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キャリア支援では、支援する側・される側の双方向からのアプローチが重要

キャリア支援では、支援する側・される側の双方向からのアプローチが重要

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著者

青木 美奈

著者

青木 美奈

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層の研修設計を支援。特に女性活躍、ダイバーシティ推進に注力している。社内では、メソッド記事の作成を推進している。

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管理職の皆様に、メンバーのキャリア支援をする役割が期待されるようになってきています。
それに合わせて、キャリア支援を受ける側のメンバーの意識向上の必要性も叫ばれるようになってきました。

今回は、メンバーに対する施策として、自身のキャリア自律を支援するうえで必要なことを考えてみます。

キャリア自律の重要性を強調する企業が増え、その一環として、管理職向けにキャリア支援の研修を行ったり、1on1の仕組みを強化する企業が増えています。実際に、管理職向けのキャリア研修でご一緒している管理職の方々の生の声を聞いてみると、

「面談をしてメンバーの意向を引き出そうと思っても、なかなか本音で話してくれない」
「そもそも、メンバー自身がキャリアについて考えたことがないから、何を聞いても答えが返ってこない」

等のお困りの声が出てきます。
もちろん、人によっては自分のキャリアについて普段から考えており、上司である管理職ともすり合わせをしている方もいるかもしれませんが、大多数の方は、「キャリアについて考えよう、と言われても何から考えたらいいかわからない」という状況だと思います。

そこで、管理職向けのキャリア支援の施策と合わせて、メンバー向けにキャリアについて考える機会を用意し、管理職のキャリア支援がうまく活用できるよう、双方向からの支援が必要なのです。

メンバー向けキャリア支援施策のポイント

メンバー向けキャリア支援施策を考える上でのポイントは、3点あります。

  1. 自社内での「キャリア自律」の定義を定める
    「キャリア自律」の定義は企業によって異なります。特に、自社内でのキャリアに限定するのか、必要に応じて社外でのキャリアの可能性も見てほしいのか、によって、とるべきアプローチが変わってきます。
    例えば、自社内で様々な挑戦をしてほしい、とメッセージングするのであれば、自社内で挑戦ができるような後押しをし、必要な制度を整える必要があります。
    自社が目指している状態をまずは定義した上で、必要な施策や制度を紐付けながら設計することが重要です。
  2. キャリアを考えるフレームワークを渡す
    キャリアについて考えましょう、と言われても、どのように考えたら良いのか、どんな観点があるのか、等が分からず、混乱する方も多いです。
    そんな時は、以下のようなフレームワークを活用してみるのは、いかがでしょうか。

過去、現在、未来

キャリアは、過去、現在、未来の3つの時間軸に分けて考えることができます。

過去:過去のキャリアの棚卸しをして、自己理解を深める
現在:現在の自身のキャリアを見つめて、どんなことに自分の興味関心が向くのか、どんな時に充実感を感じるのかを考える
未来:今後、自分がやりたいことや、ありたい姿を描き、今やるべきことを逆算的に考える

などなど、3つの時間軸の観点から、自分のキャリアについて考えてみるのはいかがでしょうか。

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Will, Can, Must

Will, Can, Mustのフレームワークを用いてキャリアを考えることも枠組みとして考えやすく、おすすめです。

Will(意志や価値観):自分が大切にしている価値観を見つめ直してみたり、今後やってみたいこと(意志)を磨き直す
Can(強みやキャリア資産):自分がこれまで手に入れてきた強みやキャリア資産を可視化し、今後手に入れたい強みやキャリア資産を考える
Must(周囲からの期待):周囲から自分に対して期待されていることを考える

Will, Can, Mustのフレームに沿って考えることで、考えるヒントにつながるかもしれません。

③各層で伝えるメッセージを連動させる
管理職向けに伝えているメッセージをメンバー向けにも紹介したり、コアなメッセージを連動させることが効果的です。メンバーの視点から見て、管理職にどんなことが伝えられているかが見えていることで、管理職がどのように自分の話を受け取るかの想像ができ、自己開示しやすくなります。
メンバーにとって、キャリアの話をあまりしたがらない理由の一つに、「こんなことを言って、相手にどう思われるかわからない。受け止めてもらえなかったらどうしよう。」といった不安があります。メンバーの不安な気持ちを解消するためにも、管理職側の受け入れ体制を事前にメンバーにも伝えておくことで、安心感につながります。

まとめ

キャリア自律の重要性が叫ばれる現代において、キャリア支援をする側だけでなく、受ける側へのアプローチも重要です。
双方向性からアプローチすることで、企業内でのキャリア自律をさらに促進することにつながると考えます。

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