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昨今、「中途社員がなかなか主体的に動かない」「環境に馴染めず、早期離職してしまう」といった課題を抱える企業が増えています。即戦力として期待していたはずの中途社員が、思うように力を発揮できない原因はどこにあるのでしょうか?
この問いに対して、「中途社員自身がプロアクティブに行動できるよう支援し、環境適応に必要な壁を認識しつつ、解決すべき課題を正しく分離すること」が大事だと考えます。
オンボーディングにおいては、「手厚く支援しすぎると依存を生み、放置しすぎると孤立を生む」というバランスの難しさがあります。では、どこまで支援し、どこからは中途社員自身が主体的に動くべきなのでしょうか?
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
中途社員の自走を促すオンボーディングのポイント
オンボーディングでは、次の2つの視点を意識することが重要です。
1. プロアクティブ行動を前提としたオンボーディング
中途社員が早期に活躍するには、「待つ」のではなく「自ら動く」ことが前提であると伝え、その行動を促す環境をつくることが不可欠です。
プロアクティブ行動を促す3つの仕掛け
- オンボーディングのゴールを明確にする
- 例:「3カ月後には、自らの業務範囲を理解し、チーム内で主体的に動ける状態」
- 「何をもってオンボーディング完了とするのか?」を示すことで、自ら進捗を意識できるようにする。
- 情報を自ら取りに行く習慣をつくる
- すべてを教えるのではなく、「どこで何を学べるか」を示し、社員自身が情報を探す仕組みを用意する。
- 例えば、「質問リスト作成ワーク」を導入し、「まずは自分で調べ、それでも分からなければ質問する」習慣を促す。
- 初期の成功体験を積ませる
- 「小さな挑戦」を設けることで、プロアクティブな行動の手ごたえを感じさせる。
- 例:「最初の1カ月で、業務改善アイデアを1つ提案する」「チームのメンバーと1対1で3回会話する」
2. 「課題の正しい分離」を身につける
中途社員が環境に適応できない理由の一つに、「問題の捉え方が極端になりがち」ということがあります。
- 「周囲が悪い」と他責的に考えてしまうケース:「社内のやり方が非効率だ」「上司がサポートしてくれない」
- 「すべて自分が悪い」と自責しすぎるケース:「自分の能力が足りない」「もっと努力しなければ」
どちらかに偏るのではなく、「何が変えられることで、何が受け入れるべきことなのか?」を正しく分離する力が必要です。
課題を正しく分離する3つの視点
- 「変えられるもの」と「変えられないもの」を整理する
- 例:「会議の進め方が非効率だ」と感じた場合
- 変えられること:「自分の発言の仕方を工夫する」「必要な資料を事前に共有する」
- 変えられないこと:「会議の頻度やフォーマット(組織全体のルール)」
- 例:「会議の進め方が非効率だ」と感じた場合
→変えられる部分にフォーカスし、建設的に行動することが鍵。
- 「私ができることは何か?」を問い続ける
- 「これは会社の問題だから仕方ない」と諦めるのではなく、「この状況の中で、自分ができることは何か?」を考える習慣をつける。
- 上司や同僚に対しても、「なぜこのやり方なのか?」と適切な質問をし、状況を理解した上で働きかけることが重要。
支援しすぎれば依存を生み、放置すれば孤立を招く——このバランスを取るためには、「プロアクティブ行動」と「課題の正しい分離」を軸に、オンボーディングの仕組みを整えることが不可欠です。
まずは、「どこまで支援し、どこからは本人の主体性に委ねるのか?」の基準を明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。