 実績
サービス
次世代女性リーダー育成研修
※上記はこちらの研修をカスタマイズしています対象
2年以内に、管理職登用の可能性のある女性社員(部門長推薦)
実施概要
2030年に向けた長期ビジョンの実現を見据え、次世代女性リーダー育成研修を4期継続実施。個人の「志」を起点に、実践型プログラムと上司の伴走を組み合わせることで、挑戦意欲と自信を育み、組織変革につなげている。
- 担当者の
こだわり - 担当者
― 2022年から、次世代女性リーダー育成研修を実施していますが、実施するに至った背景や理由について教えてください。
高橋様:当社グループでは、2020年から女性活躍の取り組みをスタートし、現在で5年目を迎えています。この取り組みは、2030年に向けた長期ビジョンの実現を見据えたものであり、単なる施策ではなく、経営戦略の一環として位置づけています。
私たちは、ミッションに「個と組織をポジティブに変革するチェンジエージェント・グループ」であることを掲げており、その世界観を実現するためには、多様な人材が経営の意思決定に参画していくことが不可欠だと考えています。その第一歩として着手したのが、女性活躍の推進でした。
特に当社は人材ビジネスを展開しており、現場で活躍するスタッフの約7割が女性です。性別だけでなく、国籍や年齢も多様な方々とともに価値あるサービスを生み出していくためには、女性の視点や力が欠かせないと強く感じていました。
一方で、社内の実態を見ると、優秀で成果を上げている女性社員は多いものの、「管理職になりたい」と考える女性はまだ少ないという課題がありました。社員アンケートの結果では、男性の約6割が管理職志向を持っているのに対し、女性では約25%にとどまっていたのです。
その背景を詳しく見ていくと、「自分に自信がない」「マネジメントに不安がある」「男性のようなリーダーシップが取れないのではないか」といった、自身への思い込みや不安から、挑戦をためらってしまうケースが多く見受けられました。また、自信の問題だけでなく、「これまでのリーダー像が男性中心であったこと」もあり、自分の姿を重ねにくい状況がありました。
そこで本研修では、単にスキルを教えるのではなく、女性自身が「志」と「自信」を育み、リーダーとして一歩踏み出すための経験を積める場をつくることを重視しました。女性に限定した育成機会を提供することで、固定的なリーダー像や思い込みにとらわれず、自分の志と向き合いながら挑戦に踏み出せる環境をつくりたいと考え、次世代女性リーダー育成研修の実施を企画しました。
「まずはやってみよう」から始まる、組織変革の“起爆剤”づくり
― 次世代女性リーダー育成研修を通じて、受講者や組織がどうなることを期待していましたか?
高橋様:本研修のゴールとして、単純に「管理職の人数を増やすこと」はあまり重視していませんでした。それよりも、女性社員一人ひとりが「自分の意志で挑戦したい」「自分にもできるかもしれない」と思える状態になることを、何より大切にしていました。
事前アンケートを見ても、「自信がない」「まだ自分には早い」と感じている方が多く、そもそも“ありたい姿”を描けていないケースが目立っていました。そこで研修では、「自分はどうありたいのか」「どんな価値を組織に提供したいのか」「その結果、どんな組織をつくりたいのか」といった、自分自身のありたい姿と組織像を言語化することに重点を置いたカリキュラムを設計しています。
私たちはこれを「志」と呼んでいますが、まずはその志を明確に言葉にすること、そして自分自身の変化(自己変革)と、組織への働きかけ(組織変革)の両方に取り組むことを重視しました。
研修期間は約4~5か月と比較的長く、その間に上司との1on1や職場での実践を重ねることで、経験と自信を少しずつ積み上げていってもらうことを期待していました。
研修を通じて、「自分はどうせ無理」ではなく、「まずはやってみよう」と思える女性が増えていくこと。それが、私たちが描いていた一番のゴールです。
勝原様:少し引いた視点で言うと、女性活躍はあくまで“手段”だと捉えています。私たちが本当に実現したいのは、「多様性を活かしながら組織そのものを変革していくこと」です。
