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新入社員の育成・定着を成功に導く、採用メッセージと入社後の育成方針との一貫性

新入社員の育成・定着を成功に導く、採用メッセージと入社後の育成方針との一貫性

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著者

青木 美奈

著者

青木 美奈

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層の研修設計を支援。特に女性活躍、ダイバーシティ推進に注力している。社内では、メソッド記事の作成を推進している。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

今年の4月、業界・業種を問わず多くの企業様の新入社員研修をご一緒させていただきました。

特に印象的だったのは、各社が大切にしている理念や採用メッセージを、新入社員が素直に受け取り、納得感を持って研修に参加している様子が多く見られたことです。そこで今回は、「新入社員の育成・定着を成功に導く、採用メッセージと入社後の育成方針との一貫性」について考えてみたいと思います。

ケース① 成果主義・早期戦力化を重視する企業の例

ある企業様では、新入社員の早期育成・戦力化を強く期待しており、採用段階からその方針を明確に打ち出していました。入社式や研修においても同様のメッセージが一貫しており、弊社が担当した入社直後の研修でも、

「早く成果を出して、会社に貢献できる存在になりたい」

という前向きな声が新入社員から自然と上がっていました。会社のメッセージと本人の覚悟が噛み合っており、高い当事者意識や成長意欲を感じました。

ケース② 丁寧な育成で長期的な活躍を目指す企業の例

一方で、ある企業様では1年間をかけてじっくりと育成するスタイルを取られていました。研修とOJTを組み合わせ、新入社員が社内環境に慣れ、良好な人間関係を築きながら基礎を固めることを大切にしています。

実際、研修に参加した新入社員たちも落ち着きがあり、素直で協調性のある印象。企業カルチャーにフィットした人材が集まりやすい環境が整っていると感じました。

新入社員はメッセージに敏感。採用と育成は「一貫性」が鍵

今年、複数の企業様と関わる中で強く感じたのは、採用メッセージに呼応するように、新入社員の傾向も二極化しているということです。

  • 「成果を出したい、早く成長したい」と考える成長志向の人材は、挑戦的なカルチャーの企業にフィット
  • 「じっくり成長したい、信頼関係を築きたい」と考える人材は、丁寧な育成を大切にする企業を選ぶ傾向に

このような時代においては、採用時に発信する情報や価値観と、入社後の実際の育成環境がズレていると、早期離職にもつながりかねません

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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採用メッセージとオンボーディング設計の一貫性が、定着と活躍を左右する

新入社員研修は、新卒社員が初めて自社と本格的に向き合う場です。

「採用時に聞いていた話と違った」「なんとなくイメージと違う」
そんな違和感を持ってしまうと、早期離職やモチベーション低下につながりやすく、企業にとっても本人にとっても損失です。

だからこそ、採用・入社前の接点・オンボーディング・育成までをつなげた一気通貫の人材育成設計が重要になってきています。

まとめ:これからの採用・育成設計で重要な視点

若手人材の価値観や志向が多様化・二極化する中で、これからの人材戦略においては、

  • 「入社後にどのように活躍してほしいか」から逆算して採用メッセージを設計すること
  • 採用から育成まで、一貫した価値観とカルチャーを伝え続けること

がより一層求められています。

カルチャーフィットという言葉が注目される昨今、「メッセージの一貫性」が、新入社員の定着と活躍の鍵を握っているのではないでしょうか。

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