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イマドキ世代の定着率はOJTで決まる~オンボーディングを成功させる「個別化育成」~

イマドキ世代の定着率はOJTで決まる~オンボーディングを成功させる「個別化育成」~

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著者

増富 寧々

著者

増富 寧々

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員の育成体系構築から、管理職主導の組織開発まで支援。社内では組織開発の一環としてのイベントを企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

研修で人の成長に影響を与える割合は1%と言われており、人は職場での経験により成長すると言われています。成長に重要なOJT研修ですが、本メソッドでは、

人事の皆さんが、目指すゴールのためにどのようにOJT研修を設計していけば良いのかを考えていきます。

(※本セミナーは「イマドキ世代の定着率はOJTで決まる ~オンボーディングを成功させる「個別化育成」~」の内容をまとめています)

新人育成を取り巻く変化とは?

様々な課題感がある中で、最も気にするべき新人社員の傾向は、就社意識の低下だと考えます。

24年度入社の人は、大学入学時から、オンライン環境下で過ごしてきた世代になります。そのような影響から、大学へのコミュニティ参加率が減ってきているのが事実であり、24年度入社の人が、コロナの影響を最も受けている世代であります。

したがって、一旦入社してくるという意識が強い、新感覚世代であるということが予想され、「1社に対しての就社意識が低い人に対して、エンゲージメント向上を目指しているのだ」とまずは認識する必要があります。

理想のオンボーディングとは

では、就社意識が低い新入社員の方に定着してもらうためにはどのようにしたら良いのでしょうか?

昨今、定着に関して注目されているキーワードとして「オンボーディング」という言葉があります。

オンボーディングとは、職場での居場所づくりという意味です。歓迎行動をとり、他人扱いしないことが大切ですが、一方で、お客様扱いをしてしまい課題感を感じられている人事様もいらっしゃるのが現状です。

自組織のメンバーの一員として扱うことがオンボーディングの真の目的であり、OJT設計でも大切なことです。
そんなオンボーディング成功の鍵は、エンゲージメントになります。

組織からの主体的な受け入れはもちろんですが、新入社員の方も主体的にチームに関わる行動をすることでオンボーディングが達成しやすくなります。

今回は会社や仕事からの受け入れ行動の大切さを主に述べていきますが、両面からの主体的な行動が重要であると認識頂けますと幸いです。

では、どのように会社や組織からの受け入れ行動をしていけば良いのでしょうか。

それは、新入社員が配属後、活躍・貢献できる状態をつくることです。

新入社員の方が定着しづらい職場の考え方の特徴として、仕事をこなし、1人前になった後に組織に貢献できるという環境です。昨今の新入社員は、就社意識が低いため、「まずは1人前になるまでに」と考えているうちに早期離職をする可能性が高くなります。

一方で、チームの一員として貢献できている状態を最初につくり、そこで充実感を得てもらうことで成長に繋げるという「貢献」してもらう段階を前に持ってくることでオンボーディングに繋げていきます。

オンボーディングを成功させるOJTの設計ポイント

ここからは、具体的な研修設計ポイントを人事の皆さまの視点で述べていきます。
人事の皆さんができる「機能するOJT」をつくるための支援は3つあります。

ステップ1:OJTトレーナーを行うことに前向きな状態をつくる

現場で支援する上司やトレーナーの方々が育成に非協力的だと、新人社員の定着が難しくなるため、協力に後ろ向きな人に対してアプローチをすることが重要です。

前向きになってもらうために4つのポイントがありますが、その考え方の根本にはブルームの期待理論があります。

トレーナーに後ろ向きな原因は、主に2つに分類され、

  1. 育成を魅力的に感じていないこと
  2. 自分にできると思っていないこと

です。

これらの2つを解消することで前向きに取り組んで頂くのですが、この2つをさらに4つに分解して以下ではポイントを述べていきます。

・ポイント①個人にとってのwhyを伝える

個人にとってのwhyをつくることが大切であると言われています。
パーソナルwhyと言われますが、なぜ育成をその人にやってほしいのか背景を伝えることがポイントです。

