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同期の関係性における“みんな違ってみんな良い”のデメリット

同期の関係性における“みんな違ってみんな良い”のデメリット

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著者

阿部 真弥

著者

阿部 真弥

大学卒業後、株式会社NEWONEに創業メンバーとして参画。入社後、マーケティング部門で新商品開発に従事し、20代育成プログラムの立ち上げ、責任者を担当。現在は、HRパートナーとして新入社員育成から管理職育成まで幅広く、営業・プログラム開発に携わっており、新規開拓領域のマネージャーを務める。
また、新人・若手領域を中心に、ファシリテーターとしても活躍している。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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先日、大手のIT系の企業様で新入社員研修をご一緒している際に「同期の関係性の変化」を強く感じた場面がありました。

入社初日から、非常にコミュニケーションが上手く、同期全員で良い関係性を築いている様子が印象が印象的だったのですが、「同期同士のフィードバック」の時間になった途端、急に壁ができて当たり障りない会話をし始めるというシーンがありました。

もちろん仲が良くても相手にフィードバックするとなると、ブレーキがかかるというのはどの世代でも起こりえることですが、例年と比較してもよりそのブレーキは顕著に現れていた印象でした。

具体的な発言としては、

「〇〇さんはこういう役割を担ってくれていたので、とても助かりました。課題だと感じたことは本当に特になかったです」
「△△さんの強みはこういう部分だと思うので、それを活かしていってほしい」

等、個々の強みには詳細に言及できている一方で、課題に対するフィードバックはほとんど出せないという関係性が目に付きました。

その背景にあるのは、“みんな違ってみんな良い”の考え方ではないでしょうか。

もちろん個々の価値観や個性を尊重する素敵な考え方だとは思いますが、同期の関係性においてそれが影響しすぎると、いわゆる「切磋琢磨」することからも遠のいてしまうということを実感した場面でした。

コロナ禍入社の世代はとにかく同期の関係づくりに苦労している層が多く、人事の皆様も同期の関係づくりのために内定式や研修期間中のコミュニケーション機会について、試行錯誤されている企業様が多かったと思います。

これらのことから見えてくるのは「傾向をとらえずに育成設計をしていると“良かれと思って強化していること”が裏目に出てしまう」ということが起こりえるという点です。

新入社員・若手社員の傾向を正しく理解し、育成に活かしていくことの重要性は年々増しています。

25年卒の新入社員を「未知の生物」にしないために、是非一緒に傾向への理解を深めていきましょう。

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