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大事にすべきは満足度ではなく実践度 新入社員研修の意味価値を「自ら高めさせる」仕掛けとは?

大事にすべきは満足度ではなく実践度 新入社員研修の意味価値を「自ら高めさせる」仕掛けとは?

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著者

長畑 和子

著者

長畑 和子

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、キャリア自律をテーマとした新商品開発や社内の新入社員育成の推進メンバーとして組織風土づくりに取り組んでいる。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

大学の講義で「キャリア」のテーマが注目され、セカンドキャリアを見据えた状態で入社を決めるのが当たり前になってきている今、受け入れ側の組織として「いかに主体的な新入社員を育てる機会にするか」が議論の中心になっているのではないかと思います。

数年前から「モノ・コト」→「意味・価値」重視の世代変化により、「いかに研修の意図が分かりやすく伝わるか」「活用度の高い内容にしよう」等が意識されてきました。

ですが、それらの観点だけでは「研修内容そのものには満足」しても、「主体性を育てるという観点においては物足りない」という点について本日は注目してみましょう

実際に私が研修でご一緒しているお客様からこんなご相談を頂きました。

「自社では、社会人として高い基準でマインドを醸成することを大事にプログラムを構成しているが、主体性が引き上げられていない」「必要性を理解し、行動面においても初日と比べるとレベルアップしているが本当はもう一段高い基準を求めたい」

実際に、カリキュラムは毎年の傾向と対策を踏まえ充実したラインナップでしたが

「新入社員自身が新人研修の場に参加する目的・ゴール」がセットできていない・整理されていない、ということがこの不足感を生んでいると考え、

4月の新入社員研修の研修初日に以下の3つの観点から、自分にとっての意味・価価値を明確にセットする場を設けました。

  1. 絶対解が無い社会において新入社員に求められていることは何か
  2. それらを踏まえ、まだ見ぬ配属先の先輩・上司は新入社員の自分たちにどんな意識・行動を期待しているか
  3. 自分自身、この新入社員研修期間においてどのような目的・ゴールをセットして臨むか

その後、複数日程にわたって、これらを振り返り、見直し続けることで自分にとっての意味価値を問い直し、磨き続ける習慣づけを行いました。

迎えた最終日、新入社員からの評価は大変満足・大変理解できた、という結果になったのですが、何よりも「活用度」に対する意見が多く見られました。

「単発で知識を理解することにとどまらず、すべて成果を出すために必要なことなんだ、とい紐づけて考えることができた」

「自分の目的に立ち返りながら情報にふれることで、まだまだ足りない部分に気づくことができた」

等と、様々なテーマに触れながらも一貫して「自分自身の目的」と紐づけながら取り組むことができたという回答になりました。

以上のことから、意味価値をしっかりと「伝えていく(与えていく)」ことももちろん大事ですが「新入社員自身に意味価値を見つけさせる」仕掛けをいかに盛り込むか?こそが、研修の満足度はもちろん、「活用度」を高めていくうえで欠かせないポイントではないかと考えました。

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