私は2020年頃にグループにジョインしましたが、その当時、社内には「過去の成功体験」をよりどころとする空気感が残っていました。ですが、コロナ禍をきっかけに事業環境が大きく変わり、従来のやり方のままでは再成長が難しいという危機感が高まっていました。
当時のウィルグループは、指揮命令系統が明確でトップダウン色が比較的強い組織文化でした。ただ、そのスタイルのままでは、これからの変化の激しい時代を乗り越えられない。その転換の兆しとして、女性活躍や異質性を活かす取り組みが必要だと感じていました。女性が活躍できていない状態では、組織全体の変革や成長は難しい。そうした問題意識から、この取り組みはスタートしています。
今回の研修においても、受講者の方々がグループ変革に向けた“起爆剤”になってほしいという期待は大きいです。自分たちが違和感を覚えている組織を変え、その先で会社やグループ全体を変えていく存在となり、将来的には役員候補となるような人材の「卵」だと考えています。
だからこそ、感覚的にではなく、早い段階から計画的かつ戦略的に育てていく必要があると考えています。その一環として、この次世代女性リーダー育成研修を位置づけています。

想いが明確になると共に、上司の関わり方も前向きになった
― 本研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
高橋様:率直に言うと、受講者一人ひとりの意識の変化は非常に大きかったと感じています。研修の参加当初は、「自分にできるかわからない」「正直不安です」といった声が多く聞かれていましたが、最終の成果発表を見てみると、「自分は組織をこう変えていきたい」と、明確に言葉にできている方がほとんどでした。
「まだ完璧ではないけれど、こういう人でありたい」「最初は考えていなかったけれど、管理職にも挑戦してみたいと思えるようになった」と、プレゼンの中で語ってくれる姿も印象的で、研修を通じて“やりたいこと”や“挑戦したい気持ち”がしっかりと育ってきたと感じています。
もう一つ大きな効果だと感じているのは、受講者を支える上司層、いわゆる「ボス」の関わり方の変化です。本研修では女性受講者一人ひとりにバディとして上司が伴走する設計にしていますが、その関与度合いが想像以上に前向きに変わっていきました。
最低でも月1回としていた1on1も、回を重ねるごとに頻度が増え、毎週対話の時間を設けているケースもありました。成果発表の場でも、積極的にフィードバックや質問を行う姿が見られ、受講者だけでなく、組織全体として「目の前の人材を育てていこう」という意識が育ってきたことを実感しています。受講者個人の変化と、それを支える周囲の関わりの変化が同時に起きている点は、本研修ならではの大きな成果だと感じています。
長根様:私も受講者本人の変化は同様に感じています。研修を通じて、「本当はやってみたかったこと」や、「理由もなく諦めていたこと」に、もう一度挑戦してみようと思えるようになった、という声は多く聞かれました。
特に印象的だったのは、組織側、つまり周囲の変化です。ボス(上司)の方々が、「実はこんな想いを持っていたのだ」という受講者の考えや志を知ることで、関わり方が明らかに変わっていったと感じています。
例えば、会議の場で意識的に発言を促すようになったり、気づけば発言量が増えていたりといった変化が見られました。また、「この組織をどうしていくか」というテーマに対して、受講者の意見を求めるようになったという声も、アンケート結果から見えてきています。
こうした変化を通じて、本人が自信を持つことで、少しずつ周囲の行動や空気が変わり、結果として組織にも変化が波及していく。そのプロセスが実際に起きていることを、本研修を通じて強く実感しました。
管理職になる人を増やすより、活躍できる選択肢を増やしたい
― これまで実施してきた中で、受講者や組織の変化など、何か印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
