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4年目になる私が新入社員の問いかけで学んだこと

4年目になる私が新入社員の問いかけで学んだこと

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著者

降籏 光星

著者

降籏 光星

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手の育成体系作りから管理職主導の組織開発等幅広い階層を支援している。また、一般企業だけでなく大学でもキャリア自律をテーマに支援をしている。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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4月になり多くの企業が新入社員を迎え入れ、新しいスタートを切りました。
新入社員の方々は不安と期待を抱きながらも入社し、社会人としてのスタートを切りました。

弊社にも5名の新入社員が入社し、組織として新たな形を迎えました。

就職活動を通して必死に自己分析し、自身がどんな人間であり、どの様な仕事をしたいのかを考え、自らの意志を持って入社されたと思います。

私も新入社員研修という形で多くの企業の新入社員の方々とお会いしましたが、その際にほとんどの企業でアイスブレイクとして「入社動機」を皆さんにお話し頂きました。

あくまで私の感想ですが、”理由”を語る方は多いが”目的”を語る方は少ないと感じました。

・自己分析した所○○にモチベーションが高まると感じて~
・過去の○○という経験が大きく、△△という仕事がしたくて~
・会社の理念や福利厚生に惹かれて~

等、多くの方が理由や原因を語ります。

私はこの状況に少し違和感を覚えました。
誰に聞いても就活は自己分析が大事だと答えます。
学生時代に自己分析を通して”なぜ”を問いかけ、行動の原因を分析します。

つまるところ過去を必死に探究し、社会にでて”過去の再現化”をしようと就活時代を過ごしていると感じました。

過去の再現化を社会に出て行おうとするが故に、思い通りにならないと不満がたまります。するとよく聞く「上司ガチャ」や「やりたい仕事ではない」という言葉や「配属地が希望通りではない」という外部に責任の所在を置こうとしてしまいます。

少なからず私もそうでした。

長い時間をかけて就活をしたにも関わらず入社早々にして、不満を頂いてしまう。
これは非常に勿体ないことだと感じると共になぜだろうとモヤモヤしておりました。

4年目になり、4月に入社したフレッシュな新入社員に質問をされ、このモヤモヤを解消する糸口を見つけました。

ある日、朝8時にカフェに集合し、メンバー6人で出発をするスケジュールを組んでいた日のことです。

後輩から電車が遅延しているので、5分遅れる旨の連絡を頂きました。
そこで私は集合していたメンバーに対して、8:05分に出発する旨を伝えた所、ある後輩から「なぜですか?」と質問を貰いました。

私は電車が遅延して遅れてくる後輩がいるからと回答しました。
その後に別の後輩から少し違った質問を貰いました。

「何のために5分遅らせるのですか?」という質問です。

私の回答は少し変わり「全員で出発するため」と答えました。

課題を見つけるために“なぜ”を5回問えと何度も言われましたし、就活時代は”なんで”をひたすらに問いました。

先程の例に置き換えると、行動の原因は考えられても、目的を考えた事が無いという事になります。

上記理由から何か壁にぶつかった時に”なんで”壁にぶつかったのかを多くの若者は問います。すると自分の選択が間違っていたのではないかと責任の所在を外部の環境に求めるようになります。

何かミスをしてしまったときに上司からは「なんで」そのアクションを起こしたのかと問われ、行動自体を否定されたと感じることになります。

私は新入社員にカフェで「何のために5分遅らせるのか」と問われることで、原因論で生きている自分を認知しました。

これまでの環境から多くの方は原因論的な考え方で過ごしてきてしまっていると思います。

これからの社会人生活を豊かにしていく為にも、”なぜ”ではなく、”何のために”を問い、原因論ではなく、目的論で働く若者が増えればと思います。

その為にまずは自分自身が「何のために働くのか」を改めて明確にし、ビジョンに活きる人を1人でも多くしていきたいと思います。

特にOJTトレーナーの方々には”何のために”を問い、目的を考えさせる関りの重要性を再認識致しました。