NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
目次
労働観の変化、就社意識の低下、人材流動化の激化など、刻一刻と変化する時代背景に合わせて、
若手社員研修の見直しを考えられている企業様も多いかと思います。
本記事では上記のような時代・傾向の変化に合わせた「今の時代に必要な若手社員研修の設計方法」について具体的なプログラム事例をもとにご紹介いたします。
※若手社員のエンゲージメントを高める研修はこちら
※管理職研修の必須ガイドはこちら
若手社員研修の難しさ・課題とは?
人事や育成担当者として若手社員研修にかかわるご担当者様からは「若手社員の傾向変化による難しさ」の声を多くいただきます。
特に就社意識が年々低下していて「入社した初月に転職サービスに登録する人が増えている世代」等とも言われる中、これまで通りの若手社員研修では通用しない時代になってきています。
多くの若手社員が「入社=キャリアの一歩目(一旦入社する)」という労働観を持っており、「入社=終の棲家」という感覚の強かった一昔前の世代と比較すると、自社に定着し、活躍させていくことの難易度が上がっていることは一目瞭然です。
もちろん上記のような労働観を持つこと自体が悪いわけではないですが、ネガティブな影響として
・環境依存的になりやすい(環境不満を抱えやすい)
・環境に求める基準が高くなりやすい(環境満足しづらい)
のようなことが挙げられ、若手社員の早期の時点から研修(育成)を通じてしっかりと対応していくことが求められています。
若手社員研修のゴールとは?
上記のような世代傾向の変化が激しく、設計が難しい若手社員研修では、
どのようなゴールを目指せばいいのでしょうか?
もちろん各企業様が抱える課題感によって、強化すべき能力や意識は異なるという前提ではありますが、
全ての若手社員研修に通ずるゴールとしては「自己決定意識の醸成(環境に依存しない自律意識)」であると考えます。
どれだけスキルアップし、自分で出来ることが順調に増えていったとしても、「人に決められている・委ねている意識(環境依存)」を持っていては環境に満足し、定着することは叶いません。
もちろん「自己決定意識の醸成(環境に依存しない自律意識)」は若手社員研修のみではなく、全ての育成に通ずるゴールではありますが、
特に環境依存傾向が強く、定着を阻害するネガティブな要因として働きやすい昨今の若手社員にとっては、より重要な要素をなってきます。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
若手社員研修の抑えるべき3つのポイント
昨今の若手社員がキャリアへのアンテナが高く、定着・自社での活躍を促しづらいというのは自然の摂理とも言えます。
では、若手社員研修の設計においてどのようなポイントを抑えることがゴール達成において重要になるのでしょうか。
以下、3つのポイントに分けてご紹介いたします。
①”オンボーディング意識(自らチームに加わる意識)”の醸成
オンボーディング(職場に馴染み、定着する)を強化する際に、手厚く歓迎する・育成担当者のかかわりを指導する等、どうしても職場環境側を変えていくための議論に目がいきがちですが、オンボーディングというのはエンゲージメントと同じで”両想い”によって成立するものだと言えます。
そのためどれだけ職場や育成担当者が若手社員を手厚く歓迎したとしても、若手社員側からオンボーディングしようという姿勢や行動を取らなければ、成立することはありません。
「受け入れてもらおう」ではなく「自らチームに加わろう」という意識を持って若手社員が職場に向き合えている状態をつくることが今の若手社員研修に求められる1つの転換ポイントだと考えています。
②”キャリアの定規”を明確にする
昨今の若手社員の離職やモチベーションの低下を引き起こしやすい要因として“いても無駄”という意識が挙げられます。
いても無駄とは「この環境に居続けることに意味を見いだせない状態」のことを指します。
キャリアモデルに憧れが持てない、市場価値が高まっているか不安を感じる等、キャリアに関する不安が生まれ、この環境に居続けることに意味を見いだせなくなると最悪の場合、早期の離職を生んでしまいます。
この”いても無駄”を防ぐためのヒントが”キャリアの定規”を明確にすることだと考えています。
正解がない、キャリアモデル無き時代と言われる現代において、「何をもって自身のキャリア(選択)にOKを出すのか」という尺度が不明確だからこそ、周囲からは順調に進んでいるように見えても過度に不安を抱えてしまう状態が生まれます。
「何をもって自身のキャリアにOKを出すのかが定まっていないから、進んでいるように見えても漠然とした不安を感じてしまう」という状態は多くの企業様で起きている若手社員の実情だと感じています。
③”高頻度短時間”のトランジションサポートモデルでフォロー機会を設ける
若手社員研修の設計というと、「配属前の導入研修→1年目フォローアップ研修→2年目フォローアップ研修・・・」というように年間に1-2回のイベントとして設計されている企業様が多いのではないでしょうか。
一方で、冒頭でも記載した通り、就社意識が低下している現代において、石の上にも三年は通用せず、
「また来年のフォロアップ研修で会いましょう」では取り返しがつかない事態が起きている可能性もあります。
小さな初期不安が大きくなる前に、継続的にフォローを行い、立ち直らせることが重要です。
そのために若手社員研修はできる限り”高頻度・短時間”で継続的にフォローアップし続ける(トランジションサポート)ことがキーとなります。
全てを研修で実施する必要はありませんが、人事面談・状態把握アンケート・同期交流会等、さまざまな手段を通して、少なくても3-4か月に1度程度は定期的な接点を持つことが有効だと言われています。
若手社員研修の具体的な取り組み事例
これまで記載させて頂いたようなポイントを踏まえ、弊社では多くの企業様で若手社員研修のご支援をさせていただいております。
例えば、学校法人関西学院様では環境依存から脱却するということを目的に「2年目フォローアップ研修」と「3年目フォローアップ研修」を実施させていただいてます。
2年目職員フォロー研修
3年目職員フォロー研修
これらの研修を通して前述の
①”オンボーディング意識(自らチームに加わる意識)”の醸成
②”キャリアの定規”を明確にする
③”高頻度短時間”のトランジションサポートモデルでフォロー機会を設ける
を丁寧に取り扱いながら、若手社員の方々の不安を取り除く機会としております。
実際に参加者の皆さまからは以下のような声が出ておりました。
・他責にしてしまいたいところもあるが、常に今置かれている環境で自分に何ができるかを考えて行動したい
・人と人が集合して仕事は回っているので、常に相手の立場に立って仕事を進めていきたいと思う
・強みを活かせていないところはあると思うが、それを環境のせいにするのではなく、自分が意識して強みを発揮していくことができると良いと思えた
・参加者みなさんの考え方を知れたこと、共有できたことが、自分の新たな気づきと学びにつながり、将来の可能性を感じ、よりモチベーションが上がる内省になりました
・意識していくことがまずは大事。未来の自分を想像して、現在どうするかを考えることが大事で、そうすることで現在の自分の在り方が変わると思った
・ストレングスファインダーの5つの素質を理解した。できないことも多い中で、5つ組み合わせると自分にしかできないオリジナルの仕事ができるのではないかと思えたので、頑張っていきたい
事例のより詳細についてはこちら
まとめ
この記事では、若手社員研修が難しい理由、ゴール、それに対する設計のポイントをご紹介させて頂きました。
若手社員が定着し、活躍していける組織がつくれるかどうかは今後の組織力に大きな影響を与えます。
難しいで終わらせず、今年度から変化に対応する強い組織作りを、まずは若手社員研修の見直しから始めてみませんか。
ご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。