事例概要
- 課題
- 新入社員とOJTトレーナーの間で、配属後に期待値や関わり方のミスマッチが生じやすい状況があった。
- 育成がOJTトレーナー個人の感覚や経験に依存し、関わり方や支援の濃淡にばらつきが出ていた。
- 新入社員の課題や成長意向を感覚的に捉えるにとどまり、優先度を定量的に判断できていなかった。
- 効果
- PANAIサーベイにより、新入社員の傾向や認識のギャップを数値で可視化し、早期のすり合わせが可能になった。
- OJTにおける支援のレベル感が揃い、適切なフォローが行われたことで放置感のあるケースが見られなくなった。
- 研修や育成施策を単年で終わらせず、前年のデータを踏まえて改善につなげられる土台が整った。
- 実績
サービス
新入社員研修
OJTトレーナー研修
新入社員・OJTトレーナー合同研修
新入社員・OJTトレーナー合同フォローアップ研修
新卒育成の効果検証サーベイPANAI Entry対象
・新入社員
・OJTトレーナー実施概要
新入社員とOJTトレーナーを対象に、4月の新入社員研修、5月の合同研修、11月の合同フォローアップ研修を実施。PANAIサーベイを活用し、新入社員の傾向分析や個別レポートを作成。数値データをもとに相互理解を深め、OJTの質向上と育成のブラッシュアップを図る育成施策として展開。
- 担当者の
こだわり -
OJTトレーナーと新入社員の認識のGAPは見えずともどこの企業、関係の中でも生まれるものだと思っています。言葉にして伝えられれば解消できますが、多くの場合はそう上手くはいかない中で、今回は双日テックイノベーション様でも初となる関係性の可視化をご一緒させて頂きました。 より、双方の関係性が良くなり、エンゲージメント高く働く一助となっておりましたら幸いです。
― 今回、新入社員とトレーナーを対象とし、PANAIサーベイを活用した育成施策を実施しましたが、実施に至った背景や理由について教えてください
仲様:例年、新入社員が配属された後に、OJTトレーナーとの間でミスマッチが生じているという声が一定数ありました。「思っていた関わり方と違った」「質問しづらい」など、関係性が十分にできないまま実務に入ってしまう状況が散見されており、新入社員とトレーナー双方にとって負担になっているのではないか、という問題意識がありました。
そうした背景から、配属後ではなく、実務に入る前の段階で、新入社員とOJTトレーナーが一緒に取り組める施策ができないかと考えていました。御社とのお打ち合わせの中で、新入社員とトレーナーの合同研修のご提案をいただき、「一緒に研修を行うことで、事前に相互理解を深めることができるのではないか」と感じたことが、今回の取り組みを検討する大きなきっかけでした。
PANAIサーベイについても、当初から導入を決めていたというよりは、合同研修の文脈の中でご提案をいただき、ぜひ活用してみたいと考えました。人としての相性そのものをサーベイや研修で解決することは難しい面もありますが、業務に入る前に、お互いの価値観や傾向、モチベーションが高まる関わり方を知っておくことで、コミュニケーションの取り方や関係づくりのスタートをより良いものにできるのではないかと考えました。突然実務が始まるのではなく、事前にしっかり時間を取ってすり合わせを行うことには、一定の効果や意味があると感じ、今回の施策を実施しました。
“なぜ必要なのか”を理解し、現場で応用できること
― 今回の育成施策によって、受講者や組織がどうなることを期待していましたか?
仲様:今回の育成施策のゴールとしては、まず新入社員にとって、社会人としての基本的な行動をしっかりと身につけてもらうことを期待していました。PDCAサイクルや報連相といった基本動作は、現場からの要望としても非常に強く、IT企業という特性上、技術面の習得ももちろん重要ですが、それ以前に「社会人としてどう行動するか」という土台をしっかり作りたいという想いがありました。
単に「やり方」や「型」を教えるのではなく、「なぜそれが必要なのか」という背景や意味まで含めて理解してもらうことを重視していました。その理由が腹落ちすれば、配属後に様々な場面に直面した際にも、「だからこう行動すべきなのだ」と自分で考え、応用できるようになると考えています。そこが新人研修全体の大きな目的でした。
OJTトレーナーに対しては、これまでもOJT研修は実施していましたが、どうしても社内での内製研修が中心となり、やり方や型を伝えることに偏りがちだったと感じていました。外部の研修を通じて、最近の新入社員の傾向や、世の中全体の動きといった一般的な視点から話を聞くことで、トレーナー自身の理解や視野が広がることを期待していました。
そうした共通理解を持ったうえで、最終的に「自分の目の前にいる新入社員とどう向き合うのか」「どう関わっていくのか」というところまで落とし込める状態になることが、トレーナー側、受け入れる現場側にとってのゴールだと考えていました。
新人とトレーナーだけでなく、組織全体にとっても意味ある施策
― 本施策を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
仲様:改めて「新入社員だけでなく、OJTトレーナーにとっても意味のある研修だった」と感じています。以前から御社の研修については、受講していて楽しく、参加者自身に気づきが生まれる質の高い内容だという印象を持っていましたが、今回それを新入社員とOJTトレーナーの双方に受けてもらい、かつ合同でも研修を実施したことで、その価値が社内の満足度という形でもきちんと表れた点が非常に良かったと思っています。
新入社員については、社会人となり初めて受ける研修ということもあり、満足度が高く出やすい側面はあると思いますが、OJTトレーナー側についても同様に高い満足度が得られたことは、日頃から社会人として現場で働いているメンバーにとっても、学びや気づきのある内容だったという証だと感じています。
新入社員向け研修にとどまらず、OJTトレーナーにとっても改めて考えるきっかけや学びを提供できたという点で、今回の施策は組織全体にとって意味のある取り組みになったと感じていますし、御社とご一緒できて本当に良かったというのが率直な感想です。

