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相手に対して一歩踏み込むチャンスフィードバックを行うために

相手に対して一歩踏み込むチャンスフィードバックを行うために

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著者

今西 睦

著者

今西 睦

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
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最近、多くの人事担当者の方々と話す中で、OJTトレーナーが新入社員に対して一歩踏み込んだ関わりを持つことに対して、慎重になっている傾向が見られます。

特に、ハラスメントのリスクを恐れ、フィードバックを遠慮しがちなケースが多いのではないでしょうか。

しかし、新入社員が自律的に成長し、会社の一員として自走できるようになるためには、チャンスフィードバックが欠かせません。成長の機会を逃すことなく、適切なフィードバックを提供することが、OJTトレーナーの方々にとって大きな課題となっていると感じます。

チャンスフィードバックの本質とは

フィードバックとは、相手の言動や成果を「鏡」として映し出す行為です。人は自分で自分を見ることができないため、他者がその役割を果たす必要があります。これによって、本人が気づかなかった行動のクセや改善点を認識することができるのです。

もしフィードバックがなければ、本人は誤った行動を繰り返し、結果として成長のチャンスを失ってしまいます。つまり、フィードバックは新入社員にとって、成長の道しるべであり、重要な学びの機会となるのです。

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フィードバックへのブレーキを取り外すには

とはいえ、フィードバックを行うことに抵抗を感じるトレーナーも多いのが現実です。

ここで重要なのは、まず自身の心のブレーキに向き合うことです。「新入社員の成長にはチャンスフィードバックが重要だ」と頭では理解できても、実際にそれを伝える際に恐怖や不安を感じる理由を深く考える必要があります。この自己内省が、フィードバックを効果的に行う第一歩です。

次に、具体的な伝え方のポイントを押さえることが大切です。その一つが「Good and Chance」のアプローチです。多くの場合、「○○は良いけど、△△は改善が必要」という伝え方をしてしまいがちですが、この「けど(but)」が相手に否定的な印象を与え、フィードバックを受け入れにくくしてしまいます。

一方で、「○○が素晴らしいね。そして、さらに良くするためには△△を意識するといいよ」という「Good and Chance」の形式で伝えると、相手は前向きに受け取りやすく、自己改善につながります。この方法を活用することで、フィードバックをネガティブに感じさせることなく、相手の成長を促すことができます。

まずは、自分のフィードバックに対する心のブレーキに向き合い、次に「Good and Chance」を実践してみてはいかがでしょうか。この方法によって、ハラスメントへの懸念を軽減しつつ、新入社員の成長を支援することができると考えます。フィードバックが成長の原動力となることを、ぜひ意識してみてください。