NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
研修の担当者で
- フォロー研修が、毎回モチベーション曲線を書かせるワークで、マンネリ化している
- 研修内で振り返りパートを入れているが、受講者の反応がイマイチ…
といったような悩みを抱えている方はいませんか?
この記事では「経験学習サイクル」を踏まえて、上で示したようなあなたのお悩みを解決します。また、研修担当者様の「受講者自身の納得度の高い研修を作りたい」という想いに答えます。
経験学習サイクルとは、アメリカの教育理論家 コルブ が提唱した、人が経験から学ぶプロセスを
- 経験
- 内省
- 持論化
- 実践
の4つのステップで表現したサイクルのことです。
以下、各ステップを説明していきます。
【①経験】
経験学習サイクルの起点である経験は、新しいことを学習するための入口として体験すること、と定義されています。先入観を捨ててまっさらな気持ちで主体的に経験してみることが重要です。
※経験の際のコツ:アンラーニング
【②内省】
経験したあとで行うのが振り返り、すなわち内省です。
内省は、経験をもとに良かったことや改善点、その理由を省みます。
※内省と反省の違い
- 反省…「失敗・間違い」を対象にして振り返ること
- 内省…「良かったことも含めて」経験を振り返ること
このように、振り返る対象が違います。
【③持論化】
持論化とは、簡単に言えば「自分なりの言葉で、経験から得られた教訓(コツ・秘訣)を表現する」ことです。単なる情報のインプットや記憶にとどまらず、自己の理論として落とし込むため、自分独自の考えとして構築できます。
【④実践】
最後のステップである実践は、持論を実際に使って、能動的に実践することです。振り返りや概念化で得た学びを、行動に起こして初めて成長に繋がるのです。
◉似た学習理論にダブルループ学習もありますが、ダブルループ学習は「なぜその問題が起きたのか?」を深く掘り下げる方法で、経験学習サイクルは「体験からどう学び、次にどう活かすか?」を考える方法です。
経験学習サイクルを回すうえでの「2つの落とし穴」
ここまでの説明で、「思ったよりできそうかも!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には知識として経験学習サイクルを知っていても、「経験が次に活かせない」「いつも同じ失敗を繰り返してしまう」と悩んでいる人もいるでしょう。そんな悩みを持っている人は、以下の2つの落とし穴にはまっているかもしれません。
その落とし穴とは、
- 定期的に内省する習慣がなく、経験して終わりの「やりっぱなし状態」になってしまう
- 持論(教訓)を実践の場で使うことが想定されておらず、実践につなげられない
の2つです。ここからは、落とし穴から回避し、経験学習サイクルをフル活用できるようになるポイントを解説していきます。
やりっぱなしを防ぐ「内省」のコツ
1つ目の落とし穴である「内省する習慣がなく、やりっぱなしの状態」を回避するためには、内省の流れを把握することが重要です。
NEWONEが研修で行っている内省の流れは以下の通りです。
このように、あらかじめ内省の流れを決めておくことで、「何から振り返ればいいかわからない」状態を防ぎ、心理的なハードルが下がります。内省を習慣化できるかは人それぞれですが、心理的なハードルが下がることで、内省する回数が増え、習慣化しやすくなります。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
教訓を引き出す「持論化」をするうえでのコツ・注意点
続いては、2つ目の落とし穴である「持論(教訓)が実践の場で使うことが想定されておらず、実践につなげられない状態」になることを防ぐうえで、カギとなるコツや注意点を紹介します。
<持論化のコツ> 他者にも分かるかどうか、の基準で持論化する
経験から学ぶのは「自分」ですが、持論化する際、「他者にも分かるように」分かりやすく言語化することが大切です。それはなぜでしょう?
その理由として、
- 将来、自分が教訓を見返したときに分かる
- 他者に教えられるレベルまで落とし込むことを意識できる
ことが挙げられます。
また、洗練された持論は、似た経験をした人にとって非常に参考になる情報となり、同じような経験をしてない人にも気づきを与えることにつながるでしょう。ナレッジが組織で共有されれば、「経験から得られた教訓」は価値ある大きな財産になります。
<持論化の注意点> 環境変化に合わせ、持論はアップデート
持論はあくまで「一つの経験から得られた教訓」であるため、すべての状況にあてはまるわけではありません。そのため、持論は「環境変化に合わせてアップデートしていく意識」を持ち、「今の状況では、持論をどうアレンジすればいいか」を常に考えることが大切です。
NEWONEでの事例をご紹介
私たちNEWONEの研修では、経験学習サイクルを意識して以下の時間を必ず入れています。
- 内省
- 持論化
- 持論の共有
具体的には、
- 【問い①】自分にとっての「理想」が何かを考える
- 【内省】自分にとっての「理想」を踏まえて「自分の現状」を振り返る*
- 【問い②】「自分の現状」を踏まえWHYを問い、今後どうしたいかを考える
- 【持論化】気付きや学びを自分の言葉で整理、言語化する
- 【持論の共有】他者と共有したり、きちんと文章化したり、持論を表現する
ここで認知的不協和を起こす。
という流れが多くの研修で組み込まれています。※以下の画像参照
問いやワークを通して、受講者自身が自分の経験や新たに得た知識をもとに理想像を思い描き、その理想像と現状の自分自身を対として捉え直すことで、その間にギャップを感じることがあります。このギャップに対して抱く「もやもや」とした感情を「認知的不協和」と呼びます。そして、この「もやもや」を解消するために、受講者は自ら「変わりたい」と感じ、行動に移すようになるとNEWONEは考えています。
つまり、研修の流れの中に自己の経験をベースに、描いた理想と現状を見比べながら内省するワークを行い、最後には必ず言語化する時間を設け持論化することで、受講者は無意識的に経験学習サイクルに従って学ぶことができるのです。
職場での実践に関する悩みは受講者で共通することも多く、フォロー研修は受講者同士で一緒に解決策を考える良い機会になります。また、受講者同士で職場での気づきをシェアすることで、学びをより深めることができます。
このように、NEWONEでは研修で得た学びを職場で実践することを促し、「研修で終わり」という受けっぱなしの状態を防ぐ工夫をしています。また必要に応じて、一定期間が経ったあとで「職場で実践できているか」を振り返るフォロー研修も行っています。職場での実践に関する悩みは受講者で共通することも多く、フォロー研修は受講者同士で一緒に解決策を考える良い機会になります。また、受講者同士で職場での気づきをシェアすることで、学びをより深めることができます。
「研修で終わり」「実戦に繋がらない」などの状態で悩んでいる方は、ぜひNEWONEの研修をご検討ください。
受講者の感情を重要視するNEWONEの「内省」や「持論化」を促す研修のノウハウを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
今回は、経験学習サイクルを紹介しました。
私自身、NEWONEに入社するまで内省するタイミングがほとんどありませんでした。ですがNEWONEに入社し、
- 日報を日々の気づき(言うなれば、持論)を書くチャンスとして使用し、毎日内省する
- 複数人が関わるプロジェクトの場合は、先に「プロジェクト後の振り返りミーティング」の時間をセットする
など、内省のタイミングを積極的につくり、自分で成長を実感できる機会が圧倒的に増えたと感じています。この記事を読んでくださった皆様が、成長を感じられることを心から祈っております。
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