長根様:特に印象に残っているのは、ある参加者の方が研修の最後に話してくれた言葉です。その方は、「これまで人にあまり興味を持てなかった」とおっしゃっていたのですが、この研修を通じて、「人に興味を持つことって、こんなに面白くて素晴らしいことなのだと気づいた」と話してくれました。
その言葉を聞いて、この研修は単にリーダーに“なる・ならない”を決める場ではなく、参加者自身が「実は自分はこういうことが好きだった」「こんな価値観も大事にしたいと思っていた」といった、新しい選択肢に気づくきっかけをつくれているのではないかと感じました。
私自身、管理職志向の人数を増やすことよりも、その人が将来を考える上で選べる選択肢を増やしてあげたい、という想いを大切にしています。そういう意味で、この参加者の言葉は、この研修の価値を象徴するエピソードだと感じましたし、「やってきてよかった」と心から思えた瞬間でもありました。
高橋様:研修前の個別面談での様子と、研修後の姿のギャップが強く印象に残っている参加者がいます。この研修は上司からの推薦で参加いただくのですが、開始前の1on1では、「正直すごく不安です」と話す方が多く、全体の7~8割は不安を口にされています。ある方が、面談の場で思わず涙を流してしまい、「嬉しい気持ちもあるけれど、どんなリーダーシップを取ればいいのかわからない」と、戸惑いを率直に語ってくれました。
しかし研修が進むにつれて、その方は積極的に発言し、グループワークや発表にも前向きに取り組むようになっていきました。最終日の成果発表では、自分の言葉で強い想いを込めたプレゼンを行っていた姿がとても印象的でした。
発表後の面談でその方が、「これまで他人と比べてばかりいたけれど、この期間を通して自分が本当にやりたいことが見えてきた。これからは自分らしくやっていきたい」と話してくれた時、本人の中に“自分の軸”が芽生えたのだと感じました。
不安からスタートした参加者が、自分の答えを自分の中に見つけ、それを言葉にできるようになる。その変化を間近で見られたことは、この研修をやっていて最も嬉しい瞬間の一つです。
「意志」を育み、過去のバイアスを外した新たなリーダー像を描く
― 女性活躍やリーダー育成において、一番大事なポイントは何だと思われますか?
高橋様:私自身が一番大事だと思っているのは、本人の「意志」をきちんと育んでいくことです。制度や研修といった仕組みを整えることももちろん大切ですが、それだけだと、その場では「楽しかった」「学んだ気がする」で終わってしまい、行動の変化につながらないことも多いと感じています。
一方で、「自分はこうありたい」「こうなりたい」という意志が本人の中で明確になると、それを実現しないままでいることに違和感を覚えるようになります。その違和感こそが、行動を生み出す原動力になるのではないかと信じています。
だからこそ、その意志の視座を少し引き上げ、そして解像度高く言語化していくことが重要だと考えています。また、どれだけ強い意志があっても、一人でがんばり続けるのは簡単ではありません。壁にぶつかったとき、反対意見が出たときに支えてくれる仲間や上司の存在が欠かせないと思います。
本人の意志を周囲が理解し、応援する状態ができていれば、折れそうな場面でも視点を変えたり、次の一歩を踏み出したりしながら、二段、三段と成長していけます。その土台づくりこそが、女性活躍やリーダー育成の要だと感じています。
長根様:研修を運営する立場として感じているのは、参加者一人ひとりの中に、「リーダーとはこうあるべき」「活躍する女性とはこういう人」というイメージが、無意識のうちに強く刷り込まれているということです。例えば、「前に出て引っ張るタイプでなければいけない」「強く発言できなければリーダーではない」といった固定的なリーダー像を持っていると、「自分はそれに当てはまらない」と感じた瞬間に、挑戦の選択肢から外れてしまいます。
だからこそ大切なのは、「自分なりのリーダー像」や「自分らしい活躍の仕方」を考えてもらうことだと思っています。これまで見てきたロールモデルやイメージだけが正解ではないと気づけたとき、初めて「自分にもできるかもしれない」という感覚が生まれます。
