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「慢心」ではなく「自信」を持たせる~若手社員に必要な「自分はできる」の認識とは~

「慢心」ではなく「自信」を持たせる~若手社員に必要な「自分はできる」の認識とは~

<a href=桶谷 萌々子" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。キャリア自律の育成体系構築や、管理職のマネジメント強化施策など幅広く支援。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

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最近、マネージャーの方や育成担当の皆様から
「若手社員(新入社員)が自分の実力を過信している…」
「できないのに勝手に進めて炎上する…」という声をよく伺います。

これらはいわゆる「慢心」から生まれる態度・行動だと思いますが、「私はできる」と解釈できる言葉として近い意味合いの「自信」とは大きな差があります。

今回は「慢心」と「自信」の違いと、いかに「自信」を持たせることができるかについて考えていきます。

まず、「慢心」と「自信」を持った人は、それぞれどのような状態になるのでしょうか。

「慢心」状態であると、自己評価を過信し、自分の限界を認識できなくなります。組織内での自分のポジションや能力を俯瞰的に認識できていないため、組織のリソースを顧みず1人で抱え込む傾向にあります。

一方で「自信」を持っている状態であると、自分の限界や弱点を正確に認識できているため、自己評価が現実的になります。このような状態であると、失敗経験や周囲からのフィードバックから自分で学びを取りに行く姿勢が形成され、成長や成功に向けて前向きに進むことが出来るようになります。

慢心状態の若手の難しさは、自尊心が高いことです。

実際、慢心状態のメンバーにアサインした仕事が炎上したと話していたマネージャーの方は、その後やや管理的にマネジメントを行ったところ、その若手社員の自発的なアクションが減ってしまった、と話していました。

自尊心が傷つけられてしまうと、同時に「自信」も無くしてしまうため、このような変化はあまり望ましくありません。「慢心」状態の若手社員が、自分の「慢心」に気づき、「自信」を持つためには、できていないことを正確に認識してもらうことが必要です。

上司や育成担当の関わりとして、成果の基準を示し自分の現状に気づかせることが1つ方法として挙げられます。慢心状態であると「最終的には何とかなる(自分が何とかする、ではなく、周囲が何とかしてくれる)」と思っていることが多く、上司が期待する成果に見合っていないにも関わらず自己満足に陥っていることが多いです。

そのため、上司から求めている成果の基準を示し、まだできる余地があることを認識させてあげる必要があります。ほかにも、振り返りの方法を「できたこと」「できていないこと」の2つに分けてもらうこと等も効果的です。

「まだできていないことがある」ということに自分で気づき、自己評価を整えることで、若手社員が「慢心」を「自信」に変えて、健全な「自分はできる」という感情を持つことが出来るのではないでしょうか。