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「配属ガチャ」に左右されない新人の育成設計とは~関西企業と他エリア比較から考える、個別化オンボーディングメソッド~

「配属ガチャ」に左右されない新人の育成設計とは~関西企業と他エリア比較から考える、個別化オンボーディングメソッド~

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著者

飯田 桜

著者

飯田 桜

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。社内では、AI導入や業務効率化に向けた仕組みの推進、部署間の交流を目的とした企画等を行っている。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

日本企業の人材育成は、これまでOJTを中心に“現場力”に大きく依存してきました。
しかし人材流動化が進み、新卒世代の価値観も大きく変化する今、
「たまたま出会った上司」や「配属ガチャ」等の現場の状況や環境に左右されない育成設計が求められています。

NEWONEで実施した、関西エリアを中心にした2000名超の新入社員アンケートと「推せる職場レポート」(自社をどれくらい他者にオススメできるか)等の複数データ分析を用いて、「関西の新入社員の傾向と、どのような育成が重要か」をご紹介いたします。

(※本内容は、2025年12月5日実施セミナーの内容をまとめたものです)

関西企業にみられる新人の特性

弊社の調査から、関西エリアの新卒社員には次の傾向が強いことが分かりました。

①職場の人間関係を特に重視(全国+6.3%)

意見を言いやすい関係性・チームの一体感を重んじる。

②キャリアは短期目線になりやすい

“今”の成長機会や、やりたいことを優先しやすい。

③ルール遵守と役割期待への強い責任感

目の前の与えられた環境・役割期待を全うしたい(するべきだ)という意識や、職場での円滑なコミュニケーションのためにルールの習得を重んじる。

これらの傾向は、良い関係性が成果につながる 「成功の循環」を生みやすい一方で、
以下のリスクも生じやすいことが分かっています。

  • 対話の円滑さ=心理的安全性と誤解し、建設的な議論が減る
  • 期待が伝わらず、“丁寧な指導”が指示待ちを助長
  • 配属後に内省機会が減ることで、主体性が停滞

実際、研修〜配属で次の2パターンに分かれやすいという結果も出ています。
パターンA:周囲に働きかけながら成長する
●パターンB:指示はこなすが受け身に転じる

新卒採用の時に、受け身な人材を採用しているわけではないと思います。
つまり、新人はもともと受け身ではないと言えます。

しかし、主体性やチャレンジ精神がある、自社で活躍できそうな人材を採用している企業が多いにもかかわらず、研修実施から配属後にかけて、上記の2パターンに分かれるのは、なぜなのでしょうか。

「わかるのに動けない」背景を捉える育成設計

入社から研修を受け、配属先で業務をこなすうちに、段々指示待ちになっていく要因として、育成方針や環境から得た経験から、「新人自身が受け身であることを選んだ、受け身である方が特だ」ということが挙げられます。

これは、「自分で考えなくても答えが降ってくる」「自分で動くと余計なことだと受け取られた」等の経験が重なることで、新人自身が「主体的であることを放棄した」「受け身であることを自己決定した」という状態のことです。

この状態が続くと、もともと主体性があった新人を、以下のような新人へと変えてしまいます。

  • 正解が無いものに対して自分で考えられない
  • whyを理解していないので応用が効かない
  • 自分で動いて損をしたくないので、言われたことしかやらない

そこで、入社~研修〜配属期間で次のことを徹底した育成設計が重要となります。

①「目的から問う」育成デザイン

・自ら問いを立て、意味づけを行う
・「何となく出来る」ではなく、「なぜやるのか」まで捉えようとする力をつける

②知識定着の最大化:能動学習を中心に

・同期へ教える経験設計で、学びを持論化し、行動指針を作る
・シミュレーション実践で理想と現実のギャップに気づく
・複数回アクションを振り返り、経験学習サイクルを回し、学びを定着させる

③上司・先輩との関係構築の質向上

・生産的なコンフリクトを許容出来る、質の高い心理的安全性を作る
・SL理論に基づいた、自身のかかわり方を見つめ直し、最適化を目指す

上記のような育成のポイントをすべて網羅しようとすると、育成者の役割は従来に比べて多岐に渡り、単なる指導者から成長支援・動機づけ・期待すり合わせの伴走者へと拡張することが、求められてきています。

とはいえ、育成者に求められることが多く、具体的にまずは何から取り組めばいいかわからない、という状態を防ぐために、
弊社では、まず「新人・育成者・人事の間に共通言語を作ること」を目的として、研修・育成設計を行っています。

また、弊社で実施しているオンボーディング状態を可視化するサーベイ「PANAIサーベイ」を育成設計の中で用いることで、新卒・育成者双方の回答をもとに、

  • 定着(会社への愛着・役割理解)
  • 活躍(貢献実感・スキル発揮)

の2軸で、各個人・各部署・各地域等に分類し、企業のオンボーディング状況をマッピングすることで、人事・育成者の適切な「介入のタイミング・方法」を研修等に織り交ぜながら、3者間でオンボーディングを成功に導ける最適解を提示します。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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まとめ:新人育成を「確率論」から「再現性」へ

2,000名を超えるデータから見えた関西の新人は、
職場の仲間や上司との関係性を重視しながら、強い責任感と成長意欲を持って、 まっすぐに成長出来る力を備えています。

そのポテンシャルを引き出す鍵は、「新入社員の特性を理解し、新人が受け身にならずに成長し続けられる関係性の設計」です。

NEWONEは、データと現場をつなぐ育成パートナーとして、企業それぞれの新人育成成果にコミットしてまいります。

今回のメソッドが、皆様のオンボーディング設計のヒントとなれば幸いです。

アンケート(一部抜粋)

  • 弊社は全国で新卒を採用しておりますが、関西と全国で考え方が大きく違っているところがあると分かり、大変ためになるセミナーでした。
  • 大変参考になりました。Z世代やこれからのAI時代に合った育成方針を考えることが重要であることを感じました。
  • データに基づく内容で、非常に興味深い内容でした。

登壇者の声

本セミナー内でもアンケートの声をベースに、●●世代・特徴という形で特性・傾向を紐解いてきました。一方で私自身、様々な企業・また自社の新入社員とかかわりながら「目の前の相手を知った気にならない」ことの大事さを痛感しています。

世代傾向はあくまで一側面であり、目の前にいる相手がどんな思い・考え・魅力をもっているのかを知りやすくする一つのきっかけです。そんなきっかけを今後も作っていけるよう尽力して参ります。

株式会社NEWONEでは「すべての人が活躍するための、エンゲージメントを」をブランドプロミスとして研修やコンサルティングサービスを通じて様々な企業様とご一緒しております。

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