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人はいつ「変わりたい」と思えるのか -同じ経験で差が生まれる理由

人はいつ「変わりたい」と思えるのか -同じ経験で差が生まれる理由

<a href= 中村 紗和" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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日々研修設計をする中で、向き合い続けているものの中に、「人はどのような時に”変わりたい”と思うのか」という問いがあります。

難しい仕事を任されたとき、厳しいフィードバックを受けたとき、仕事の中には、人を揺さぶる出来事が数多くあります。
しかし同じ経験をしても、成長のきっかけになる人もいれば、そこから自信を失ってしまう人もいます。

この違いはどこから生まれるのでしょうか。

私は、その差は経験の大きさや強さではなく、
その経験を受け止められる状態にあるかどうかだと考えています。

人は「経験」だけでは変わらない

人が変わりたいと思う瞬間は、心や価値観が揺さぶられる瞬間に訪れます。
言い換えると、自分の中での「当たり前」や「前提」が覆される瞬間です。

例えば
・「一人で全部できる方がすごい」と思っていたのに、 人に頼りながらチームで成果を出す人が評価されていた
・「間違い=悪」と思っていたのに、沢山間違えながら挑戦している人がぐんぐん成長していた

こうした出来事は、確かに変化のきっかけになります。
しかし、ここで必ず変われるわけではありません。

揺さぶられた経験は、
ある人にとっては「成長のきっかけ」になり、
別の人にとっては「萎縮・自信の喪失」に繋がります。

分かれ道は「向き合える状態」にあるか

その違いは能力や経験ではなく、次の3つが保たれているかどうかだと考えます。

① 自分の今の状態をちゃんと捉えて(=自己認識)
②その自分を否定せず(=自己受容)
③「変われる」と信じられるかどうか(=自己信頼)

このどれかが欠けると、人は学ぶ前に自分を守ろうとします。
つまり、経験を与えるだけでは人は変わらず、
向き合える心理状態があって初めて変化が起きるのだと思います。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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部下の成長を分ける「かかわり方」

部下とのかかわりや、育成においても、「揺らすこと」と「支えること」の両方が大切です。

挑戦を促す問いを投げる
難易度の高い仕事を任せる
率直なフィードバックを行う

これらはもちろん重要ですが、同時に、本人が安心して向き合える状態にあるのか、ということも、育成担当者が持ち得る重要な観点の1つだと感じます。

おわりに

心や価値観が揺さぶられる経験は、気づきや成長の出発点になります。

しかし同じ出来事に直面しても、その経験が「変わりたい」につながるかどうかは、本人が自分自身をどう捉えられているかに大きく左右されるのではないかと感じます。

だからこそ育成においては、経験を与えることだけでなく、その経験に向き合える状態を支えるかかわりが重要になります。

挑戦を促すことと同じくらい、
振り返り、受け止め、次に進める状態を整えること。

その積み重ねが、出来事を「ただの体験」で終わらせず、本人の変化や成長につながる経験へと変えていくのではないでしょうか。