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組織開発とワークショップ~エンゲージメントを高める習慣を強化する~

組織開発とワークショップ~エンゲージメントを高める習慣を強化する~

<a href=石川 ひかり" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

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多くの企業様がエンゲージメントに課題を感じられています。

なぜなら、エンゲージメントを高めることはそもそも難しく、すべての所属メンバーのエンゲージメントが完全に高い状態を恒久的に維持することは現実的ではないためです。

エンゲージメントは常に変化するものであり、これだけやっておけば、エンゲージメントが高い組織ができる、というものではありません。

その中で、エンゲージメント向上を後押しする1つの方法となるのが、「ワークショップを行う習慣」を持つ、ということです。

この記事では、ワークショップを通した組織開発の可能性について探求していきます。

(※本内容は、2024年7月10日実施セミナーの内容をまとめたものです)

エンゲージメントとカルチャー

「ある人が仕事にエンゲージすると、その影響はその人だけにとどまらず別の人にも伝播する」

上記は、ワーク・エンゲイジメント研究の第一人者である島津先生の言葉ですが、エンゲージメントが高い人が集まる職場にいれば、おのずと自分のエンゲージメントも高まりやすくなることが分かっています。

職場のエンゲージメントに大きく関わる要素の1つである「カルチャー」はどの組織にも必ず存在し、明文化されたルールや理念に潜む無意識の行動意思決定や、個人間の関係性などの暗黙の了解等があります。例えば、

・物事を進めるときはトップに声をかけてからじゃないと進められない
・飲み会は必ず参加するものだ

というものもその一つです。

このカルチャーの基準が低いと、なかなか人のエンゲージメントが上がりにくくなります。では、カルチャーを変えていくために、我々は何ができるでしょうか。

適応課題と、組織開発の必要性

組織には、技術や知識で解決できるような「技術的課題」だけでなく、見え方が違うことから起こる「適応課題」が存在します。

この適応課題は技術的課題とは違い、誰か1人の技術向上で解決することはなく、解決するには組織内の関係性を再定義し、認識や目線のズレをなくしていく「組織開発」が必要となります。ここからは、組織開発の中でも、「対話型組織開発」に焦点を当て、認識や目線のズレを解消するアプローチをご紹介致します。

対話型組織開発

ヒット商品がなかなか出ずに悩んでいる組織で、営業部門と商品企画部門の担当者が集まって話をするシーンを想像してみてください。

営業部門のAさんは「もっといい商品を開発してくれればいいのに」と話し、
商品企画部門のBさんは「ヒットにつながるように、営業が売り方を工夫してほしい」と話している。このように、ある立場に立つと、他の立場から見える景色が見えなくなってしまうことはよくあります。このような状況では、お互いの違う部分を見出し、理解する「対話」が非常に有効です。

対話を習慣化すればいい。

言葉にすることは簡単ですが、適応課題に着手し始める段階では、ワークショップを実施する等、意図的に対話する機会をつくることが、対話を習慣化する第一歩となります。

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ワークショップを企画・実施するにあたって押さえたいポイント

ワークショップを企画・実施するにあたり、ただ対話のテーマを設定するだけでは、メンバーの認知・行動に変化が生まれず、エンゲージメント向上につながりにくいのが実状です。では、どんなポイントを押さえればいいでしょうか。

一番大切になるのは、「認知の転換が起こるような設計を意識する」ことです。

なぜなら、同じ物事に対しての認知が変わることが行動変容のきっかけになるためです。

実際に認知の転換が起こった具体的な例を挙げると、ワークショップの冒頭では「上司の細かすぎる指示のせいで自分はモチベーションが上がらない」と話していた方が、ワークショップを通して、「自分で決断したいが実力が足りないまま自分の思いの通りに仕事を進めてしまい、上司を不安にさせてしまっていた。それに気づかず上司の指示に対して文句を言うわがままな人間になっていた」と気づきを得ていました。

(行動変容の詳細に関しましては、こちらの記事をご参照ください。)

この「認知の転換」を狙うには、矛盾している自分に気付いて解消するように促す認知的不協和の仕掛けや、本人にとっての重要性を示すうえで内発的動機と紐づけることが有効になります。

セミナーアンケート(一部抜粋)

  • 組織開発に関する情報、かつとても有用な情報を多くご提示いただけたので、大変参考になりました。小野寺さんが組織開発がとてもお好きなことも伝わってきました。
  • ”対話”の重要性を再認識しつつ、それを他部門に浸透させていくことの難しさも改めて感じました
  • エンゲージメント施策を推進していくに当たり、組織開発の概念的な基礎知識を学ぶことができてよかった
  • エンゲージメントは伝播するという言葉が一番印象的でした
  • 難しい理論の話も例え話を入れてくださりわかりやすかったです

登壇者の声

組織開発は、制度の変更、ビジョンの浸透、管理職のマネジメントなど、様々な要素が複合的に絡み合って推進される取り組みです。それゆえに、どこから手をつけたらいいのか、となりやすい取り組みでもあります。そして変革を伴う組織開発のもっとも大きな障壁は、「このままでもいいのでは?」という抵抗層の存在です。抵抗層が一定数いるのは既存組織を一生懸命推進してきた結果であり当たり前のことであるので、いかに変化に前向きな層を生み出し、変化に対して腰の「軽い」組織をつくれるかが重要になります。そのために、今回ご紹介したワークショップからはじめる組織開発がお役に立てればと思います。

まとめ

ワークショップは、組織や仕事そのものとの関係性が変わったり、エンゲージメントが向上し、その先によりその人らしいリーダーシップが発揮されたりする可能性を秘めています。対話の習慣を持つことで組織をよりよくしていきましょう。

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