最終更新日:

新人の目線から見る「成長できる振り返り」とは?

新人の目線から見る「成長できる振り返り」とは?

<a href=桶谷 萌々子" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。キャリア自律の育成体系構築や、管理職のマネジメント強化施策など幅広く支援。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

はじめに

こんにちは。23卒でNEWONEに新卒入社した桶谷萌々子です。

入社して半年が経ち、業務の幅が広がり、少しずつNEWONE社員としての意識が高まりつつあります。
慌ただしく過ぎた半年の中で、工夫を凝らして継続してよかったと思うのが「振り返り」です。

この記事では、『新人の目線から見る「成長できる振り返り」とは?』についてお伝えしていきます。

新入社員に主体的に働いて成長してほしい、エンゲージメント高く働いてほしいと思う人事様の一助になれば幸いです。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

開催中のセミナーを見てみる

成長できる振り返りのポイント

成長できる振り返り方にはコツがあります。

まずは私なりに「このポイントをおさえると良かった!」というノウハウをお伝えします。

(1)目を向ける観点を意識する

■できたこと/学びに目を向ける

新人はもちろん出来ないことの方が多く、そちらに目がいきがちです。ともすると、振り返りは「できなかったことの反省メモ」になってしまいます。だからこそ「今日の自分は何ができた?」を言語化することが大切です。

私の同期は、出来ないことに目が行きがちだという自身の傾向を見つめ、できなかったことだけでなく、できたこと3つを毎日書き出すようにしていました。これにより、失敗した時にも前向きなとらえ方ができるようになり、日々少しずつできることが増えている感覚を持つことができたそうです。「できたこと」というとハードルが高いように感じますが、「今日の学びや気づき」という認識でも構いません。

■結果までのプロセスに目を向ける

「テレアポで〇件アポゲットした!」といった定量的な成果を振り返ることはもちろん必要ですが、その結果を出せた/出せなかった要因、つまりプロセスを振り返ることが大切です。

結果だけ見ていると「先輩のおかげだから」という感想で終わってしまったり、「今日は良い結果を残せなかった…」と一喜一憂したりすることもあると思います。

「先輩の助力があったことは前提で、その中でも自分は何ができた/もっとできた?」

「結果を出せなかったことは前提で、なぜできなかった?」

このような問いをもって振り返り、良い結果につながる自分なりの持論を見つけ出すことが、今後自分の力で結果を出すために必要になります。

(2)ぼんやり状態で終わらせない

■ネクストアクションを定める

振り返りといっても、「何をしたか」「こんなことがあった」の「回想」で終わる人が多いように感じます。「そこから何を学んだのか?」まで深ぼることはもちろん、「じゃあ明日はどうすべき?」まで決めることが大切です。さらに次の日はそのネクストアクションをもとに振り返る、というサイクルができるとより良いです。

【参考】G-PDCAサイクル
ネクストアクションを定め、実行し、振り返ることは、成果を出すための行動サイクル理論として確立されている考え方です。

■定量的な基準を設けて振り返る

振り返りが上手くいかない人のよくあるパターンが「ぼんやりとしてしまう」「毎日同じような振り返りになる」というものです。そうなる理由の1つに、定量的に測ることができていないことがあると思います。「〇つする」「〇個できたらOK」というように、振り返りやすい基準を決めておくことで、手ごたえ感のある振り返りを継続することができます。

G-PDCAサイクルを含めた新入社員研修プログラム

振り返りのメリット

成長できる振り返りの具体的なポイントを見てきましたが、それではなぜここまでこだわって振り返りをする必要があるのでしょうか。半年間振り返りを継続してみて、私が感じたメリットをまとめてみました。

(1)自己効力感を高められる

新人はもちろん出来ないことの方が多く、そちらに目がいきがちです。だからこそ「今日の自分は何ができた?」を自分で言語化し、自己効力感(自分は~できるという意識)を高めることが大切です。「自分でもできるんだ」という手ごたえは、新人のエンゲージメントを高め、主体的な行動につながります。

(2)できていないことを可視化できる

先ほど、「できていることに目を向ける」ことの重要性をお伝えしましたが、人は否が応でも「できていないこと」にも目を向けるものです。そしてこれもまた、新人にとって必要な振り返りです。私は、新人が最もしないほうがいいとらえ方は、「できているつもり」だと考えています。できていると思い込み先輩に相談しない、確認を怠るなど、自身の出来る範囲を過大評価している状態は非常に危険です。そのため、出来ていないことはきちんと言語化し、向き合うことで1つひとつ解消していくことが重要です。

(3)自分の進む方向を見失わない

私は毎月の目標と、毎日のネクストアクションに対して振り返りを行っていたので、振り返りのたびに毎日自分の目標を目にすることができていました。

新人はともすると、目の前の業務に必死になり、せっかく立てた目標=自分の進むべき方向を見失ってしまいます。

「この方向に向かって進もうとしていて、今日はどうだったのか」を考える時間を持つことは、目標やネクストアクションを日々忘れず行動することができる有効な手段です。

ここまで振り返りのポイントとメリットをお伝えしてきましたが、それでもなお忙殺されて習慣化できない、日々の業務のほうが優先順位が高くなってしまうと感じる新入社員の方は多くいると思います。

ただし1年目のうちに振り返りの習慣を付けることは、自己理解を深め、成果のための持論を蓄積することにつながるため、今後の成長角度を高めることにつながります。

1日10分でもいいので振り返りの時間を設け、主体的な新入社員を育成しましょう。

弊社では新入社員研修のご依頼から、育成体系のご相談まで幅広く承っております。本記事をお読みいただき、NEWONEのサービスにご興味をお持ちいただいた方はこちらからNEWONEがご提供する研修一覧をご覧いただけます。