NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
2025年度の新人育成を振り返る中で、「今年の育成に意味はあったのか?」という声が例年より多く聞かれるようになっています。
変化の激しい時代に、これまでの“型”が通用しづらくなった今。成果の見えにくさや手応えの薄さに、モヤモヤを感じる育成担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、2025年度の新人育成をもとに、研修設計に潜む「よくある落とし穴」とその対策、配属後のオンボーディング支援まで、育成全体の見直しヒントをお届けします。
(※本内容は、2025年6月に実施したセミナーの内容をまとめたものです)
新人育成を取り巻く環境変化
近年、どの企業でも当たり前のように行われている新人育成ですが、「何をもって良い育成と言えるのか?」という問いに対して、明確な答えは存在しません。その成果は目に見えにくく、評価基準も人や組織によって異なるからです。
例えば、他社の実例や世の中の新人傾向の把握を通して自社を客観視することが、育成の質を高める第一歩となります。
加えて、いまの新入社員を取り巻く環境も、大きく変化しています。
人材の流動化が進み、転職サービスに登録している新入社員の数は10年前と比べて約31倍に増加しているとも言われています(出典:転職サービスdoda)。
「一つの会社で勤め上げる」という感覚は薄れ、入社は「キャリアの第一歩」と捉える傾向が強まっています。結果として、入社時点でセカンドキャリア(早期退職)を視野に入れているケースも少なくありません。
一方で、新入社員の早期離職が企業にもたらす損失は、コスト面、業務面、組織の士気といった多方面に及びます。
定着できるか否かは、企業にとって大きな課題であり、現代の育成には「続ける理由」をいかに提供できるかが問われているのです。
新卒導入研修に潜む5つの“落とし穴”
ここからは、新卒導入研修におけるよくある“設計の落とし穴”を5つ紹介いたします。
- インプット過多設計
一方的な講義中心となっており、新入社員の受け身的な学びを助長してしまう - 職場との期待ズレ設計
育成が描く理想像と、配属先で求められる新人像にギャップがあり、即戦力になりづらい - 場当たり設計
プログラム同士の繋がりや全体のストーリー性が乏しく、目的意識を持ちにくい - リアリティギャップ設計
研修中と配属後の職場環境に乖離があり、現場で戸惑いが生じやすい - 採用・育成の分断設計
採用時の期待と入社後の実態にギャップがあり、入社後ギャップにつながる
こうした“ギャップ”が蓄積されることで、新入社員のモチベーション低下や早期離職を招く要因となっているのです。
このような落とし穴に対して弊社では、新人育成において「今の会社・今の仕事・今の生活」も含めて、「自己決定」という感覚を持たせることが大切だと考えています。
例えば、マナー研修においてのインプット過多という落とし穴に対しては、受講者同士で何故マナーが必要なのかを考え、それに基づいたアクションを決める機会を提供するといったアプローチができます。
「やらされている(外発的モチベーション)」ではなく、「やりたいからやる(内発的モチベーション)」を起こすために、「自分で選んでいる」と感じられる状態を作ることが重要です。
他社と比べて良し悪しを判断するのではなく、
「自社にとって、いま本当に必要な育成とは何か?」
を立ち止まって問い直すのがカギなのです。
※弊社の新入社員育成研修の事例はこちらから
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人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
配属後のオンボーディング設計の重要性
では、配属後の新入社員は順調に立ち上がっているのでしょうか?
「配属後の様子が見えにくい」「すでに退職者が出てしまっている」といった声も複数の企業から聞かれました。
オンボーディングが順調かどうかを判断するのは難しく、正解のない問いだからこそ、見える化の工夫が求められます。
弊社では、「定着」と「活躍」の二つの観点からオンボーディングを可視化するために、尾形貴久先生と共同で「オンボーディング・プロセスチェックリスト」を開発しました。
それをもとに構築したのが、新入社員育成を定量的に評価できる「PANAIサーベイ」です。
- 施策の成果を数値で見える化し、PDCAを回す
- 定着・活躍が順調なケースの特徴を抽出し、プロセスを改善する
といった目的で活用いただくことで、「育成の成果が見えづらい」という課題にも、具体的なアプローチが可能になります。
※PANAIサーベイについて詳しくはこちら
登壇者の声
新人育成を取り巻く環境や傾向は刻一刻と変化していると感じています。
就社意識も下がっており、「普通に辞める時代」とも言える現代においてこれまで通りの方法では太刀打ちできないのは当然です。
組織と若手社員の相互理解を深め、より良いオンボーディング設計の一歩目を踏み出すきっかけとなればと思います。
まとめ
目に見える成果が得づらい時代だからこそ、「他社の事例共有」や「自社の課題の可視化」がますます重要になっています。
本記事でご紹介したように、新入社員育成には導入期にも配属後にもさまざまな“落とし穴”が潜んでいます。
私たちは、「自分で選ぶ育成」と「オンボーディングの見える化」を通じて、新人の“定着”と“活躍”ができると考えております。
まずは自社の状態を客観視することから始めてみてはいかがでしょうか。
株式会社NEWONEでは「すべての人が活躍するための、エンゲージメントを」をブランドプロミスとして研修やコンサルティングサービスを通じて様々な企業様とご一緒しております。
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