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研修の場でよく聞かれる課題の一つに、「受講者が飽きてしまう」という声があります。研修が単調になると、学習内容の定着やその後の行動変容を妨げるだけでなく、研修そのものへの満足度も下がってしまいます。
そのため、まず「なぜこの研修を行うのか(why)」を明確にし、次に「研修で何を学ぶのか(what)」、最後に「どのように進めるのか(how)」を整理することが大切です。この流れがしっかりしていると、受講者が内容に興味を持ちやすくなり、飽きにくい研修設計が可能になります。
本記事では、研修会社のノウハウを活用した「受講者を飽きさせない研修設計のポイント5つ」を紹介します。特に内製研修を担当する方や、オンライン研修を運営する方にも実践しやすい方法を具体的に解説します。
★関連メソッド:やりっぱなしを防ぐ、効果の高い研修・ワークショップ設計とは?
1. 目的を明確にする
まず、研修設計の基本は、受講者に「なぜこの研修を受けるのか」を明確に伝えることです。目的が曖昧だと、受講者のモチベーションが上がらず、研修への集中力も欠けてしまします。
具体的には、以下のようなアプローチを行うと効果的です:
- 研修全体の目的:達成したいゴールや受講者が得られる成果を明示する。
- ワークごとの目的:各ワークにおいて成し遂げたい具体的なゴールを示す。
研修に参加する目的(WHY)は、研修そのものだけでなく1つひとつのワークにおいても重要です。例えば、「グループで共有する」ではなく、「お互いの”違い”に注目しながら意見を共有する」というように具体的な指示を出します。このように目的意識を明確化にすると、受講者は内容をより深く理解し、積極的に取り組む姿勢が生まれます。
他にも、以下のようにワーク指示を工夫するだけで、受講者を飽きさせない仕掛けになります。
★関連メソッド:NEWONE流WHYの作り方:研修に対して斜めな受講者を前向きにする方法
2. 受講者の「want」に寄せる
受講者が「話したい」「共有したい」と思える内容を扱うことで、主体的な学びを引き出します。一見、当たり前のことのように感じますが、研修を設計しているとつい「提供者」の視点になってしまい忘れがちで重要な観点です。人は、自分の得意な話題や興味のある内容であれば意欲的に取り組むものです。
具体的なアプローチ例:
- 不安や不満など、ネガティブな感情に共感しやすい人には、それをテーマに話してもらう。
- 業務に誇りを持っている人には、自身の成功体験を共有してもらう。
- 管理職層向けに、「自社への入社動機」など、ポジティブで盛り上がりやすいテーマを用意する。
さらに、途中で「現在の職場での悩み」を書き出してもらい、それを研修内容に結びつけることで、集中力を維持しやすくなります。
3. ワークのスタイルを一定にしない
受講者のエンゲージメントを高めるには、ワークのスタイルにバリエーションを持たせることが重要です。
主なワークスタイル例:
- グループディスカッション:全員で考えを深める。
- ロールプレイング:実際の業務にreduceかいシチュエーションを体験する。
- ゲーミフィケーション:ゲーム要素を取り入れて楽しく学ぶ。
- 個人ワーク:一人で深く考える時間を設ける。
これらのワークのスタイルを一定にせず、ワークのスタイルを変えることが必要です。これによって、受講者が新鮮な気持ちで研修に取り組むことができます。
特にオンライン研修は、単調なワークが続いてしまうと場にエンゲージし続けることが難しくなるため、より注意が必要です。例えばZoomを使用した研修の場合は、「投票」「チャット」「ホワイトボード」といったデジタルツールも併せて活用し、飽きさせない工夫を取り入れることが効果的です。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
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4. ワークの粒度に違いをつける
研修を通じて受講者の集中力を持続させるには、ワークの粒度にも配慮することが重要です。
「粒度」とは言葉の通り、ワークの粒の大きさです。粒の大きさとは、そのワークの所要時間や、受講者の記憶への残りやすさ(感情がどれだけ動くか)を指します。
- 粒度が大きいワーク:
感情を動かし、印象に残りやすい体感型ワーク。個人の内省力に依存せず、楽しくある一定程度の学びを得られるもの。
例)シミュレーションやグループ対話、ゲームなど。
- 粒度が小さいワーク:
個々の内省や振り返りにフォーカスするワーク。得られる学びは一人ひとりの内省力に依存する。
例)短い書き出しやペアでの共有など
このように粒度を大〜小と分けた時に、1日の研修の中で粒度が適度にバランスよく含まれていると、受講者を飽きさせることなく研修を進行することができます。
例えば、
- 午後一番や疲れやすい時間帯には、粒度の大きいワークを配置する。
- 振り返りタイムには粒度の小さいワークを活用し、学びを内省させる。
というように、タイミングに応じて適した粒度のワークになるよう調整することで、受講者を飽きさせることなく学びを進められます。
5. 体を動かす(体感する)
コロナ禍でオンライン研修が主流となった時期を経て、最近では対面での集合研修が増えてきています。オンライン形式にはデジタルツールを活用した特有のメリットがありましたが、対面ならではの「その場の空気感」や「直接的な体験の共有」が、改めて注目されています。こうした集合研修では、参加者の集中力を保ち、学びを深めるために、体感型の要素を組み込む工夫が欠かせません。
受講者が体を動かしたり、実際にその場で気づきを体感したりすることで、より印象に残りやすくなります。特に集合研修においては、適度に体を動かすワークを入れることは有効です。
例えば、以下のような方法を取り入れると、受講者の印象に残りやすくなります:
- 簡単なストレッチや体操を研修の間に挟む。
- 小道具を活用した体感ワーク:たとえばチームビルディングにロープを使うアクティビティなど。
- 研修会場の装飾や雰囲気を工夫し、受講者が快適に過ごせる空間を演出する。
研修は学びの場ですが、楽しくないと新しいことを学ぶ意欲はなかなか沸いてきません。時には小道具を使った体感ワークを取り入れることで、受講者に強い印象を与え、学びの定着率を高られます。また、会場の空間づくりも重要です。快適な雰囲気のなかで研修を行うことで、受講者の集中力や参加意欲を高めることができます。
まとめ
今回ご紹介した以下の5つの方法を活用すれば、受講者を飽きさせず、研修効果を最大化できます:
- 目的を明確にする
- ワークのスタイルを一定にしない
- ワークの粒度に違いをつける
- 体を動かす(体感する)
- 受講者の「want」に寄せる
内製研修を成功させるには、受講者の視点に立った工夫が欠かせません。NEWONEでは、こうしたノウハウを活用し、企業の課題に応じた研修プログラムをご提供しています。
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