1on1を雑談の時間にするのは悪いことなのか？　

先日、管理職を対象とした1on1研修を実施させていただきました。
昨今、1on1の実施を当たり前のように取り組む企業様が増えてきました。
そんな中で、管理職の方の悩みで多く聞かれるのが、

・1on1の中で、業務やキャリアについての話をするが、場が固くなってしまい、部下の話をうまく引き出せていない気がする
・1on1で最初雑談をするようにしているが、どれくらいの時間を使ってよいか分からない

というお悩みです。
真面目な管理職の方や、多くの部下を抱える管理職の方ほどよく聞かれる印象で、研修の中でも同様の声が受講者の方から聞こえてきました。

ここで１つの問いが浮かび上がってきました。

「1on1の目的は何なのか？」

1on1施策が始まった際に、人事部の方から説明があることも少なくないと思いますが、改めて1on1をする管理職の方が自分の言葉で語ることは出来ているでしょうか。

どのような目的をセットするかは企業ごとに様々だと思いますが、共通しているのは
「上司のためではなく、部下のための時間」ということだと思います。

では、冒頭に取り上げた悩みを解消するために、もう一段深い問いかけとして、
1on1の中では、「何をすればよいのか」を考える必要が出てきます。

部下のために、キャリアプランを一緒に考える。
部下のために、この会社で成長できること、貢献できること等、この会社にいる意味を一緒に考える。
そして、共通の目指す姿を描く。

これらをするためには、やはり「部下が本音で話してくれる」ことが重要で、
さらには部下が本音で話してくれるようにするためにやはり「雑談」、とくにプライベートの話等で「お互いの感情や価値観を語り合う」ことが必要になってきます。

研修当日、ファシリテーターからは
「1on1は雑談で終わってしまって良い」と受講者に伝えられていました。

これが正解かどうかは別の議論として、1on1は1回きりではありませんし、お互いに本音を話せる信頼関係をつくるには長期的な目線で考えることも大切だと思います。

思い切って1on1を雑談の時間にしてみることは勇気がいることかもしれませんが、ぜひご検討していただければと思います。