NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
経営課題の中で、”人事”が非常に大事になってきた
という声を聞くことも増えてきました。
そのような中、CHROという役職を設ける企業も増えてきています。
では、CHROとは主にどのような役割なのでしょうか。
経済産業省「人的資本可視化指針」(2022)では、
「CHRO(最高人事責任者)とは、企業における人的資本を最大限に活用し、組織の持続的な成長と価値創造を実現する経営幹部である」
と書かれていますが、すこし解像度を上げるために、まとめてみたいと思います。
CHROとはどのような立場か
様々な企業でCHROを担当し、弊社の顧問でもある有沢氏に、
CHROとは?という問いを立てると、最初に返ってきた言葉が、「経営の一員」でした。
確かに、前述の経済産業省の定義にも「経営幹部」と書かれており、関連性があります。
では、経営の一員とは何でしょう。
調べてみると、
- 会社全体の未来を一緒に考えて、責任を持って動かす人
- 「どこに向かうか」と「どう進むか」を決める責任者
というような言葉があり、要は
“会社の未来に当事者として責任を持つ人”
であり、逆(経営以外)は、“自分の業務範囲に責任を持つ人”です。
となると、何か具体的な方針から紐づけて考えるというよりは、
正解がない中で、未来に向けた最初の大きな方向性を意思決定して推進する役割だということです。
CHROと人事部長の役割の違いは
CHROの立場は、人事よりもあくまで、経営幹部(経営陣の一員)であり、
一方人事部長は、部門責任者(ミドルマネジメント)で、人事部門の業務執行・管理する立場です。
具体的に言うと、CHROは「経営の一翼を担い、人と組織の側面から事業戦略を実現する責任者」です。
人材や組織文化は、経営戦略の実行力を左右する重要な資源であり、CHROはそれを最大化する役割を担います。
たとえば、「この事業を成長させるにはどのような人材ポートフォリオが必要か」「グローバル展開を支える組織構造や価値観をどう設計するか」など、経営判断に直結する問いに対し、戦略と実行の両面からリードします。
人事部長は、「人事部門の統括者」として組織運営の土台を支える重要な役割を担います。
採用活動の実行、人材育成の仕組みづくりとその運用、人事評価の設計と調整、そして労務管理まで、組織の機能が円滑に回るよう現場に密着してリードします。人と制度をつなぎ、組織を安定かつ前向きに動かす実行力とマネジメント力が求められる、専門性の高いポジションです。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
CHROとして大事な行動は
経営陣として、“会社の未来に当事者として責任を持つ人”であり、
未来に向けた最初の大きな方向性を意思決定する役割がある中で、
CHROとして求められることは、まずは、経営の意思決定の材料にもなる現場を知っていること。
業務プロセスを知っているだけでなく、働く人の苦しみやポテンシャルもリアルに知っていることが大事です。
それらを活かし、他経営メンバーと対等に議論することが求められます。
次に、経営戦略の実行力を左右する人材や組織文化を最大化すること。
そのために特に重視すべきは、未来の推進を担うサクセッション・プランの策定、経営戦略と人事戦略の紐づけ、方向性である理念の浸透と実行力を高めるカルチャー変革、が特に重要な要素になり、推進できるかが大事です。
CHROの観点を意識することが組織を強くする
CHROと人事部長の役割の違いを記載しましたが、
組織全体を強くするためには、CHRO以外の人事にかかわる人も、CHROが行うべきこと(現場を知ること、人財や組織文化を最大化すること)を理解し、自分も意識して行動することが大事です。
弊社では、その機会になればと、
「人的資本経営時代におけるCHROの役割とは」と題して、顧問の有沢氏とセッションを行います。
ご興味ある方、ぜひご参加いただき、
今後の組織強化やご自身のキャリアの選択肢の一助になればと思っております。