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「○○ガチャ」という言葉が広まって久しいですが、職場環境の壁にぶつかり、自身の成長をストップしてしまっている新入社員は少なくないようです。
一方で、どんな職場環境であっても、成長を続け、どんどん伸びていく方はいらっしゃいます。この違いはどこにあるのでしょうか。
これを「成長は自分次第」という言葉で片づけるのではなく、環境によって成長スピードが変わってしまう事実をここではもう少し深く考えてみることにします。
まず、環境によって、成長が止まってしまっている新入社員のよくある声は以下の通りです。
- 「思っていた業務と違ってやる気が出ない」という業務ギャップ
- 「できると思っていたが、うまくいかない」という能力ギャップ
- 「職場の人間関係がうまくいかない」という人間関係のギャップ
どのギャップも企業としては採用や配属段階で埋めておきたいものではありますが、組織として完璧は難しいのが実情だと思います。
このギャップを生んでいる新入社員自身のマインドの芯にあるのは、「誰かに決められている」感覚です。
だからこそ、ここで新入社員にとって、必要になってくるのが、「決められている感覚」から抜け出し、「自分で決められる範囲はどこか?」に目を向ける意識です。
誰かに決められた仕事、職場環境であったとしても、その仕事への取り組み方や、人間関係の築き方は決められる。そもそも入社することさえ、最後は自分で決めたはず。自分の選択肢に気づかせるかかわりが重要です。
配属して半年程度経った新入社員フォローの時期に、上記したようなギャップを抱えた方が多くいらっしゃいます。2年目に向けて、新しいスキルセットをするのではなく、自己決定を促すというテーマでフォローアップを行う企業様が増えてきています。
自己決定を促すプロセスは以下3つです。
- 自身の現状を俯瞰させる(内省)
- 環境を俯瞰する(組織や業務の客観視)
- 自身の現状と環境を踏まえ、成長のためにできることを決める(自己決定)
配属し、実際の職場で働きながら、あらゆる環境の壁にぶつかっている皆さんが、成長を止めずに前進するためには次のポイントに注意することが重要です。
まず、自身の現状を俯瞰させることが必要です。自分が抱えている業務ギャップや能力ギャップ、人間関係のギャップを客観的に見つめることで、まずギャップを抱えている自分自身に気づかせることが重要です。
次に、環境を俯瞰することが重要です。組織や業務の側から見た時の視点を持つことで、なぜギャップが生まれるのか、どのような要因が関与しているのかを理解することができます。この視点を持つことで、環境のせいにしている自分から抜け出し、この環境をどう活用するかというアイデアや解決策を見つける思考に転換することができます。
最後に、自身の現状と環境を踏まえて、自己決定を行うことが必要です。
現在の環境において、自分が成長するためにできる具体的なアクションや取り組むべき課題を自ら決めることで、成長に向けた行動に対して主体性を持たせることが期待できます。
もちろん、新入社員をフォローする立場の社員は、同時に、改善すべき環境があれば職場に協力を依頼していくことも大切です。
このような自己決定のプロセスを通じて、新入社員は自身の成長を促進させることができます。
企業側も、新入社員の内省や組織・業務の客観視をサポートし、自己決定を促す環境を整えることが重要です。
2年目に向けた新しいスキルの習得ではなく、自己決定を促すことにフォーカスすることで、新入社員の主体的な成長をサポートすることができます。
新入社員の皆さんにとっては、自分で決めていける範囲が意外とあるという気づきが、大きく行動を変えていくきっかけとなりえます。
是非、環境のせいで成長を止めるのではなく、環境を活用して成長を続けられる新入社員の育成を進めていただければと思います。