認識のギャップを、感覚ではなく“数値”で捉えられた
― 今回、PANAIサーベイによる新入社員の傾向分析や個別レポートを取り入れましたが、どのような点で役立ったと思われましたか?具体的なエピソードがあればお聞かせください。
仲様:PANAIサーベイは、双方の「認識のギャップを定量的に把握できる」という点で非常に役立ったと感じています。OJTトレーナーの感覚や印象だけに頼るのではなく、新入社員がどのようなタイプなのか、何に困っているのかを、サーベイを通じて客観的に共有できたことは大きかったです。
お互いが持っていたイメージと実際の傾向にズレがあった場合でも、「ここは少し認識が違っていたのだな」と早い段階で気づき、話し合いながら埋めていくことができました。こうしたすり合わせは、ツールを使わないとどうしても感覚値に頼ってしまいがちなので、研修の中でそこまで踏み込んで行えたことは、とても有効だったと思います。
具体的なエピソードとして多く挙がっていたのは、「細かいレベル感の調整ができた」という点です。課題そのものは双方が認識していても、「どの程度困っているのか」「どこまでサポートが必要なのか」といった温度感は人によって異なります。その違いを可視化できたことで、その後のOJTにすぐ活かせたという声が多くありました。
また、半年経過したタイミングでPANAIサーベイを実施したことで、新入社員自身が「自分は今後どう成長していきたいのか」「どんな姿を目指したいのか」を改めて言語化できた点も良かったと感じています。実務が忙しくなると、どうしても目の前の業務に集中しがちですが、OJTトレーナーがその想いを把握したうえで関われるようになり、結果としてその後のOJTが進めやすくなったのではないかと思います。
当初課題としていた新入社員とトレーナーのミスマッチについても、人同士の相性の問題は完全になくなるものではありませんが、「相手が何を考えているかわからない」「フォローされていない」といった声は、今回ほとんど聞かれませんでした。新入社員側からも「適切にフォローしてもらえている」というコメントが多く、放置感のあるケースがなかった点は、今回の取り組みの大きな成果だと感じています。
OJTトレーナーの選任や新入社員との相性まで考慮することは難しい現状がある中で、完全に埋めきれない部分を、研修とPANAIサーベイによって補うことができたのではないかと思っています。その意味で、今回の施策は非常に意義のある取り組みだったと考えています。
「周囲からどう見られているか」が数値化されることで成長につながる
― 既存のエンゲージメントサーベイ等と比べて、PANAIサーベイにはどのような特徴や価値があると感じましたか?また、今後どのように育成施策へ活かしていきたいとお考えですか?
仲様:当社では、全社向けのエンゲージメントサーベイや、新入社員・キャリア入社社員を対象としたパルスサーベイなど、すでに複数のサーベイを実施しています。その中で今回PANAIサーベイを実施してみて感じたのは、「測っている視点が明確に違う」という点でした。
既存のサーベイは、基本的に「本人がどう感じているか」「仕事や職場をどう捉えているか」といった主観的な認識を把握するものです。一方で、PANAIサーベイは、新入社員自身の回答に加えて、「周囲からどのように見られているか」「行動や関わり方がどう受け取られているか」といった、他者視点が数値として可視化される点が特徴的だと感じました。
新入社員にとっては、自分の感じ方だけでなく、「他者からどう見られているのか」を知ることが、今後の成長を考えるうえで非常に重要だと思います。仕事をしていく中で、相手からどう受け取られているのかが分からなければ、改善や成長につなげることは難しいため、その点でPANAIサーベイは新人研修と非常に相性が良いと感じました。
一方で、サーベイを増やすこと自体が目的になってしまっては意味がないとも感じています。来期に向けては、それぞれのサーベイが「何を目的としているのか」「どの場面で、どのように活用するのか」を改めて言語化し、整理していきたいと考えています。設問のカスタマイズや、役割が重なる部分の見直しも含めて、より効果的な活用方法を検討していくことで、PANAIサーベイの価値を育成施策全体の中にしっかり位置づけていきたいと思っています。
言葉にしきれないニュアンスを汲み取ってもらえる安心感
― 今回、NEWONEにお任せ頂いた理由や決め手、また一緒にやってみた印象について教えてください。
仲様:今回、NEWONEさんにお任せした一番の決め手は、「自社の状況や考え方を深く理解したうえで、最適な形を一緒につくってもらえる」という安心感でした。御社の前身となる会社からお付き合いがありましたが、その頃から抱いていた印象と今とで大きなギャップはなく、「やはりここにお願いしたい」と思えたことが、今回ご相談させていただいた理由です。御社は、あらかじめ決まった研修をそのまま当てはめるのではなく、「この会社ではどんな新入社員を育てたいのか」「どんな価値観や背景があるのか」といった点を丁寧にヒアリングし、さまざまな角度から深掘りしたうえで設計していただけると感じています。
そうしたプロセスを経てつくられた研修だからこそ、自社の考え方や育成方針とズレることなく、現場にも納得感をもって受け入れられるのだと思いました。
また、ファシリテーションの質も大きな決め手の一つです。「厳しすぎず、かといって緩すぎない」という絶妙なバランスを、言葉にしきれないニュアンスも含めて汲み取り、こちらの要望に合わせて調整していただける点は、他にはなかなかない強みだと感じています。ファシリテーターのご提案についても、「こういう進め方であれば自社に合いそうだ」というイメージを具体的に持つことができました。
実際に今回一緒に取り組ませていただきましたが、その期待は変わらず、終始安心してお任せすることができました。研修の満足度や受講者の反応を見ても、「やはりNEWONEさんにお願いして正解だった」と感じていますし、来期以降も引き続きお願いしたいと考えています。

判断と意思決定を支える有効な選択肢になる
― PANAIサーベイの傾向分析や個別レポートを活用した育成施策は、どのような組織にお勧めしたいですか?
