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「社員の視座を高めたい」――最近、企業の人材育成に関するご相談で最もよく耳にする言葉のひとつです。
どの企業も慢性的な人手不足に直面し、次世代リーダーの育成が急務となっています。
単に業務を効率的にこなすだけでなく、チームや組織全体を見渡し、正解のない問いに向き合いながら前に進める人材が求められています。
しかし実際には、「業務スキルはあるけれど、もう一段上から物事を見られない」「自分の仕事に手一杯で、全体の優先順位がつけられない」という声が多く聞かれます。
では、「視座を高める」とは、具体的にどういうことなのでしょうか?
私たちは、次の2つの視点が特に重要だと考えています。
1. 一つ上、二つ上の役職になり切って考えること
つまり、「個人最適」ではなく「組織最適」で考えるという視点です。
目の前の業務やチーム内のやりとりに集中することももちろん大切ですが、それだけでは全体の流れや経営の意図を読み取ることができません。
視座を高めるには、今の自分の立場にとどまらず、自分が課長だったら? 部長だったら? と一段上の役割を想定して考える習慣が不可欠です。
たとえば、会議で発言する前に「これは自分の役割視点でしか見ていないのでは?」「上司だったら、何を聞きたいと思うか?」と自問するだけでも、思考の角度が変わります。
また、日報や週報などの振り返りに「もし自分が上司だったらどう判断するか?」という欄を加えてみるのも実践的な方法です。
最初は違和感があるかもしれませんが、続けていくうちに、自分の仕事がどのように全体に影響しているのか、逆に全体が自分にどうつながっているのかを意識できるようになります。
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2. 「今」ではなく「未来」にとって意味があるか、という観点を持つこと
これは、短期的な対応ではなく長期的な視点・先見性を持って考えるということです。
忙しい日々の中では、目の前の問題に反応的に対処する場面が増えます。
けれども、次世代リーダーには「それは本当に今やるべきことか?」「3年後に残る価値につながるか?」といった問いを持つことが求められます。
たとえば、意思決定をするときに「未来の自分やチームはこの判断をどう評価するだろう?」と考えてみてください。
あるいは、月に1回でもよいので、「3年後の理想の状態と照らして、今どんな布石を打つべきか?」を考える時間を取ってみることも有効です。
未来視点を取り入れることで、目先の忙しさに振り回されず、より本質的な判断や行動が取れるようになります。
小さな習慣から、視座は変えられる
視座を高める力は、一朝一夕で身につくものではありません。
しかし、「立場を上げてみる」「時間軸を先に伸ばしてみる」という2つの意識を持つだけで、日々の判断や会話の質は大きく変わってきます。
まずは今日から、
- 上司や経営層の立場に立って自分の提案や仕事を見直す
- 判断の前に「3年後の視点」で一度立ち止まる
そんな小さな習慣から、視座を高める第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。