・ポイント②相手の立場で共感する

トレーナーの方は悩みを持っている方が多いです。「とはいえ」の後ろ向きな気持ちを大切にし、「なぜ、前向きに動けないのか」を人事の人が解明することが求められています。

・ポインと③小さな成功体験をつくる

育成がうまく行きやすい職場とうまく行きにくい職場はどうしても生まれてしまいます。

比較的オンボーディングしやすいチームに支援を行い、そこでの成功体験をモデルケースとして他の部署に展開していくことで、育成の成功体験を全社で積むことが人事の皆様ができる支援方法だと考えます。

・ポイント④ギブアンドテイクを大切にする

人事の人が現場にお願いするならば、その願い事を実施しやすいように整備を整えていく必要があります。

例えば、人事主導で現場の人の横のつながりをつくることができるような場を設けることがトレーナーの方にとって、大きなgiveになり、育成に対し前向きな気持ちの醸成に繋がります。

ステップ2:個々にとって必要な関わりを可視化する

本人、チームともに多様化する中で、いかに個別で対応していくのかが重要です。

OJTでは、育成を全てトレーナーにゆだねるのでは無く、人事として個別化対応ができる環境を整えていくことが求められています。

しかし、実際個別化対応が難しいと言われている理由として、配属後の個別具体の状況を追っていくことに限界があるということが実際の声であると感じております。

弊社では、個別可視化支援ツールとして、キャリアクラフト診断やストレングスファインダーを用いた研修等を実施しておりますので、ご興味のある方はご確認下さい。

※キャリアクラフト診断について

※ストレングスファインダー活用研修について

ステップ3:他のメンバーを巻き込み、職場全体で育成しやすい環境を作る

OJTの成功のポイントとして、トレーナーの方だけで育成するのではなく、トレーナーの方をハブとして、職場全体で育成方法をつくることが重要であると考えています。

1対1でオンボーディングをすることは難しいため、トレーナーをハブとして、全体で育成することが必要です。

組織ぐるみの育成のポイントとして、ゴールを共有することがあります。そのために育成プランシート等を活用して、メンバーの育成ゴールの共通認識を掴むことが求められます。

全体の育成設計から逆算をして、そもそもどのような育成方針が効果的なのかを考えるために、アンケートを取り、育成方針の共通言語をつくるご支援もさせて頂いておりますので、

こちらも是非ご確認下さいませ。

※PANAIサーベイについて

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

開催中のセミナーを見てみる

まとめ

環境や新入社員の傾向等、様々な変化が起きているからこそ、OJTをアップデートする機会であると考えています。

チームの一員となり活躍・貢献する場をつくり、早期離職を防ぐこと、職場と三位一体となりオンボーディングを支援すること、育成の共通言語をつくり組織全体で育成をすることを本メソッドでは述べていきました。組織からの支援だけでなく、新入社員の主体性を高める研修等、オンボーディングのための研修設計に対してご興味がある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

セミナーアンケートコメント(一部抜粋)

・オンボーディングで自社が抱えている課題に対してどう取り組むと良いのか方法を知ることが出来てとても為になりました。
・三位一体で実行していかなければいけないだろうとぼんやりしていたところが、全体像や活用できそうなシートを拝見させていただいたので、進め方が少しみえてきました。
・具体的なHOWの部分で現状をどう改善していくかがイメージできていなかったので、具体的な例として挙げていただいたものが参考になりました。育成プランシート、メンター選定理由を伝えるときのAさんにフォーカスする等。
・OJT制度をスタートするにあたって気を付けるべきポイントを押さえることが出来ました。
・統計を踏まえた分析やその対策について詳しく解説されわかりやすかった。

登壇者の声

24年度の新入社員は大学入学時からコロナ禍に突入していた「真のコロナ世代」であると言われています。
そのような新感覚世代のオンボーディングを支えるのは間違いなく職場の「人間関係」であると考えています。

今回のセミナーでは人事の担当者様の視点からできる職場でのOJTの支援(関係構築支援)を3つのステップに分けてお伝えさせて頂きました。

アンケートの声からも多くの企業様でOJTに頭を悩ませているという声を頂き、今後も探求していくべきテーマであると強く実感しました。

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