NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
シーズン的にも2025年度の新入社員研修を企画されている人事担当者の方は多いのではないでしょうか。
企画する中でやはり気になるのは「2025年入社の新入社員の傾向」です。
2024年と2025年の新入社員は、異なる教育環境や社会的背景を経験しており、それぞれの価値観や行動特性が異なります。それに対応する研修プログラムを設計することで、彼らの早期適応と成長を支援することができます。
本コラムでは、両世代の特徴を分析し、それに基づいた実践的で効果的な研修対応策を考えていきます。
※2025年の傾向はあくまでも予測であることをご了承ください。
1. 傾向の違い:2024年 vs 2025年入社社員
1.1 社会環境の影響:安定志向 vs 柔軟性
2024年入社社員:
コロナ禍の不安定な社会環境を経験し、心理的安全性や安定性を強く求める傾向があります。一方で、適応力は2025年入社社員に比べるとやや低いです。
2025年入社社員:
正常化に向かう社会を経験し、柔軟な働き方や変化への適応力を備えています。安定性だけでなく、挑戦的な環境への意欲も見られます。
1.2 デジタル対応力:デジタル依存 vs ハイブリッド思
2024年入社社員:
大学生活をオンライン中心で過ごしたため、デジタルツールの利用には長けていますが、対面でのコミュニケーションに課題を感じる場合が多いです。
2025年入社社員:
オンラインと対面をバランス良く経験しており、どちらの環境にも適応できる「ハイブリッド思考」が特徴です。
1.3 働き方への期待:成果重視 vs 人間関係重視
2024年入社社員:
成果重視のリモート志向が強く、「働き方」よりも「何を達成するか」を優先します。
2025年入社社員:
リアルな人間関係を重視しつつ、効率性を追求するハイブリッド型の働き方を求めています。
1.4 キャリア観の違い:短期スキル志向 vs 長期キャリア志向
2024年入社社員:
短期的なスキルアップや成果にフォーカスし、成長を早期に実感できることを求めます。
2025年入社社員:
長期的なキャリア形成や社会貢献を重視し、自己実現や働きがいを追求します。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
2. 新入社員研修での対応策
以下では、2024年と2025年入社社員の傾向に基づき、新入社員研修での具体的な対応策を挙げていきます。それぞれの特性を活かしながら、組織に早期貢献できるスキルを育成していくことが重要です。
2.1 「心理的安全性」と「適応力」を両立させる研修
課題:
2024年入社社員の安定志向と、2025年入社社員の柔軟性の違いを埋める必要があります。
対応策
信頼構築セッション:
「失敗を共有するセッション」を通じて、心理的安全性を高めます。各自が失敗談を共有し、グループで共感することで信頼関係を築きます。
段階的な挑戦:
初期には個人タスクを設定し、小さな成功体験を積み重ねた後、チームでの課題解決プロジェクトに移行します。
2.2 オンラインと対面スキルの「ハイブリッド型」強化
課題:
2024年入社社員のデジタル依存傾向と、2025年入社社員のハイブリッド思考の違いに対応する必要があります。
対応策:
オンライン×対面連携トレーニング:
オンラインで議論・対話を進め、対面で実行するプロジェクト型の研修を実施します。
オンラインで課題をディスカッションし、デジタルツールを使って資料を作成。
対面での発表会を行い、即時フィードバックを交換。
2.3 「即興対応力」と「深い対話」を育む研修
課題:
2024年入社社員はリモート環境での計画性に依存しがちで、2025年入社社員は対面での即興力に課題があります。
対応策:
即興力トレーニング:
「即時応答シミュレーション」を通じて、瞬時の判断力を鍛えます。たとえば、上司から突然の質問に即答する練習や、クライアント対応のシナリオを用いた実践的なトレーニングを実施します。
深い対話を引き出すセッション:
「コーチング型会話術」を学ぶ研修を行い、共感力や質問力を強化します。
2.4 キャリア意識を育てる「長期・短期目標設計ワークショップ」
課題:
2024年入社社員の短期成果志向と、2025年入社社員の長期キャリア志向を両立させる必要があります。
対応策:
目標設計ワークショップ:
短期的なスキル習得目標と長期的なキャリアビジョンを連動させるプログラムを導入します。
短期目標: 「3カ月以内に習得するスキル」や「初期プロジェクトでの成果」を設定。
長期目標: 「3年後の役割」や「10年後のキャリアビジョン」を考え、共有します。
ビジョン発表会:
最終日に自分のキャリアビジョンをプレゼン形式で発表し、上司や同僚からのフィードバックを受ける場を設けます。
まとめ
2024年と2025年の新入社員は、それぞれ異なる特性と課題を持っていますが、適切な研修を通じて両者の強みを最大限に引き出すことができます。
「心理的安全性」「オンラインと対面スキル」「即興力と深い対話」「短期・長期のキャリア形成」を軸にした研修プログラムを設計し、新しい世代の可能性を組織の成長へと繋げていくことが重要です。