強みの発揮の仕方や関わり方は人それぞれで、その多様さこそが組織の力になる。そうした前提を共有できることが、女性活躍やリーダー育成を進める上で、非常に重要なポイントだと考えています。
勝原様:リーダー育成という観点で言うと、一番大事なのは「バイアスを極力なくすこと」だと思っています。特に、これまで組織をつくってきたマネジメント層や幹部層ほど、過去の成功体験への自負が強く、「自分たちのやり方は正しかったし、これからも通用する」と無意識に考えてしまいがちです。
しかし、過去に正しかったことが、未来においても正しいとは限りません。男性はこうあるべき、女性はこうあるべきといった思い込みや、「今までの当たり前」を一度疑い、変えていく姿勢こそが、これからのリーダーには求められると思います。
そして重要なのは、未来のリーダーは「今いるリーダーの延長線上」だけでは生まれないということです。今の組織にはいないタイプのリーダー、新しい価値観を持った人材が必要になります。そのためには、「自分らしさ」や「自分流」でいいというメッセージを、こうした育成の場を通じてしっかり伝えていく必要があります。
過去のロールモデルをなぞるのではなく、未来をつくるための新しいリーダー像を、自分たちで描いていく。その挑戦こそが、女性活躍や次世代リーダー育成の本質だと考えています。

同じ目線で一緒に考え、研修を“共につくる”パートナー
― NEWONEにお任せいただいた決め手は何だったのでしょうか?また、継続いただけている理由もあわせて教えてください。
高橋様:NEWONEさんにお願いして本当に良かったと感じているのは、最初から「決まったパッケージ」を提案されるのではなく、当社の課題や、目指す姿を非常に丁寧にヒアリングしていただき、研修の設計を一緒に検討してくださった点です。
私たちが目指している姿と、現状とのギャップはどこにあるのか。そのギャップをどう埋めていくのかを、一つひとつ確認しながら企画を一緒につくっていくプロセスがあり、「一緒に考えてもらっている」という実感がありました。また、状況に応じた調整にもとても柔軟に対応してくださる点は、非常にありがたかったです。
この次世代女性リーダー育成研修は現在4年目になりますが、毎年まったく同じ内容を繰り返しているわけではありません。年度ごとに受講者の層や特性が変わる中で、「前回はこうだったから今回はこうしましょう」「今期の参加者にはこのアプローチが合いそうですね」といった形で、細かな微調整を重ねてくださっています。
その都度、私たちの悩みや課題に伴走しながら企画をアップデートしてくださる存在として、継続してお願いしたいと思えるパートナーです。
また、最初のきっかけは社員からの紹介でしたが、NEWONEさんのミッション・ビジョンや、「人の可能性」「働きがい(エンゲージメント)」を大切にされている姿勢が、当社の価値観と非常に近いと感じたことも、大きな決め手の一つでした。価値観の部分で共感できているからこそ、長く一緒に取り組み続けられているのだと思います。
長根様:私は途中からこの企画に加わったのですが、最初は、既存の研修テキストやプログラムをベースに、人数や日程に合わせて少し調整する形になるのかなと思っていました。しかし実際には、「今期はどんな研修にしましょうか?」というところから、毎回あらためて丁寧に対話を重ねてくださっていることを知り、とても驚きました。
形式的に進めるのではなく、その年、その参加者にとって本当に意味のある内容は何かを一緒に考えてくださる姿勢が、印象に残っています。そのプロセスを一緒に進めることで、運営側である私自身も、「参加者にとってより良い研修にするために、どんなメッセージを伝えるべきか」「どんな関わりが必要か」を深く考えるきっかけになりました。
ここまで入り込んで企画をつくってくださるからこそ、研修後の受講者の変化や成果にも、しっかりとつながっているのだと感じています。同じ目線で研修を“共につくるパートナー”として関わっていただいている点が、継続してお願いしている理由です。
人と組織の成長を考え、本気でリーダーを育てたい組織に
― 今回実施した研修は、どのような組織にお勧めしたいですか?