仲様:PANAIサーベイを活用した育成施策は、「新入社員育成を現場任せにせず、組織としてきちんと向き合いたい」と考えている組織におすすめしたい取り組みです。
OJTを個人の力量や相性に委ねるのではなく、「育成はチーム全体で行うもの」というメッセージを明確に打ち出したい人事・育成責任者にとって、有効な手段になると感じています。育成の考え方やスタンスを、言葉だけでなく仕組みとして示せる点が、大きな価値だと思います。
また、「新入社員が今どう感じているのかわからない」「OJTがうまく機能しているのか不安がある」といった、具体的な課題意識を持っている組織には特に向いています。感覚や印象ではなく、定量的なデータをもとに認識のズレや課題を把握し、その結果をもとに次の打ち手を考えられるからです。
一方で、「なんとなく大きな問題はなさそう」「毎年やっているから続けている」といった状態のままでは、サーベイの効果は十分に発揮されません。課題を明確にしたい、あるいは仮説を検証したいという意思があってこそ、この施策は意味を持つと感じています。
新入社員育成に対して、「今のやり方で本当にいいのか」「どこに手を打つべきなのか」を考えたい人事・育成責任者にとって、PANAIサーベイを活用した育成施策は、判断と意思決定を支える有効な選択肢になると思います。
単年で終わらせず、より意味のある施策にしていきたい
― 今後、取り組んでいきたいことや注力していきたいことについて教えてください。
仲様:今年度は、NEWONEさんと新入社員研修をご一緒させていただき、PANAIサーベイも含めて、結果やデータが一定程度蓄積された一年だったと感じています。そういう意味では、単年の取り組みとして終わらせるのではなく、今後は「前年はこうだった」「では次はどう改善していくか」といった形で、継続的に発展させていける関係性を築いていきたいと考えています。
新入社員研修についても、その年ごとに完結させるのではなく、前年の課題や気づきを踏まえてブラッシュアップしていくことで、より良い研修につなげていけるのではないかと思っています。そうした積み重ねができるからこそ、毎年の研修が単なる繰り返しではなく、進化していくものになると感じています。
PANAIサーベイについても、今後さらに意味のある形で活用していきたいと考えています。すべてをお任せするというよりも、一緒に振り返りながら、「どう活かせばより効果的か」「どう設計すれば自社に合うのか」を考えていけると、自社にとってもより価値の高い施策になるのではないかと思っています。
また、新入社員研修に限らず、エンゲージメントを高めていくという考え方自体は、当社としても非常に大切にしているテーマです。エンゲージメントが重視される時代の中で、その根底にある考え方について、御社には強い共感を持っています。
今年は新入社員研修を中心にご一緒させていただきましたが、今後は他の研修領域や取り組みも含めて、より幅広くご一緒できる機会が増えていけば、さらに親和性の高いパートナーシップになっていくのではないかと期待しています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いします。
◆プログラム全体像

◆アンケートコメント(一部抜粋)
- OJT・トレーニー間で期待値のすり合わせができ、認識のギャップを埋める大切さを実感した
- 期待と今後の目指す姿についてOJTと相談し、お互いを理解できるようになりました
- 価値観や思考の違いを踏まえたコミュニケーション・アプローチの必要性を学んだ
- 半年間の成長や変化を振り返り、今後の目指す姿を明確にできた
- 普段話せないテーマ(価値観・キャリア観など)をOJTと対話できたことが印象に残った
- PANAIサーベイの結果をもとに、自身と相手のタイプ理解が進んだ
- 互いの考えや感情を言語化し、関係性の方向性を確認できたことが大きな収穫だった