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結局、トップダウンとボトムアップはどちらであるべきなのか?~新たな組織のカタチ「ソース原理」とは~

結局、トップダウンとボトムアップはどちらであるべきなのか?~新たな組織のカタチ「ソース原理」とは~

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著者

阿部 真弥

著者

阿部 真弥

大学卒業後、株式会社NEWONEに創業メンバーとして参画。入社後、マーケティング部門で新商品開発に従事し、20代育成プログラムの立ち上げ、責任者を担当。現在は、HRパートナーとして新入社員育成から管理職育成まで幅広く、営業・プログラム開発に携わっており、新規開拓領域のマネージャーを務める。
また、新人・若手領域を中心に、ファシリテーターとしても活躍している。

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2020年からコロナ禍に入り、働き方や労働観など、さまざまなものが激変しました。

その影響を受け、新たなビジネス環境に適応するべく、多くの企業で人材育成や組織開発の重要性が認知され、取り組みが見直されています。

ただデータによると、実情としては約8割の組織では「自社にとって組織開発は重要である」という認識がされつつも、「実際に組織開発に取り組めている」と回答した組織は約4割にとどまっているとされています。

グラフ, ダイアグラム, 円グラフ

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重要性は認識されつつも、上手く取り組みが進まない要因となっているのは人事の人手不足をはじめとし、さまざま挙げられますが、1つに「結局、どういった組織を目指せばいいのがわからないこと」が挙げられます。

組織のあるべき姿について対話される中で、最もテーマに上がるのが「トップダウン↔ボトムアップ」に関する論だと思います。

ビジネス環境が刻一刻と変化していく中で、ティール組織やパーパス経営など、様々な組織の在り方が模索されてきました。

ただ実情としてはティール組織で注目されていたフランスの部品メーカーFAVI社が変化に対応するべく従来型のトップダウン組織に逆戻りさせたこと等をはじめ、「組織はこうあるべきだ」という正解はどこにもなく、向き合い続ける問いとなっています。

トップダウンでもボトムアップでもない「ソース原理」とは

トップダウンかボトムアップかの議論に「どちらも行き来することが大事である」という考え方をもたらしたのが「ソース理論」という考え方です。

ホラクラシーやティール組織等のボトムアップ型の組織の在り方が多く探求される中、ソース理論の考え方では「組織は傷つくかもしれないリスクを負いながら最初の一歩を踏み出し、アイデアの実現に身を投じた個人(=ソース)によってつくられていく」としています。

そのソースが自身のアイデアに向けて、以下の図のようにトップダウン型の動きとボトムアップ型の動きを使い分けることが重要であるとされています。

ダイアグラム

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※参考図書

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イマドキ若手の「リーダーになりたくない・平均でいたい問題」

最近の若手は管理職になりたがらない、平均でいたいから主体性を発揮しようとしないという傾向がよく言われています。
多くの企業様で若手育成をご支援させて頂く中で、この傾向は年々増していると実感しています。

ただ、この問題というのは若手の「リーダーシップ=上から指示することであるor大変な責任を全て背負うことである」等というリーダーシップに関する固定概念が生んでいるのではと感じています。

ソース理論に基づくと

・リーダーシップとは役職ではなく全立場の社員が発揮できるものである
・リーダーは完ぺきではない。迷い、周囲に頼ることは当たり前である
・迷ったときは周囲との対話や観察が重要である

こういった考え方がリーダーシップ発揮の前提にあれば、「意味・目的」を大切にする若手世代にとっても「平均でいないことの重要性」が理解しやすいのではないでしょうか。

当然のことですが、組織は物体ではなく、個人の集まりであり、「良い組織づくり」に向き合うためには「組織」ではなく「個人」に注目する必要があります。

自社の個人を見つめ、どういった組織づくりが求められていくのか、一緒に模索していきましょう。