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「上司に怒られないのが逆に不安」新入社員の不安を成長への期待に変える関わりとは?

「上司に怒られないのが逆に不安」新入社員の不安を成長への期待に変える関わりとは?

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著者

鈴木 彩奈

著者

鈴木 彩奈

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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24年度の新入社員向けフォロー研修も一段落してきて、新入社員の皆様はそろそろ2年目に向かう頃かと思います。

先日ご一緒した研修で、「2年目に向けて不安はあるか?」という問いを投げかけたところ、ある方がこう答えました。

「仕事は順調だと思うが、上司に怒られないのが逆に不安」

一見、順調に見える状況ですが、なぜ不安を感じるのでしょうか?
今回は、若手社員の目線から上司からのかかわりについて考えていきます。

「怒られなくて不安」の正体とは

① 自分が正しいのかわからない不安

初めての仕事が多く、何が正解で何が間違っているのかが分からない中、「このままで良いのか、間違っているのか」が分からないまま進むのは不安を感じる要因になります。「良い」とも「良くない」とも指摘されないと、自分のやり方が正しいのかどうか確信が持てず、不安に陥ることがあります。

② 上司に期待されていないのではという不安

厳しく指導されることは、少なくとも「見てもらえている」「気にかけてもらえている」と感じられます。そのため、何も言われないと「期待されていないのでは?」と不安に思うこともあります。

③ 意見を言い合うことがなく、職場に馴染めているか不安

②と関連しますが、「見てもらえている」という感覚が持てないと、自分から話しかけることにもブレーキがかかってしまい、職場になじんでいるのかどうか不安を感じることがあります。

また、不安とは別に、「どうせ何も言われないのだから、頑張っても頑張らなくても変わらない」「むしろ挑戦して失敗するほうが怖い」と考え、挑戦意欲を持ちにくくなるケースもあります。成長意欲の高い人ほど「この環境では成長できないのでは?」と感じ、より成長できる環境へと移ろうとする傾向もあります。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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“回避型”の上司が増えている?

1on1研修などを通じて管理職の方々と話す機会が増える中で、以下のような声をよく耳にします。

「若手に煙たがられたくないから、思うことがあっても言わないようにしている」 「価値観が全然違うから、関わり方がわからない」 「ハラスメントが怖い」

以前は、一緒に飲みに行くことでお互いのことを知る機会がありましたが、 ハラスメントを気にして誘いづらいと感じる上司も多く、結果として部下との関係構築が難しくなっています。

対応策:成長につながるフィードバックを

「怒られなくて不安」という声があっても、「厳しい叱責が当たり前」という時代ではない、というのが難しい状況だと思います。求められているのは、叱責ではなく成長につながるフィードバックです。

  • どのような行動・スタンスが良かったのか
  • どこをどのように改善するとより良くなるのか
  • そのためにどのようなことができそうか

このようなポイントを伝え、一緒に考えることが重要です。

また、アドバイスだけでなく、承認の言葉を加えてあげることも必要です。新入社員の良い行動や姿勢にも目を向け、承認することが、不安を成長への期待へと変える鍵になります。

まずは1日1回、小さなフィードバックから始めてみてはいかがでしょうか?

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