上林 周平" width="104" height="104">
NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
先日、某企業のM&Aに伴ってグループインした企業様に対して、PMI（Post Merger Integration）が順調に進んでいるかの調査・分析を実施しました。
PMIとは、M&A（合併・買収）後の統合プロセスを指し、買収後の両社の経営、業務、文化などを統合し、シナジー効果を最大化することを目的とするものです。
企業間の合併に限らず、企業内でも部門が統合されることも多くありますが、組織を統合する際のポイントや異なるものからシナジーを湧かせる方法についてまとめてみたいと思います。
エンゲージメントサーベイとは異なるゴールを目指した調査方法
各社でエンゲージメントサーベイの導入が進みましたが、
「スコアが改善されない」「形骸化している」
というような声も多く聞かれます。
それは、ある意味仕方ない側面もあると思います。
というのも、エンゲージメントサーベイは、定期的にとるものであり、人間ドックのように現状を把握するものです。そして終わりがない活動です。
そのため、人事戦略に組み入れたり、伴走支援を行ったり、ある種の強制力がないと、なかなか続かない側面があります。
一方で、今回は、組織の合併に伴うPMIが順調に進んでいるか、
一定期間後の目指す姿に対して、相互理解や前向きな感情、シナジー創出行動がどれだけ起こっているか、
終わりのあるゴールに対して、現状を把握し、PDCAが回るように実施した結果、効果実感が高かったです。
改めて、現状把握をする際に、目指すべき具体的な方向性に対して、実施する重要性を感じました。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
現状把握してわかったことと組織変革のポイント
グループ加入した企業の実態を見ると、仮説の通り、部署ごとに特徴（理解度や前向きさ、実感度合や負担感など）がでて、どの部署に対して何のアプローチをすべきかがわかりやすい状態でした。
それに加えて、全体的に感じたこととして、1つ目は、実感度合や理念共感、戦略や統合メリット理解に対して、上位層から右肩下がりになることが顕著だったのが印象的でした。
部長層よりも課長層の方が低く、課長層よりもラインを持っていない担当の方が低いという結果です。
経営マターで進めているので、上位者から順に伝達されるからある意味当然な側面もあると思いますが、組織が変わるときは、上位レイヤーから順番に変化していく実態と、それを促進させる重要性を感じました。
2つ目は、相互の社員と会った（話した）ことある人はない人よりも、統合メリットを感じる割合が高く、ランチや懇親会に共に行ったか否かでは、さらに差がでる結果でした。
また、現場社員の声を吸い上げてみても、上手くいくポイントは「人材交流の促進だ」という意見が圧倒的に多かったです。
組織を変革する際は、ロジカルなプランも大事ですが、人と人とが接点を持つ、地上戦的な活動が重要であると改めて感じました。
3つ目は、組織統合や変革の良い面は意外と伝わりにくいことです。
組織全体でよい面がいくつか出ていたとしても、それを認識できている人が非常に少ないことです。
統合したり、変革することは、一定の現場の負担感があり、その負担に遠慮して、変革の実情のシェアを躊躇することは良くあります。
しかし、小さくてもよい変化を皆でシェアし、良くなっている実感を高められるかが非常に大事であることが、現場のコメントからも感じました。
この3つのポイントは、M&Aに伴うPMIだけに限らず、組織を変革していく際には、押さえておくべき重要なポイントであると思います。
人材枯渇時代において、統合する力が組織のキーになる
人材が枯渇する時代において、新卒採用でも、中途即戦力採用でも、M&Aなどによる組織統合でも、
いかに早く受け入れ、戦力化していくことが大事です。
しかも、ただ受け入れるだけでなく、それぞれの良さを引き出し、良いシナジーを出せるか否かが、組織力向上においても非常に重要です。
すなわち、これからの時代において、人や組織のより良い統合（Integrate）を行う力が、組織の強さに影響します。
弊社では、「新卒採用・中途即戦力採用のオンボーディング」や「M&Aなどによる組織統合」の現状を可視化し、より良い統合プロセスを支援するPANAIサーベイを提供しております。
Plan（計画）
Adjust（調整）
Navigate（ナビゲート）
Assess（評価）
Integrate（統合）
今後を見据えて、統合する力を高めたい方は、ぜひ、お声がけいただければと思っております。
