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若手は不安で離職する「○○が見えない組織」が離職を促す

若手は不安で離職する「○○が見えない組織」が離職を促す

<a href=髙嶋 耕太郎" width="104" height="104">

地方広告代理店、地方公益社団法人での勤務を経て、バックオフィス支援を行う会社に入社。社内コミュニケーション活性施策の営業、新卒合同説明会の制作、総務常駐チームのリーダーを務める。2022年に株式会社NEWONEに入社後は、研修をメインとした人材育成・組織開発のHRパートナー、研修ファシリテーターとして従事。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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2023年6月、転職サイトdodaの驚きのデータが明かされました。

それは、入社直後(4月)の新卒社会人によるdoda登録数が、過去13年間のうち最多となり、2011年比ではなんと約30倍になったというものでした。

いつの時代も、自社の新人・若手をいかに早期に会社になじませ、長く活躍してもらうかという課題は、人事担当者の頭を悩ませてきました。

とはいえ、これまでは年功序列の人事制度や、一社に勤めあげることが美徳として説かれ、若手の側としても「すぐに転職する人材は市場価値がつかずに行き倒れる」と言った意識があったため、そこまで早期の転職意向は高くないというのが現実でした。

しかし、冒頭のデータからも見て取れるように、もはや就職活動の段階から「ファーストキャリアは御社に決めました」と言う学生もいるほど、早期の転職検討が当たり前になっています。

そして現実に弊社にも、様々な企業様から「若手の離職率に悩んでいる」と言う声が多く寄せられています。

ではこの、「若手が離職する」ことの裏には、どんな状況が巻き起こっているのか。
冒頭に記載した社会の変化という側面も踏まえながら、考えてみたいと思います。

若手の不安が生まれる要因は何か

昨今、人生100年時代、VUCAといった言葉に代表されるように、誰もが先行きの見えない社会の中で働いていく未来を想像する時代になっています。

そうした潮流の中、人事界隈では「キャリア自律」が盛んに叫ばれ、会社に依存しない自律的なキャリア形成が求められています。

改めて冒頭のデータに立ち返ってみると、若手が自身のキャリアに不安を抱くのも当然のことと考えられます。

大きな潮流は2つ、「ブラック企業」と「SNS」です。

2010年前後、「ブラック企業」という言葉が世間を賑わせ始め、2013年には流行語大賞のトップ10に入りました。元々、2002年にはOxford English Dictionary Onlineに「karoshi」という言葉が登録されていたほど、日本の労働環境の苛烈さは際立っていましたが、2010年代には大手企業の過労死問題が改めてクローズアップされ、「ブラック企業」を避けようとする学生の動きも加速しました。

こうした状況を受け、政府も2010年代半ばから、「若者雇用促進法」「パワハラ防止法」等を制定し、「働き方改革」を標榜するなど、働きやすい職場環境づくりに努めてきました。企業の側も、この動きに準じ、働く環境の整備に苦心してきました。

その結果、確かに働きやすい職場環境は整備されてきましたが、同時に、「自分たちが受けてきた猛烈な指導・働き方を、若い世代にはさせたくない」「とはいえ時には厳しい指導も必要だが、パワハラが怖くてなかなかできない」と考える中堅・管理職層の思いも重なり、「負荷が低く、理不尽さもなく、叱られもしない」という「ゆるい」職場が生まれてしまいました

※参考図書:ゆるい職場-若者の不安の知られざる理由 (中公新書ラクレ 781) 

勿論若手にとっては、「負荷が高いうえに理不尽に叱られる職場」よりも理想的な環境が整ったことになります。

しかし、ここに冒頭の時代背景とSNSが加わることで、「理想的な環境」だったはずの職場をいつの間にか、「キャリアが見えない組織」と感じるようになり、不安が高まる原因となっていきます。

2010年前後に、YouTube、Twitter等、いわゆるSNSツールが日本でも浸透し始めます。すると、それまでクローズ情報だった企業内部の実態が、内部人材によってリークされ始めます。また、活躍する同年代の発信を目にしたり、インフルエンサーが台頭することで、隣の芝生が青く見えやすい(もしくは、隣の青い芝生を見つけやすい)状況が増え、一社で働き抜くことがマジョリティだった時代は、急速に終わりを告げます。

若手の間には、

「この会社にいても、社会で通用する実力がつけられないんじゃないか」
「自分がやりたいことは、この会社ではかなえられないのではないか」
「20年たって、課長と同じ道を辿るのか…」

というように、この先のキャリアが見えない組織、つまり「自分の望むキャリアを手に入れることができない」ことへの不安が蔓延しています。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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どうすれば「キャリアが見える組織」にできるのか

では我々は、どうすれば、若手の不安を軽減することができるでしょうか?
そのカギはやはり、「キャリアが見える」組織にすることです。

そもそもキャリアとは、広義にとらえると、仕事だけではなく人生そのものです。

そのため、一口に「キャリアが見える」組織にするといっても、一気に解決する魔法の杖はありません。

ただ、一つ大切な考え方があります。それは、「今の働きやすさ」だけを整えるのではなく、「未来の働きがい」をつくるということです。

更に言うと、「これから先この職場で働くことは、自分にとってメリットがある」と思ってもらうことが重要だということです。

そのためには、社内の人間である人事担当者が自社の可能性を説くことも大切ですが、若手が自分自身でメリットを認識することの方が重要になります。

NEWONEでの事例

NEWONEでは実際に、「自社でのキャリア展望を開く」ことを目的として、様々な企業様とご一緒させていただいています。

例えば、ストレングスファインダーを用いて自身の資質を理解し、現在の環境でいかに資質発揮するかを考えてみることも手段のひとつです。自社にまだまだ自分を使い切れる環境があることを認識していただきます。

※以下参考事例

学校法人関西学院様

人生100年時代を疑似体験しながら自身のキャリアについて考え、現実の自分の行動に落とし込むことも手段のひとつです。自分の価値観・資産を理解し、自分のためにまだ環境を活用できることに気づいていただきます。

※以下参考事例


また弊社では、現代版プロティアンキャリアの提唱者である、法政大学の田中先生に外部顧問として携わっていただき、その監修のもと、自身のキャリア開発度合いを行動で測る「キャリアクラフト診断」もリリースしています。

いずれも大切にしているのは、「キャリアが見えるからこそ、組織に対するエンゲージメントが高まり、離職率が下がる」ということです。

エンゲージメントが高まると、環境を活用して働く意欲が高まるため、必然的に離職率が下がります。
弊社はエンゲージメント向上の知見を豊富に有しているため、各社様にあわせたサポートをさせていただきます。

若手社員向けキャリア研修「PURPOSE」
https://new-one.co.jp/workshop/purpose/

「若手の離職に悩んでいるが、どうすればいいかわからない」「ここに書いてあることも理解して、自社なりに取り組んでいるつもりだが、イマイチ効果が見られない」といった方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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