DX推進リーダーには、「マインド」「スキル」「覚悟」が必要 ~「学び続ける」文化を大切に、DX領域をリードする~

ピークス株式会社様
※写真左から ピークス株式会社  執行役員 メディア・サービス事業統括 原 大智様  株式会社NEWONE  代表取締役社長  上林 周平
会社名
ピークス株式会社
業界
情報・通信・ソフト
従業員規模
200~999名
対象範囲
中堅社員
次世代リーダー

事例概要

実績

対象

DX推進リーダー、中堅社員

導入サービス

DXリーダー育成プログラム「THE DOERS」
※本プロブラムは、株式会社Sun Asteriskとの共同開発です

実施概要

DX推進を担うリーダーを増やしていくために、実践を通じてスキルやノウハウを獲得することを目的に、若手~中堅社員の5名を抜擢し約3ヶ月間(全8回)に渡ってプログラムを実施。

― 貴社の事業内容や特徴について教えてください。

原様:ピークス株式会社は、【Design the Good Life. 「好き」の力は、未来を変える】をミッションに、「バイシクルクラブ」や「EVEN」など、雑誌由来のメディアを活用し、ファンや読者に、新しいライフスタイル・働き方・二拠点生活や移住などの地方創生等に繋がるデジタルコンテンツ体験の提供や、企業向けにファンとブランドを結びつけるマーケティングやサービス開発支援を行うことで、雑誌メディアのDX推進と提供価値の多角化に挑戦しています。

― 今回、「THE DOERS」という3ヶ月に渡るDXリーダー育成プログラムを実施しよと思った背景や理由について教えてください。

原様:今後ピークスがDX領域においてリーダーとなって、今まで以上にメディアのDXを牽引していくことが求められています。しかし、まだまだナレッジやスキルが不足していることもあり、フレームワークや方法論、仮説検証型アプローチなど実践を通じて学べる「THE DOERS」が良いなと思いました。弊社の場合、DXを推進していくぞ!というマインドセットは十分にあるので、良質なインプットと、実務に直結するアウトプットの場がほしいと思っていたので、今回参加させていただきました。

― プログラムへの参加者は、どのような観点で抜擢されたのでしょうか。

原様:メディアのDXをリードしていくということで、基本はメディアの中にいる人から選びました。その中でもコンテンツサイドにいる人、セールスサイドの人など、職種やタイプの違う人を選びました。一人でも多くの人財がスキルを獲得し、会社としてより裾野を広げていきたいと思いました。

「覚悟」を持つことは、事業創造の必要要素である

― このプログラムを通じて、受講者がどうなることを期待していましたか?

原様:先程もお伝えしましたが、1つはスキルの獲得です。足りてないメンバーにはスキルや方法論をしっかり学んでほしいと思いました。また、すでにある程度のスキルを体得している人に対しては、頭でっかちにならないよう最後はしっかり形にするという力強さを身に着けてほしいと思いました。

― 実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えて下さい。

原様:効果や感想としては3つあります。まず1つ目はチーム内の相互理解が深まったことです。これは、副次的な効果で本来の目的ではなかったのですが非常に良かったと思います。2つ目は、本来の目的であるスキルの獲得です。考え方の観点やブレストの仕方、細かい部分で言うとオンライン化の時代にどんなツールを使って議論すると効率的なのかなども含めて、知見やナレッジの獲得ができたと思います。

3つ目は感想になりますが、最終アウトプットに課題を感じたということです。その後、参加者と振り返りの1on1をして見えてきた要因が2つありました。1つがチームの立て付けです。実務が異なるメンバーが集まったので、出来上がったアウトプットを継続して推進しようとする強い意志が持ちにくかったようです。事業立ち上げには、「強い意志」が必要不可欠だと思うので、「やりたい、やれる」という意志をしっかりロジックで形にできるような力強さが足りなかったなと感じました。

もう1つの要因は、フレームワークに操られてしまったことです。例えば今回使ったフレームワーク(リーンキャンバス)は、設定した仮説の「思い込み」「疑うべき点」に気づかせてくれるいい手段なのですが、「壁」を感じる毎にピボットをしてしまい、結果としてスタート地点付近をグルグルまわり続けてしまう……という結果になりました。事業を描く中で「最初に設定した仮説に疑いがある」突き詰めていくと壁にぶち当たります。例えば、仮説が思い通りにいかなかったり収支が合わないなどです。今回も途中でペルソナがBtoCからBtoBに変わりましたが、そうするとまた1から振り出しに戻ります。それでまた進めていくと、また少し変わったりとぐるぐる回っていき、もちろんピボット自体は悪いことではないのですが、新たな事業を作るときにはどこかで「壁」を意志と覚悟を持ってブレイクしなければならない局面がやって来ます。最後に発射スイッチを押す覚悟は、新規事業をアウトプットする際に必要な、要素の一つであると思っていますので、そこが若干弱かったなと感じました。

― なるほど。事業推進していくにあたって必要な要素として、まずは「やりたい」というマインドと、それをやるためのスキル、そして最後は覚悟とのことですが、原様から見て「覚悟」を持つにはどんな要素が必要だと思われますか。

原様:私は、「覚悟」の具体的なアウトプットはPL(損益計算書)だと思っています。中期の計画を数字で定量的に見せることによって、売上げや利益を明言することです。数字を具体化するということや、これを出す勇気というところで「覚悟」が定まってくるのではないかと思っています。

― ありがとうございます。今回の3ヶ月に渡る実践の中で、何か印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

原様:中間発表の時点で、とある事業をやりたいという強い意志を持った人がいたのですが、その後、最終発表まで至らなかったということがありました。計画を練る過程で他研修参加者を巻き込めず、委縮してしまったのかもしれません。私自身ももっと後押しできればよかったですし、プログラムの中でも突破する力、覚悟を後押ししてくれる何かがあるとより良かったと思いました。
そういった惜しい場面もあったのですが、実践の途中でメンバーと1on1をすると、プログラムで学んだことが実務にも活かされていると感じることもあり、変化が見られたことは良かったなと思います。

研修を通じて「共通言語」を作り、一緒に学ぶことができる

― 本プログラムは、どのような組織にお勧めしたいですか。

原様:事業やサービスを作り出すための考え方が古かったり、ノウハウがあまりなかったりする会社などには良いのではないでしょうか。マネジャーが理解していないと教えられませんし、逆に若手や中堅の人などからのDXに関する提案を否定しかねないですからね。そういった時に、研修という場があれば「共通言語」を作ることができますし、マネージャー側もオブザーブしながらその言語をインプットしていくことができるので有効だと思います。私は新卒で大手の食品メーカーに入社したのですが、大手企業などは研修もたくさんやっていますし、リーダーの課題感も多いので、自分が引っ張っていくためのリーダーシップや、どう周りを巻き込むかということも学べますのでお勧めだと思います。

― 今後、どのような組織づくりを目指していますか?

原様:ピークスのバリューの一つでもある「常に新しいことを学ぶ」という文化を、これからも大切にしていきたいと思っています。何歳になってもどんな役割になっても、わかった気になったら終わりだと思っていますので、常に新しいことを吸収していきたいと思っています。我々はメディアを通じて人々の豊かな暮らしを提案していくことがミッションですので、立ち止まることなく常に学び続けることを大切な理念として持ちながら、これからの社会に貢献していきたいと思っています。

― 本日はお忙しい中、貴重なお話をお伺いさせていただきありがとうございました。

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