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2025年度の新入社員傾向から考える2026年度の新入社員傾向予想

2025年度の新入社員傾向から考える2026年度の新入社員傾向予想

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著者

山口 陽輝

著者

山口 陽輝

大学卒業後、株式会社NEWONEに入社。HRパートナーとして、新人・若手から管理職層までの研修設計や新人・若手領域を中心に、ファシリテーターも行う。
社内では、新入社員育成の責任者として社内の育成体系づくり・育成風土醸成を推進する傍ら、Unitのリーダーとしてもメンバー育成を行いながらプレイヤーとして活動している。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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2025年4月もありがたいことに各企業の新入社員の皆様とご一緒する機会を多くいただきました。

私自身、ファシリテーターとして登壇する中で感じた2025年度新入社員の傾向、そして少し早いですが2026年度の新入社員傾向を予想します。新入社員研修の振り返りと来年度に向けた改善案について検討される際に、ご活用いただけますと幸いです。

2025年度の新入社員は、コロナ禍による「制約」と「再開」を繰り返しながら大学生活を送った世代です。

オンライン環境での学習が中心でありながら、後半には対面の活動が徐々に戻るなど、二重の環境を経験してきたことで、柔軟かつ慎重な行動が特徴的です。

1. 自己開示への慎重さと深さ

彼らはオンライン中心の環境に慣れており、最初は自分の考えや感情を外に出すことに慎重です。

しかし、信頼関係が形成されると一転して深い対話を重視する傾向があります。
これは、オンライン環境で相手の反応が見えづらい経験を重ねてきたことに起因し、相手の態度や環境を見極めてから心を開くという行動パターンが見られます。

2. 安心・安全を重視する意識

心理的安全性へのこだわりが強く、単に「働く」だけでなく「安心して働ける」環境を重視します。安心できない環境では自らのパフォーマンスが発揮できないと認識しており、環境が合わなければ早期の転職を検討する姿勢が顕著です。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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3. ハイブリッドな適応力

デジタルネイティブ世代であることに加え、対面活動の価値を再認識しているため、リモートと対面の両方を場面ごとに適切に使い分ける力があります。業務の効率と人間関係の構築のバランスをとる意識が強いのが特徴です。

26年度新入社員の傾向予想

2026年度の新入社員は、コロナ禍の影響をほぼ受けることなく、通常の学生生活を送った世代です。
これにより、25年度とは異なる特徴が期待されます。

1. 対面コミュニケーションの積極性

この世代は、授業、課外活動、インターンシップなどを通じて、対面での議論や協働作業を豊富に経験しています。そのため、職場でも対面での話し合いやフィードバックを積極的に求め、他者と積極的に関係を築こうとする姿勢が見込まれます。

2.成果志向の実用化

通常の学生生活の中で、インターンやプロジェクト活動など「成果を求められる経験」を積んでいるため、職場でも「何をどのように評価されるか」を意識する方が増えるのではないかと思います。単なる努力よりも「成果の見える化」に価値を置き、フィードバックを重視する傾向が見られるのではないでしょうか。

3.主体的な自己表現力の向上

この世代はディスカッションやプレゼンテーションの機会が多かったことから、自分の意見や提案を積極的に述べることに慣れています。上司や同僚に対しても遠慮なく発言できる一方、建設的なディスカッションを好むので、組織としてはその意見を受け止める体制を整えることが求められるように感じます。

まとめ

25年度の新入社員は「慎重な自己開示」「心理的安全性重視」「ハイブリッド適応力」が特徴でした。
26年度の新入社員は「対面コミュニケーションの積極性」「安定志向の深化」「主体的な自己表現力」がより際立つと予想されます。
それぞれの世代が置かれた背景と価値観を理解し、組織は適切なオンボーディングと育成の仕組みを整えることの重要度がますます高まると思います。

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