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支援型のマネジメントは本当に必要なのか

支援型のマネジメントは本当に必要なのか

<a href=渡名喜 守哉" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、社内では提案書の集約システムの構築や組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

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令和の時代を迎え、ビジネス環境はかつての昭和型マネジメントスタイルとは大きく変化しました。
急速な技術革新や多様な価値観を持つ世代が共存する今、従来の「管理型」マネジメントは限界を迎えつつあります。これからの組織の成功には、「支援型」マネジメントスタイルへのアップデートが求められています。

では、なぜ、そしてどのように管理職の皆さんがこの変革を遂げるべきなのでしょうか。

管理型と支援型のマネジメント

多くの管理職の方々は、これまでの管理型マネジメントスタイルで成果を上げてきました。タスクを管理し、指示を出し、進捗を厳格にチェックすることでプロジェクトを成功に導いた経験がある方も多いでしょう。

特に昭和から平成初期の時代は、このスタイルが効果的でした。明確な指示系統や厳密な管理によって、高度経済成長を支える日本企業の強みが育まれました。

しかし、働き方や価値観が多様化し、そこに対して組織として対応しなければならない現代においては、単なる管理ではチームメンバーの力を引き出しにくくなっています。厳格な指示がかえってメンバーの自主性を奪い、モチベーションを下げるリスクすら生じています。

そんな現代において必要なスタイルが「支援型」のマネジメントです。これは単に部下に指示を出すのではなく、彼らの成長を支援し、主体性を引き出すことを目的としており、多様な価値観を持つメンバーは、ただ従うだけではなく、共感や仕事そのものの意味を求めることが増えてきています。

そのため、管理職自身が「部下の成功を支える存在」として、共に考え、学び、成長していく姿勢が求められるのです。

また、支援型マネジメントは、従業員一人ひとりの強みを最大限に引き出すことで組織全体のパフォーマンスを向上させることも期待できます。特に複雑な課題に直面する現代の企業においては、管理職がメンバーの個々のスキルやアイデアを効果的に活用することが競争力の鍵になります。

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管理型マネジメントで成功体験を得てきた管理職に対して

では、これまでの成功体験を持つ管理職の皆さんに、なぜ変わる必要があるのかを感じてもらうためにはどうすれば良いでしょうか。

まず、変革の必要性を感じてもらうためには、時代の変化に伴う課題をリアルに理解してもらうことが重要です。
たとえば、具体的な事例やデータを用いて、「なぜ今までのスタイルがうまくいかないのか」を明確に示します。その職場に合ったケースを用意して体感して頂くのも良い手段かもしれません。

そして、支援型マネジメントに移行することで、どのような成果が期待できるのかを具体的にイメージしてもらうことが重要です。

ただし、特に気を付けるべきポイントがあります。それは、「支援型」マネジメントが重視されてはいるが、実際は「管理型」のマネジメントも必要であることです。ただでさえ、管理職の方々にとって、自らの経験を否定されることは受け入れがたい中で、現場に即していない理論のみ押し付けるのは大変危険な事でもあります。

したがって、これまでの成功体験を大切にしつつ、その延長線上に新しいスタイルを位置づけることがポイントです。「これまで培ってきた経験を活かしつつ、新たなアプローチを取り入れることで、さらに強い組織を築ける」というメッセージを伝えることが効果的であります。

言わずもがなですが、これまでの成功体験を手放していきなり行動が移せるのであれば皆さん苦労はしません。まずは、小さな成功体験を積み重ねが必要です。たとえば、メンバーの意見を聞く機会を増やしたり、フィードバックを重視する文化を作るなど、日々のマネジメントに支援型の要素を少しずつ取り入れていくと良いかもしれません。

またアクションプランでは「これだけは辞めること」のように、どうしても抜けない行動について、意識的に「捨てることを決める」のも有効的な手段になると考えます。