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入社後のエンゲージメント低下のメカニズム「アンダーマイニング効果」

入社後のエンゲージメント低下のメカニズム「アンダーマイニング効果」

<a href=小野寺 慎平" width="104" height="104">

大学卒業後、(株)シェイクに入社。企業の人材育成や組織開発のコンサルティングを行う。2018年1月(株)NEWONEに参画。商品開発・マーケティング、組織開発、研修のファシリテーターなどで活動する傍ら、「仕事そのものが面白いと思う20代を増やす」をテーマに20代向けの能力開発の新規事業を立ち上げる。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

もうそろそろ4月。今年も多くの新入社員の方が社会人になる時期がきました。
受け入れを担当される人事の皆様も、受け入れ準備が佳境を迎えられている頃かと思います。

弊社も多くの人事様と各社の準備をお手伝いさせていただいております。
お会いさせていただく多くの人事の皆様や管理職の方々は、いかにして新入社員の方の主体性を引き出し育むか、ということを考えられています。

しかし、お話させていただき、もしかしたら、逆効果かも、、と感じる関わりを伺うこともあります。
私自身も毎年新入社員の受け入れを行う中でやってしまっているな、、と反省することでもありますが、新入社員のエンゲージメント低下を招く「アンダーマイニング効果」についてぜひ知っておいて頂きたいと思います。

アンダーマイニング効果とは、達成感や満足感を得るために行っていたが報酬を受けた結果、「報酬を受けること」そのものが目的になり、結果として本来の内的な動機が失われてしまう心理状態のこと です。

この効果を示した、弊社の研修でよく使用する小話をご紹介します。

ある老人が、家の隣の空き地で、子どもたちが毎日野球をするので、騒がしくて困っていました。
そこで老人は巧妙な計画を思いつきました。

老人はある日、子どもたちにこう言いました。

「君たちの野球を見るのがとても楽しくていつも家から見ているよ
これからここで毎日野球をやってくれたら、100円あげよう」

遊びに来ただけなのにお金がもらえるということで、子どもたちは
びっくりしましたが、その後の1週間、老人は毎日100円をあげました。

翌週、老人は、「すまんがお金に余裕がなくなってきたので、
これからは毎日50円にするけど良いかい?」と言いました。

子どもたちの一部はしぶしぶでしたが、
翌週も毎日野球をしにきて、50円をもらって帰りました。

その数日後、老人は、「悪いが、今日からお金はもうないよ。
けれど、毎日野球に来てくれるかい?」と告げました。

すると子どもたちは…

「冗談じゃない。ただで遊んでやると思っているの?
もう来てやらないよ」

それ以降、子どもたちは二度とその空き地で野球をしなくなりました。

老人は1000円ちょっとで、
騒がしい子どもたちを空き地から追い出すことができました。

この小話は極端な例ではあるかもしれませんが、他者に行動を決定されていると感じると、本来の内発的な動機が低下してしまうことがお分かりいただけると思います。

多くの新入社員の方は、真剣に就職活動を行い、自己分析を通して選んで入社したという感覚があるかと思います。

しかし、仕事をする中で、毎月報酬が得られたり、周囲から具体的な指示があることで、気づいたら、自身の内発的動機で働く感覚が薄れていきます。

そのため、新入社員の主体性を育む大前提として、「自分で決めている」という感覚を思い出させる関わりを意識していくことが重要です。