NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
大学生の時に「暗記した言葉はいつか忘れる。応援された言葉は一生忘れない」という広告を目にしました。私はその時から言葉というものにこだわってきました。
「今の伝え方は、こう表現した方が良かったのではないか」と感じたことは自分のメモ帳に記し、私が同じ立場になった際にはそのメモを活かしてアップデートして伝える事を心がけています。
伝え方にこだわる中で、本当に小さなことですが、日々の関わりの中で誰にでもできる大きなインパクトを出せる、伝え方の工夫をいくつかご紹介します。
メンバーや若者との関わりに悩まれている方の参考になればと思います。
名前を呼ぶ
名前を呼ばれて嬉しくない人はいません。ただし、当たり前のことであるため、よく観察すると名前呼ぶ人と呼ばない人の違いは顕著に見えてきます。案外、名前どころか「おい」や「お前」とは呼びかけるケースも多くあるのではないでしょうか。「あのさ~」や「そういえば」を頭に使い、名前を一切呼ばずに話していないかを振り返ってみると良いかもしれません。
「でも」や「そうは言っても」という否定的な表現を避ける
人間は無意識的に対立を恐れます。極力対立せずに平和に生きたい生き物です。
それを一言で壊す表現が、「でも」や「そうは言っても」といった否定的な表現です。
気づかぬうちに、後輩が勇気を持って意見をしたことに対して「でもさ~」と言って否定しているケースも少なくありません。このような小さな表現で、メンバーと上司・先輩の関係は一気に対立構造に生まれ変わります。小さな表現から見直してみることで、関係性は大きく変化します。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
フィードバックや質問は、原因ではなく目的を
後輩に対してフィードバックをしなければいけない、しっかりと指摘しないといけない瞬間は多くあると思いますが、この瞬間でも意識すべきポイントがあります。
「何でその行動を取ったんだ?」、「何で同じことができないんだ?」とフィードバックしてしまう瞬間や、そのように言いたくなってしまう時もありますが、これは詰問にあたり、相手にとって負荷をかける問いかけ方になってしまっています。詰問のような問い方をすることによって、相手に言い訳をさせるような聞き方になっている、と捉えられると良いかもしれません。
このタイミングで我々が聞くべきことは「過去の行動(なぜ)」ではなく、「価値観(何のために)」です。
例えば私は、飲み会の幹事をしている際に乾杯の時間を10分遅らせた事がありましたが、ある人が「なんでだ?」と聞いてきた時には「Aさんが遅れてくるから」と答えました。別の人が「何のために?」を聞いてきた時には「全員で乾杯をしたいから」と答えました。このように「なぜ」と「何のために」は大きく異なります。
だからこそ何かを聞く時には、「何で?」と原因を問うのではなく、「何のために?」と目的を問い、本人の価値観を探りに行ってみてください。
否定を肯定に言い換える
一見難しそうですが、案外簡単にできることで、かつこれが最もインパクトがあります。
コンビニのトイレに貼ってある「綺麗にご利用頂き有難うございます」という張り紙を見たことはあるでしょうか。この張り紙の目的は、「トイレが汚れない様にするため」ですが、「汚さないでください」と否定形で表現するのではなく、肯定的に言い換えている事です。肯定的に言われることで、否定的に言われるよりも受け入れやすくなると言われています。
これらはとてもささいな工夫ではありますが、このような工夫から関係性やコミュニケーションはより良いものになっていきます。是非できることから意識し、小さなことから始めていきましょう。