事例概要
- 実績
導入サービス
新任管理職導入研修
対象
新任管理職
実施概要
これからの時代に合わせた新たな組織マネジメントの考え方や手法について理解するとともに、1on1支援ツールである「カルテ」を活用し、メンバーとの相互理解に重点を置き、具体的な1on1の手法を学ぶことを目的に、新任管理職42名を対象に1日間研修を実施。
※半年後にフォローアップ研修を実施予定
― 今回、新任管理職研修を実施するに至った理由・背景について教えてください。
近藤様:当社は2005年に設立して10年ほどは、研修らしい研修が実施できておりませんでした。そのため、マネジメントがうまくできる人が少なく、優秀な人材が辞めてしまうという問題意識がありました。そこで、2016年頃から管理職研修を実施するようになりました。しかし、当初は忙しい管理職の方々からすると研修に時間を取られることに不満の声が多くあり、部下の育成が自身のマネジメント業務の一つだという意識がまだまだ低かったように感じます。このようなタイミングで全社員にアンケートを取る機会があり、その中で「今会社に足りていないものは何か」という質問をしたところ、「人材育成」がトップに上がってきました。人材育成をするのは管理職であり、マネジメントの強化が必須であることがわかり、早々に対応しなければならないと思いました。
また、昨年から評価制度が変わったこともり、これまで以上に上司が部下をしっかり評価していくことも必要になりました。正しい評価をしていくためにも、管理職とメンバーの双方の関係において相互理解が最も大切なことだと感じました。NEWONEさんの管理職向けのセミナーに、私自身が何度か参加させていただきマネジメントの転換や1on1の必要性を学ぶ中で、自社の管理職にも改めてマネジメントについて学ぶ機会が必要だと感じ、今回新任管理職研修を実施していただきました。
― 今回の研修に、ココラボの「カルテ」を導入されましたが、入れようと思った理由は何ですか。
近藤様:1on1において、上司がただ一方的に話すだけでは、何の意味もないと思っています。部下に話してもらうためには、話のきっかけとなるようなツールが必要だと思っていました。私が「カルテ」を使ってみて感じたのは、診断結果に自分が重視している価値観が出てきますので、部下自身にも興味を持ってもらうことが出来ますし、上司も部下を理解しやすくなります。双方で共有するツールがあることで話が膨らみますので、部下に自分のことを話してもらうために大変有効なツールだと感じ、今回研修に導入していただきました。
「カルテ」は1on1に困っている管理職には打ってつけのツールである
― この研修によって、新任管理職の方がどうなることを期待していましたか?
近藤様:やはり一番の期待は、部下との面談がスムーズにできるようになり、上司が部下をしっかりと理解することです。また、新任管理職同士のつながりを強化する機会になれば良いなと思いました。働いているエリアは違っても、同じ時期に管理職になったことで、困った時に相談したり情報共有する仲間がいることはとても心強いと思っています。
― 本研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
近藤様:過去実施していた管理職研修は、インプットが多く自分で考える内容ではありませんでした。今回、私自身が実際に管理職になって感じるのは、「考える時間」をきちんと設けないといけないということです。私は考えることが得意ではなかったのですが、「考えないといけない」ということに改めて気づかされた研修でした。
参加した管理職の皆さんには、このような機会を与えられて喜んでいただけたと思っています。マネジメントは、なかなか自分一人で学ぼうと思っても学ぶことが難しく、研修を受けたからといってすぐに実践できるものでもありません。しかし、少なくとも今回の研修を受けた42名の管理職は、一日同じテーマで時間を共有し、部下に対する気持ちを共有することで、同じスタート地点から進めたのではないかと感じています。鏑木さんの提案で、2日間続けて研修を実施するより、時間を置いてフォロー研修を実施した方が効果が高いと伺ったので、11月のフォローアップ研修で皆さんの変化なども楽しみにしています。
― 実際に「カルテ」を使って1on1を実施した管理職やメンバーの反応はいかがでしたでしょうか。
近藤様:1on1実践の冊子にも書いてあった「〇〇を重視している人には、このように話すと良い」というアドバイスをそのまま実践したところ、話の道筋が立てやすく、メンバーが何に満足していないのか、どれくらい充実しているのかを、とてもスムーズに聞くことができたとのことです。また、管理職自身が、部下のことをわかっているようで、案外わかっていないということをしみじみ感じたという感想もありました。メンバー側からは、カルテの結果を見て「自分はこんなことを大切にしているのだ」という新しい発見があったという声も聞いています。
