株式会社バンダイ様の事例紹介

「共育」という人づくりを起点に、新しいバンダイを創る 〜組織視点と育成観点を強化し、組織力を高める〜

株式会社バンダイ様

※写真左から (株)NEWONE コンサルタント 金 雪花 (株)バンダイ 人事部 戦略チーム アシスタントマネージャー 塚本 尚希様

課題自主独立で、個人商店化しているため、マネジャー層になっても自己流であり、かつ部下育成やヒューマンスキルが少し弱いという側面があった。 また、教え方やマネジメントのレベルにバラつきがあり、言葉の定義も人によって違うという課題もあり、共通言語をつくりたいという狙いもあった。
効果3月、5月、7月、11月と計4回の実施。その時々で、受講者が必要なものを渡して実践していく運用により、実践経験を積みながらのマネジメント力が向上した

[会社プロフィール]
1950年7月に、初代社長・山科直治氏によって萬代屋として設立。1961年に現在の株式会社バンダイに社名変更。創業当初から、社名の由来ともなる「萬代不易(ばんだいふえき)」を理念に掲げ、いつの世でも人びとの心を満たす商品を作り、やむことのない企業の発展を願う心が現代にも受け継がれている。企業スローガンは「夢・クリエイション」。2018年には世界のハイターゲット市場で事業の成長を加速させることを目的に新会社「BANDAI SPIRITS」を設立。同時にカンパニー制を導入し、トイ事業カンパニー・ベンディング事業カンパニー・ライフ事業カンパニーの3つのカンパニーがそれぞれ事業を進めていく体制に移行。環境の変化に迅速に対応することで、事業領域の拡大とともに次のステージへ向かっている。2020年には、創業70年を迎える。従業員数:808名|[会社プロフィール]
1950年7月に、初代社長・山科直治氏によって萬代屋として設立。1961年に現在の株式会社バンダイに社名変更。創業当初から、社名の由来ともなる「萬代不易(ばんだいふえき)」を理念に掲げ、いつの世でも人びとの心を満たす商品を作り、やむことのない企業の発展を願う心が現代にも受け継がれている。企業スローガンは「夢・クリエイション」。2018年には世界のハイターゲット市場で事業の成長を加速させることを目的に新会社「BANDAI SPIRITS」を設立。同時にカンパニー制を導入し、トイ事業カンパニー・ベンディング事業カンパニー・ライフ事業カンパニーの3つのカンパニーがそれぞれ事業を進めていく体制に移行。環境の変化に迅速に対応することで、事業領域の拡大とともに次のステージへ向かっている。2020年には、創業70年を迎える。従業員数:808名

[導入サービス]
・新任アシスタントマネージャー研修

[実施概要]
新任アシスタントマネージャー約50名に対し、管理職としてのマインドとスキルを定着させ、組織視点と育成観点を持ち成果を上げることを目的に、通年に渡り計4回の研修を実施。3月:管理職の役割認識、5月:目標設定・メンバーへのサポート、7月:評価・チーム力向上、11月:リーダーシップ発揮をテーマに置いて実施。


ー 本日はどうぞよろしくお願いいたします。改めてとなりますが、貴社の事業内容や組織風土について教えてください。

塚本様:弊社は、主に玩具を取り扱っている会社となります。玩具を起点とし、カプセルトイやカード、またお菓子や食品、アパレル商品や化粧品などの生活用品に至るまで幅広く事業を展開しています。世界中のお客さまに夢や感動を体験していただける商品づくりや、サービスを生み出していくことで、世界を“あっ”と言わせるために新しい価値を創り続けているような会社となります。
組織風土は、一言でいうと明るく元気な人が多く活気のある会社です。例えて言うなら、学園祭の前日のノリで仕事をしているような人が多く元気です。その根底にあるのは、創業理念の「萬代不易(ばんだいふえき)=永久に変わらないもの」という言葉です。これは、バンダイを創業した山科社長が掲げた言葉で、「いつの世でも人びとの心を満たす商品を作り、やむことのない企業の発展を願う」という想いが込められており、それが創業当初から現在まで伝承されています。物づくりにおいて、人々を幸せにする夢や希望、遊びや感動を伝えてきているので、そういったマインドを持ちDNAとしても組み込まれていることが、バンダイとしての強みであり組織風土だと思っています。

