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目次
近年、生成AIの台頭により、これまで人が担っていた情報整理や分析といった作業は代替されつつあり、ビジネスの現場ではより一層「思考力」が求められるようになっています。
一方で、「思考力を高めたい」「思考力が弱い社員をどう育成するか」といった声は多く聞かれるものの、「思考力」という言葉の定義は曖昧であり、具体的に何ができていれば思考力が高いのかが明確になっていないケースも少なくありません。
私自身も、「思考力が弱い」というフィードバックを受けたことをきっかけに、「思考力とは何か」を改めて考えたいと思うようになりました。
このような背景から、本記事では「思考力がない」とはどういう状態かを分解し、整理していきます。
思考力の差は、“どの問いを起点にしているか”で生まれる
思考力は一般的に「深く考える力」と捉えられがちですが、私は「相手の目的(期待)に合わせて、“何について考えるべきか”を定め、その考えを整理して返す力」だと考えています。
重要なのは、「考えているかどうか」ではなく、どの問いに対して考えているかです。
人は考えていないのではなく、無意識に自分が答えやすい問いにすり替えてしまうことがあります。
その結果、どれだけ考えたとしても、相手が求めている答えに辿り着かず、「思考力がない」と評価されてしまいます。
したがって、思考力の差は思考量ではなく、問いの置き方によって生まれると言えます。
思考力がないと言われる3つの状態
「思考力がない」と言われる状態は1つではなく、以下の3つに整理できます。
① 問いが立てられていない(=“考えたつもり”で止まっている)
この状態は、思考していないのと同じ状態です。
問いが立っていない限り思考は始まらないため、本人の中では考えているつもりでも、実態は未着手のまま止まっていることがあります。
この場合に必要なのは、考える前に
・何のために考えるのか
・何に答えを出すのか
という問いを明確にすることです。
② 問いが浅い(整理できていない)
問いは立てられているものの、思考の整理が不十分な状態です。
事実と解釈が混ざっていたり、原因の深掘りが浅かったりすると、考えているにも関わらず「浅い」と評価されてしまいます。
この場合は、
・事実と解釈を分ける
・なぜを一段深く考える
といった基本的な整理を行うことで、思考の質を高めることができます。
③ 問いがズレている(問いを取り違えている)
相手が求めている問いとは異なる問いに答えてしまっている状態です。
例えば、「なぜ成果が出ていないのか」という問いに対して、「何をやったのか」を説明してしまうようなケースです。
この場合は、思考の前に
・相手は何を聞いているのか
・何を決めたいのか
を正しく捉えることが重要になります。
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思考力を高めるために重要なこと
以上を踏まえると、思考力を高めるために重要なのは、考え方そのものではなく、
自分がどの状態でつまずいているかを認識することです。
・問いが立てられていない → まず問いを明確にする
・問いが浅い → 整理する
・問いがズレている → 相手の意図を捉える
この違いを理解することで、思考力は具体的に改善可能なものになります。
まとめ
思考力とは、「たくさん考える力」ではなく、「何について考えるべきかを定め、その考えを適切に扱う力」です。
そして「思考力がない」とは、能力の問題ではなく、問いの立て方・扱い方のどこかでつまずいている状態だと言えます。
まずは、自分が「問いが立てられていないのか」「問いが浅いのか」「問いがズレているのか」を認識することから始めてみてはいかがでしょうか。
森 陽輝" width="104" height="104">