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環境創出意識を高める若手3か年育成のミソ

環境創出意識を高める若手3か年育成のミソ

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著者

青木 美奈

著者

青木 美奈

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層の研修設計を支援。特に女性活躍、ダイバーシティ推進に注力している。社内では、メソッド記事の作成を推進している。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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近年、VUCAの時代ともいわれるように、社会環境の変化が激しくなってきています。

そこで注目したいのが、若手社員のうちから育むことができる「環境活用・環境創出」のスタンスです。

環境活用とは、自分が今いる環境に対して、自分ができることを考え、自分で決定する(自分でコントロールする)スタンスのことを指します。他者を変えることはできませんが、自分自身で決められる「この環境・経験をどう活用してここから何を学ぶか」をコントロールすることで、環境に振り回されるのではなく、環境を活かして成長していくスタンスを育むことができます。

環境を活用するスタンスのその先には、より良い環境を作り出していく「環境創出」があります。

環境創出のスタンスでは、環境を自分で作り出していく、周囲への影響力発揮(=リーダーシップ)の期待が含まれていると考えます。環境をより良くしていくためには、自分で変えられることに加えて、周囲に協力を仰ぐ等、必要に応じて人を動かしながら進めていくことが重要です。この周囲への影響力発揮能力は、変化の激しい現代に各社様で求められる能力となってきているのではないでしょうか。

では、環境創出のスタンスはどのように育むのでしょうか。

環境創出のスタンスを育むには、環境活用のステップを踏む、具体的には環境に対する自己決定感を持つことが重要です。自己決定感とは、自分で決めている感覚、のことを指し、日々の業務の中でも自己決定感を醸成することができます。

例えば、自分が大切にしている価値観や、獲得したいスキルと紐づけながら、その業務に取り組む自分にとっての意味を考えることで、自己決定感を醸成することができます。

実際に、私がご一緒させていただいている会社様では、環境創出をメインメッセージとした若手3か年育成にてご一緒させていただき、3年間で段階的に環境創出を目指しています。

1年目の方々向けには、まずは環境に慣れていただくことが重要、というオンボーディング観点のメッセージもお伝えしながら、自分の「想い」を見つめていただくことを目的にご一緒しました。

具体的には、入社した理由や自分の想い、これから自社でどのような成長をしていきたいか、を考えていただき、環境活用の一歩目となる自分の想いや意志にアンテナを高めていただきました。

2年目の方々向けには、1年働いて自社の社内状況や自分の周辺環境が掴めてきたからこそ、自分の強みに目を向けて、強みをこの環境とかけ合わせながら環境を活用していくことを目的にご一緒しました。

クリフトンストレングスを用いて資質のひも解きの観点から、自分自身の強みをこの環境でどう活かしていくか、を考えていただくことで、自分で自分の活躍イメージを作り出したり、どのように組織に貢献できるかを考えたりするきっかけとなりました。

3年目の方々向けには、環境創出のメッセージを中心に、自分がエンゲージメント高く働く(=成果を出して、やりがいも感じられている状態)ためにはどのようなアクションができるか、を考えていただきましした。

1年目、2年目でしっかりと自分の想いややりがいを感じるポイントに向き合ってきたうえで、3年目として組織への影響力発揮が期待されているとお伝えしたことで、期待されていることのイメージが具体化しやすく、考えやすくなっている方が多い印象がありました。

入社したての新入社員の方に、「この環境をより良くしてほしいんだ」と言っても、何をしたら良いのか、自分が考える良い環境は何か、イメージが湧きにくいですよね。環境創出のスタンスを育てるには、若手育成の中で成長ステップを描き、タイミングに合わせたメッセージングをすることで、自分の想いややりがいを感じるポイントにアンテナを高める意識づけが効果的だと考えます。