ー 今回、新任アシスタントマネージャーに対して、通年で数回に渡り、各回テーマを置いて手厚く研修を実施されましたが、このような形に至った理由や背景について教えてください。

塚本様:バンダイの新任アシスタントマネージャーは、他の企業でいうと係長と同等になりますが、弊社では管理職となります。これまでトッププレーヤーとして走り抜いて来た人達が、初めて管理職になるに当たり、心・技・体じゃないですがマインド、スキル、知識といった型をしっかりと身に着けてほしいと思いました。そのためには、プレーヤーから組織視点を持ち、マネジメントや部下を育成して成果を出していけるように、新任であるこのタイミングで一度立ち止まり、手厚くやるべきでしょうということで昨年から通年で数回に渡り研修を実施することになりました。昨年は、内容面で色々反省点もあり、今期はNEWONEさんにお手伝いいただきながら、新たに設計し直して実施することになりました。
また、この新任アシスタントマネージャーの世代から、新しい風を社内に吹かせていってほしいという想いがありました。しっかりと組織視点や育成観点を持てるようになることで、組織力を高め新しいバンダイとしての進化につなげていきたいという想いもあって実施させていただきました。

ー ありがとうございます。これまで、管理職にはどのような課題を感じられていたのでしょうか?

塚本様:個人的に感じていることは、部下育成やヒューマンスキルが少し弱いということです。弊社は、そもそも自主独立を謳っており、各々が自分の力でやりきることを求めていましたので、自分でガツガツやっていくような人が多く個の力が圧倒的に強いという側面があります。そのため、人を育成する力やチームをマネジメントする力が、少し足りていないと感じています。
また、人によって教え方やマネジメントのレベルにバラつきがあり、言葉の定義も人によって違うという課題もありましたので、今回の研修では、それを一旦整理して共通言語をつくりたいという想いも強くありました。

必要なタイミングに必要なものを提供することで学びが深まる


ー 今回の研修によって、新任アシスタントマネージャーにどうなってもらうことを期待しましたか?

塚本様:これから新しいバンダイを創り上げていく人達なので、一人のプレーヤーから、組織視点を持ちマネジメントや部下育成ができるようになってもらいたいと思いました。バンダイはこれまでのヒットキャラクターに頼っている部分もあるため、それらを超える新しいものを今後生み出していかなければなりません。そのためには、チーム力を強固なものにする必要があります。いくら個の能力が高くとも、一人の力には限界がありますので、なかなか新しいものや良いものは生まれにくいと思っています。私は雑談をする中で、良いアイディアが生まれることが多いと感じているので、そういった雰囲気のチームをつくってもらいたいと思っています。
また、様々な部署から50名近い新任アシスタントマネージャーが数回に渡って集まりますので、横のつながりを強化したいという狙いもありました。

ー 実際に実施してみていかがでしたでしょうか? 率直な感想についてお聞かせください。

塚本様:今回、3月、5月、7月、11月と計4回をNEWONEさんにお願いさせていただいたのですが、その時々で、受講者が必要なものを必要なタイミングで持ち帰れたことがとても大きかったと思いました。受講者もちょうど困っているタイミングでしたので、前のめりで積極的に受講いただけたという点が非常に良かったですね。毎回終了後に、講師の方や私のところにも何名か来て相談をしていたので、自分の不安や悩みを、その都度解消できた人もおり、受講者の満足度も非常に高かったです。
一方的に何かを教えるというスタイルではなく、映像を使ったり、グループディスカッションが多く対話をする機会が多く盛り込まれており、受講者の気づきを促す設計になっていたこともすごく良かったと思いました。そのため、受講者の視点が変わるパラダイムシフトが要所要所で起きていたのではないかと感じています。
また、私個人としては、研修は1日経ったら90%は忘れてしまうので、何か一つでも持ち帰ってもらえれば良いという想いがありましたが、それが実現できているなと感じました。1日の研修の中に、重要なポイントがいくつかちりばめられており、それを誰かが必ず一つは拾えるような設計になっていたことが良かったなと思いました。事前に金さんと何度もお打合せをさせていただき、弊社の状況や受講者の状態をヒアリングいただいた上で、どんな課題があるのか、何に困っているのか、あるべき姿を一緒に考えプログラムを設計していただいたのですが、それが見事にはまっていたなと感じました。

ー ありがとうございます。通年に渡り実施してきましたが、新任アシスタントマネージャーには、どのような変化が出てきていますか?

