最終更新日:

キャリア入社者のオンボーディングを成功させる3つのステップ

キャリア入社者のオンボーディングを成功させる3つのステップ

<a href=山口 陽輝" width="104" height="104">

著者

山口 陽輝

著者

山口 陽輝

大学卒業後、株式会社NEWONEに入社。HRパートナーとして、新人・若手から管理職層までの研修設計や新人・若手領域を中心に、ファシリテーターも行う。
社内では、新入社員育成の責任者として社内の育成体系づくり・育成風土醸成を推進する傍ら、Unitのリーダーとしてもメンバー育成を行いながらプレイヤーとして活動している。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

キャリア入社者のオンボーディングは、単に新たなメンバーを迎え入れるだけでなく、組織に新たな価値をもたらす重要なプロセスです。キャリア入社者が持つスキルや経験を最大限に活かし、早期に成果を上げてもらうためには、適応を支援するだけでなく、組織全体の成長を促進する仕組みが必要です。

以下の3つのステップを取り入れることで、キャリア入社者の成功をサポートし、組織全体のパフォーマンス向上を目指すことができます。

1. スタートダッシュを決める初期支援

キャリア入社者が新しい職場環境で成功を収めるには、入社直後から「期待と現実のギャップ」を埋める取り組みが欠かせません。このギャップを放置すると、キャリア入社者が不安を抱き、早期にエンゲージメントを下げる原因になります。

  • 目標の可視化
    入社初日に「1カ月後」「3カ月後」等の目標を具体的に共有します。たとえば、「1カ月以内に主要な業務ツールを習得する」「3カ月以内に主要プロジェクトの流れを把握する」といった短期目標を明示し、達成すべき具体的な成果を伝えます。
  • メンター制度の活用
    経験豊富な社員をメンターとして任命し、業務面だけでなく組織文化や暗黙知に関する質問にも対応する仕組みを構築します。メンターは同じチーム・部署ではなく斜めに位置する社員を設置する場合もあります。

2. 自ら動ける環境を用意する

キャリア入社者が主体的に動き、早期に組織にオンボードするためには、自由に情報を収集し意見を出せる環境が求められます。職場での主体性は、早期の適応や高いパフォーマンスにつながります。

  • 意見交換の場を設ける
    定期的に「オープンディスカッション」を実施し、キャリア入社者が自由にアイデアを提案できる場を作ります。たとえば、ある食品メーカーでは、キャリア入社者が販売促進に関する新しいアイデアを提案し、それが売上向上につながった事例があります。
  • プロジェクトへの早期参加
    入社直後から、キャリア入社者が重要なプロジェクトに参加できる環境を整えます。「新しい視点を活用してこの課題を解決してほしい」と依頼することで、キャリア入社者の主体性を引き出します。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

開催中のセミナーを見てみる

3. 組織文化の理解を深める

キャリア入社者が長期的に活躍するためには、組織の価値観やクレド等を理解し、それを自分のものとして受け入れることが欠かせません。特に、MVVや組織文化(暗黙知を含む)を共有するプロセスを計画的に進めることが、早期のオンボーディングとパフォーマンス向上に寄与します。

  • MVVの共有・対話を目的としたセッション
    入社後の初月に、組織のミッション、ビジョン、価値観について議論するセッションを設けます。あるIT企業では、「ビジョンディスカッション」というワークショップを通じて、新入社員と既存社員が未来の組織像を共有。これにより、価値観の一体感が生まれました。
  • 既存社員との交流イベント
    ランチミーティングやカジュアルな対話の場を設け、キャリア入社者が既存社員との関係を構築しやすくする環境を整えます。

まとめ

キャリア入社者のオンボーディングを成功させるには、「スタートダッシュの支援」「主体性の促進」「組織文化の理解」の3ステップが鍵となります。これらの取り組みを通じて、キャリア入社者は早期に組織に貢献し、組織全体の成長を加速させる存在となります。オンボーディングを単なる受け入れのプロセスではなく、組織全体の進化を促す重要なステップとして捉えることが重要です。