私自身、このような管理職からの感想を聞いて、改めて年代や価値観が違う部下を目の前に1on1をする際に、どうしたら良いか困っている管理職の方には打ってつけのツールだなと感じました。
他には、上司と部下のマッチング状況をやってみたところ、自分の想定とはまったく違う答えでマッチング度合いが低く、もっと部下と話をして理解したいと思ったという管理職もいました。カルテを受診するタイミングで、その結果も変わってくると感じたようで、カルテは一回限りではなく、継続的に受診する必要があると思ったとのことです。また、カルテを受診する時の熱量にも影響されると感じ、1on1をする時の話のネタになると感じられたとのことです。
上司と部下の相互理解を深めることに徹底的に取り組んでいきたい
― 今回、NEWONEにお任せいただいた理由について教えてください。
近藤様:それは、鏑木さんとファシリテーターの山田さんにお会いしたからですね(笑)。お二人にお会いして、私のこれまでの研修会社に対する印象がガラッと変わりました。当社の課題や受講者の特徴に合わせて研修内容を一緒になって考えていただけることや、こちらの要望に臨機応変に対応いただけるオーダーメイドの点がとても心強かったです。NEWONEさんとは、新入社員研修でご一緒したことがきっかけで、キャリア研修や今回の管理職研修もご依頼させていただきました。複数の階層を見ていただくことで会社全体のことを把握していただけることも、こちらとしては非常に助かっています。
― 今回のような研修は、どんな組織にお勧めしたいですか。
近藤様:当社は愛媛県の松山にあります。まだまだ保守的な風土があり、新しい考えを取り入れることが少ないと感じています。毎月、愛媛県内の企業人事担当者が集まって情報交換会を行っているのですが、そこで、今回のような「カルテ」という診断を活用して新任管理職を行ったことをお話すると、皆さん大変興味を持って話を聞いてくださります。当社も昔ながらの「上司の背中を見て学ぶ」というようなマネジメントがぬぐい切れていませんが、保守的で古い体質の組織は日本にはまだまだたくさんあると感じています。そういった昔ながらの固執した考えが強く、部下の育成やマネジメントに限界を感じているような組織には、ぜひお勧めしたいです。
― 今後どのような組織をつくっていきたいですか?
近藤様:まずは、上司が部下を理解すること、部下も上司を理解することで相互理解を深めることに徹底的に取り組んでいきたいと思っています。自分の考えを主張するだけではなく、お互いがお互いのことを理解し合うことで、人間関係は構築されていくと思っています。私自身も管理職として、部下を理解することに取り組んでいますが、まずは管理職からメンバーに働きかけて上司と部下の関係性を深めていきたいです。管理職はとても孤独な役職です。その課に課長は一人なので、部下との関係がうまくいかなかったら余計孤独になってしまいます。そんな多忙で孤独な管理職を、もっと支援していきたいので、管理職同士の横のつながりを強化する取り組みをこれから考えていきたいと思っています。
― 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。これからも引き続き、ご支援してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
◆プログラム概要
◆受講者アンケート(一部抜粋)
・関係構築は、メンバーの理解から始まること。コミュニケーションは話して伝えるだけではなく、引き出す力が必要であることを理解できた
・組織を動かす、人を動かすには、コミュニケーションが大事で、その前提には、お互いの信頼関係が必要であるということ
・現状の問題の解決方法も見つかったように思います。また、管理職としての初歩を学ぶことができ、大変有意義な研修でした。まずは、信頼関係の構築から始めます
・上位の方針をわかったふりをせずに、自分で納得しなければ、部下に的確な伝達が出来ないということ=自分から情報を取りに行く姿勢が大事だと思った
・部下と目標を共有するためには、自分が目標を納得、理解していないと部下へも説明できないと改めて気づいた
・座学ではなく、実際に自分で考えてアウトプットするという研修は理解がすごく高まり大変有意義でした。
・現在は支援型のマネジメントという部分に納得させられました
・変化する多様性についての対応の仕方が学べた