塚本様:研修後の振り返り会として、弊社社長とのランチ会を実施しました。そこで上がっていたコメントとしては、自分でやった方が早いけど、部下に任せるようになった、部下とどのように接して良いか悩んでいるなど、何かしらアクションを起こしたからこそ上がってくる悩みなども出てきていて、少しずつ行動パターンが変わり前に進んでいるなと感じました。また、中には自分がロールモデルになりたい、自分を見て育ってほしいと思うので、もっとがんばりたいと言っている人もいました。私としても、とても嬉しいコメントで感動してしまいました。

共に育つ「共育」が当たり前にできる組織づくりを目指す


ー 今回、我々NEWONEにお任せいただいた理由について教えてください。

塚本様:一緒にバンダイを良くしていきたいという想いが感じられ、一緒に課題を解決してくれるという安心感がありました。こちらの想いやニーズを全て汲み取っていただいた上で、率直にアドバイスやご提案をいただきました。その分、ディスカッションには時間を使いましたし、言い合いもありましたね(笑)。私としては、それが非常に有り難く、良いものをつくっていくためには必要な過程だと思っています。私は、あまり端的に言葉を伝えるのが得意ではないのですが、金さんにうまく言語化していただき、今回のプログラムに落としていただきました。私の想いが全て入っていますし、受講者にとっても良い形になったと思っています。そういった一つ一つのやり取りが、長期プログラムの研修を実施していく上で信頼や安心感にもつながっていきました。金さんには、まるで弊社の社員であるかのように、想いを持ってかかわっていただけたので本当に感謝しています。
また、準備を含めて研修のイロハが揃っている点も、NEWONEさんの強みだと思っています。

ー ありがとうございます。もし、今回のような研修を他の組織にお勧めするとしたら、どんな組織にお勧めしたいですか?

塚本様:部下育成など、ヒューマンリソースの部分に課題があり、組織力を強化していきたいところであれば、どんな組織であってもお勧めできると思います。特に、従業員数が多い企業には、汎用性があるのではないかと思います。人数が多くなってくると、どうしても人を育てるということにおいて、目が行き届かなくなり難しくなっていきます。そういった組織では、今回のような研修を実施することで、あまり接点のない他部署の人と知り合うこともできますし、議論や対話をすることで様々なシナジー効果が出てきますので、良いのではないかと思います。

ー 今後、どのような組織をつくっていきたいですか?

塚本様:私は、やはり組織は「人」だと思っています。他の人に対する思いやりなど「心」の部分を磨いていき、人を育てることの重要性を伝承していきたいと思います。そのためには、共に育つと書いた「共育」がとても大事だと考えています。共に育つというのは、どちらか一方が上に立つのではなく、同じ人間同士、良いところも悪いところも含めてお互いに学び合い、成長していくことが大切です。そうすることで、相手視点に立って考えることもでき視野が広まるので、他責にならなくなるのではないかと思います。新人から管理職まで、共に育つという人づくりの起点をぶらすことなく、「共育」が当たり前のようにできる組織づくりをしていきたいです。そうすることで、組織力も高まりユーザーを幸せにする新しい商品が、次々と生まれるような組織になっていくと思っています。
また、一人ひとりの個性や強みを活かし相乗効果を高めていくことで、元々持っている明るく元気な強みがさらに伸びれば、もっと強いバンダイに成長していけると思っています。

ー 本日はお忙しい中、貴重なお話をお伺いさせていただきありがとうございました。今後とも引き続きよろしくお願いします。

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NEWONE担当からの一言

  • 庄司 幸平(Shoji Kohei)

    庄司 幸平(Shoji Kohei)

    コメント

    想いのある人事様と、単発ではなく現場実践型の「本質的な学びと変化」を生み出す機会を設けられたこと、また本階層のみならず、包括的に人材育成に携わらせて頂けていることに、我々としてもやりがいと手ごたえを感じております。改めて、貴重な機会をありがとうございます。