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25年度の新入社員の受け入れに向けて育成計画を設計していく企業が増えてきました。
殆どの企業が主体的な新人を育成したいと考えていますが、「主体性を持て」「自分で考えよう」という言葉は、新人育成の場面では逆効果です。抽象的すぎて、新人にとっては何をどう行動すればいいのか具体的なイメージがつきません。それが結果として、指示待ちの姿勢や「主体性の欠如」といった課題に繋がることを多々目にします。今回は多くの企業とご一緒させて頂く中で感じた「主体性」を育むために必要な具体的なアプローチと環境づくりについて簡単にまとめてみようと思います
主体性とは何か?
主体性とは、自ら考え、行動し、アプローチすると定義する企業が多いかと思いますが、新人にとっては経験が浅く、業務知識も未熟なため、いきなり主体的な行動を求められても対応が難しい事は殆どです。
例えば、「自分で考えてみて」と言われても、「どこまで自由に考えていいのか」「自分の考えが正しいのか」といった不安が先行し、結局は誰かの指示を待つことになりがちです。そのため、主体性を求める際には、抽象的な期待だけではなく、具体的な行動指針や支援、環境整備が重要だと捉えています。まずは自社が主体性を発揮できる環境が整っているかを振り返ってみましょう。
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主体性を引き出すためのアプローチとは
「主体的になれ」という言葉だけではなく、具体的な支援と仕組みを通じて、主体性を引き出すことが重要だと感じます。簡単ですがまずが下記を参考に自社の育成設計を振り返ってみて下さい。
① 小さな成功体験を積ませる設計になっているか≠知識の伝達
新人に対してインプットを始めてしまう、何かしらの業務に取り組ませるではなく、小さなタスクや簡単な貢献実感を持たせる業務を通じて成功体験を重ねさせることが重要です。この成功体験が「自分にもできる」という自己効力感を育て、主体的な行動へのモチベーションを高めることに繋がります。
育成設計の中でインプット過多になっていないか、手ごたえを掴ませるタイミングを入れているか(振り返り含めて)是非、見直してみてください
② 具体的なフィードバックを与える≠本人に考えさせすぎる(考えて終わり)
行動の結果に対して、具体的なフィードバックを提供することで、新人は次にどう行動すべきかを内製します。「良かった点」と「成長できる点」をセットで伝えるフィードバックが必要不可欠です。
自身で内省させる仕掛けは入れている企業が多いですが、初期のタイミングは補助輪として具体的で明確なフィードバックを意図的に増やしていきましょう。
③質問で考えさせる≠やり方まで教える
答えを与えるのではなく、「この場合どうすれば良いと思う?」と質問を投げかけることで、自ら考える癖を促します。加えて、起こしたアクションに対しての承認をセットで行います。これが「自身で起こしたアクションによる貢献実感」を生み出すことに繋がります。
まずは考えさせる余白がどれだけあるかを振り返ってみましょう
「主体的になれ」と求めるだけでは、主体的な新人は育ちません。むしろ、具体的な成功体験を与え、フィードバックを通じて改善点を明確にし、挑戦を奨励する文化を醸成することが、主体性を引き出すことに繋がります。
主体的な新人を育成したいからこそ、まずは周囲の環境から見直してみるのはいかがでしょうか。
具体的な設計や他社事例に興味のある主体的な新人を育成するためには「主体性を発揮しなさい」と言うことを辞めましょう