長根様:どんな会社にもお勧めできる研修だと感じています。ただ、あえて挙げるとするなら、「せっかく素敵な社員がいるのに、その力を十分に活かしきれていない」と感じている組織でしょうか。
当社のアンケート結果を見ても、能力や意欲そのものに大きな差があるわけではないのに、男女によって「自分のありたい姿を描けているかどうか」に差が生まれていました。こうしたギャップは、まだ多くの企業で起きているのではないかと思います。
また、時代の変化とともに、求められるリーダー像も確実に変わってきています。「これからどんなリーダーを育てていくべきか」「今の育成の方向性でいいのか」と悩まれている人事の方にとって、本研修は一つのヒントになるのではないでしょうか。
高橋様:この研修は、「受講者本人」だけでなく、「それを支える上司や組織」も一緒に変わっていきたいと考えている会社に、とても合っていると思います。研修を通じて、女性社員が「やらされて受ける研修」ではなく、「前向きに挑戦したい場」として捉えるようになり、「私はこれをやりたい」と主体的に語る姿が増えていきました。同時に、バディとして関わる上司の側にも、「育てたい」「支えたい」という意識が芽生え、1on1の回数が自然と増えていくといった変化が見られました。
個人の成長だけでなく、それを支える上司、さらには組織全体として人を育てる力を高めていきたい。そんな想いを持っている企業にとって、本研修は非常に有効な取り組みだと思います。
勝原様:リーダー育成の研修手法は、本当に多様だと思います。座学で知識や考え方を学ぶことも大切ですが、それだけでは「自分がリーダーとしてやれる」という実感までは、なかなか持てません。今回の研修は、座学だけで終わらず、管理職を疑似体験するような実践的な要素が組み込まれており、一定期間をかけてストレッチのかかる経験を積める点が特徴です。その中で、「自分にもできるかもしれない」という感覚を、しっかり内面化していく設計になっています。そうした4か月ほどの一連のプログラムが確立されているので、「形だけではなく、本気でリーダーを育てたい」と考えている企業であれば、業種や規模を問わず活用できる研修だと思います。
また、NEWONEさんの強みは、研修を実施して終わりではなく、実際に効果が出るところまで伴走してくれる点です。この4年間、そのスタンスは一貫しており、「一緒にやり切る」ことに価値を感じている企業には、特にお勧めしたいです。
育てて終わりではなく、“その先”を見据えた人材と組織をつくる
― 今後取り組んでいきたいことや、注力していきたいことについて教えてください。
高橋様:まず、この次世代女性リーダー育成研修そのものについて言うと、これまでに約70名の方が受講してくださっています。今後は、研修を受けて終わりではなく、彼女たちが継続的に成長し続けられる環境や仕組みを整えていきたいと考えています。研修を通じて育まれた「意志」や「志」を、継続的に支援できるような取り組みを検討していきたいですね。
また、今後は「女性活躍」という枠組みだけにとどまらず、ダイバーシティ全体へと視野を広げていきたいと考えています。国籍や年齢、育児・介護、障がいの有無など、多様な背景を持つ一人ひとりが、自分らしく活躍できる組織づくりに、次の一歩として取り組んでいきたいと思っています。
勝原様:今後に向けて一番強く意識しているのは、「女性活躍」という言葉そのものを、いずれ使わなくていい状態をつくることです。つまり、女性が活躍することが特別なことではなく、当たり前の状態にしていきたいと考えています。
そのためには、これまで育成してきた女性管理職層の“次のステージ”を本気でつくっていく必要があります。今後は、マネージャー層にとどまらず、部長、事業責任者、さらには役員候補へとつながるキャリアの流れを、意図的に、計画的につくっていきたいと考えています。
私たちが女性活躍に取り組んできた原点は、「異質な視点を経営の意思決定に参画させることで、組織をより強くする」という考え方です。だからこそ、人数が増えました、意欲が高まりました、という話だけで終わらせたくはありません。多様な視点が入ることで、「意思決定の質が上がった」「組織の成長スピードが変わった」と経営陣自身が実感できる状態をつくることが重要だと思っています。
そのためにも、今後の3年間は特に重要なフェーズだと捉えています。この期間で、少しでも多くの女性リーダーが経営に近いポジションで活躍し始める「種」を蒔き、その効果を可視化していきたいと思っています。それができて初めて、ダイバーシティへの投資が一過性の施策ではなく、経営戦略として自然に受け入れられる。そんな状態を目指して、次の数年間は本気で取り組んでいきたいと思っています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いします。
◆プログラム全体像(※2025年度)

同じ会社であっても、参加する方々の状態・悩みに合わせて「伝わる」伝え方や、ストーリーにも毎年こだわり続けています。上司の皆様のかかわり一つが与える影響力も大きいため、上司向け研修でのグループワーク中の様子を見ながら、リアルタイムで講師と連携するなど場づくりにも工夫を重ねてきました。
「もしかしたら、自分にも…」という社員一人ひとりの背中を意識や気持ちづくりの面だけではなく、仕組みや風土づくりから下支えしていくパートナーとして、今後も伴走して参ります。