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管理職研修における職場実践の設計方法

管理職研修における職場実践の設計方法

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著者

増富 寧々

著者

増富 寧々

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員の育成体系構築から、管理職主導の組織開発まで支援。社内では組織開発の一環としてのイベントを企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

弊社は職場実践型の研修を多く行っております。今まで行った、職場実践型の管理職研修を紐解くと、エンゲージメント向上の鍵となるのが、”一体感”だとわかってきました。

エンゲージメント向上の鍵となるその一体感を醸成するためのポイントとは何かを本メソッドでは述べていきます。

(※本内容は、2023年11月9日に実施した「管理職研修の成果となる職場実践とは何か?~エンゲージメント向上の鍵となる今の時代ならではの一体感づくりを職場で醸成するために~」の内容をまとめています)

1.そもそも現代における管理職の役割とは何か

環境の変化が激しく、多様な人材が働く中で、マネージャーはマネジメントとは何かを明確に理解していないと成り立たない時代になりました。

マネジメントを理解するうえで大切になるのが、エンゲージメントという概念です。

個人と組織が上下の関係から、横の対等な関係にしていくことが重要になります。そこで個人と組織の結節点となる役割が、管理職です。

個人と組織をつなぎ合わせるためのアプローチは主に①メンバー個人に対するアプローチと②チーム全体に対するアプローチがありますが、チームに対するアプローチに絞って述べていきます。

弊社の管理職研修のプログラム例はこちら

2.エンゲージメント向上の鍵となる一体感を醸成するために

チーム作りのポイントは、1 + 1 + 1>3以上の力を発揮させることです。3以上の力が発揮される一体感が醸成されたチームを

『自発的な貢献意欲や成長意欲で、主体的に組織を作っている状態(結果、自分の強みを活かして活躍している状態)』と定義すると

一体感とは、与えられるものではなく、自発的な行動であり、自分で生み出していくものです。自分が作り手であるという自覚がない以上、一体感は醸成されません。

昔ながらの一体感の中には、飲み会、豪華なキックオフイベント、タバコ部屋コミュ二ケーション、長時間残業による仲間意識等がありますが、これらは与えられた一体感に当たります。一体感醸成は単発で行うのではなく、長時間かけて行うもので、古いステレオタイプのやり方ではなく、新しい時代に合わせた一体感醸成を行う必要があります。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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3.新しい時代の一体感醸成とは?

では「新しい時代の一体感醸成」とは何でしょうか。ここからは、一体感を醸成するためのポイントを4つご紹介します。

①メンバーに個人ビジョンを考えてもらうことで組織に参加する意識から参画する意識へ変えていく

チームで活動するうえで、目標を掲げますが、組織の目標だけではなく、メンバーが参画しやすい個人ビジョンを設定させることが大切になります。

管理職がビジョンを掲げた時、メンバーも「自分が思う組織の理想は何か」を考えてもらうことが必要です。個人ビジョンがないと、自分の意見がないのと同じであるため、組織に参加するしかなく、主体的な行動に繋がりません。個人ビジョンを描くと組織ビジョンに対して、組織ビジョンに自分を活かしやすくなります。

個人ビジョンに対して、自分の意見があるからこそ、ギャップが見えるので、初めてギャップを埋めるための行動につながり、主体的に行動できます。

したがって、管理職は、個人ビジョンをメンバー一人ひとりが描けるように支援することが必要です。

②妥協点の高い心理的安全性を高める

心理的安全性とは、生産的なコンフリクトが生じることで、お互いに承認し合うだけのゆるい関係性ではありません。心理的安全性が高い組織へと関係性を変えていくためには、

主に「見える化」→「ガチ対話」→「未来づくり」の3ステップがあり、このサイクルを回し続けていくことが大切だと言われています。

管理職の方で、自分が責められていることを恐れ、「対話」を避けている方は多いですが、みんなでガチ対話をしていくことが大事なポイントです。

組織課題に対し、ガチ対話を行うことで、対等な横の関係を作りやすくなるため、一体感を醸成することにつながります。

③働くことへのポジティブな感情を知る相互理解

個人が発揮できるパフォーマンスは、所属する組織や周囲との関係性によって変化します。

関係の質が良くなると、良い話し合いが行われ、良い話し合いができると思考が深まります。思考が深まると、行動の質が変わり、行動の質が変わると質の高い結果が生まれるという、「成功の循環」というものがあります。

成功の循環の最初にある「関係性の質」だけを取って見ても、関係の質を高めるための5段階のレベルがありますが、

現状の組織の段階を認識し、レベル5まで質を高めることで、一体感の醸成につながり、成果につながる組織をつくり出すことができます。

関係の質を高めるためによく弊社が行うことは「相互理解」です。相互理解の手法は「雑談」になります。大事なのは、知らないことを知る以上に、『ポジティブな』感情や価値観を知ることが大切になります。ポジティブな感情や価値観を言語化し、共有することで、聞き手にも連鎖します。連鎖を生み出すことで、一体感を生み出していきます。

④関係性をいかに変えていくのか

上下の関係を崩し横の関係を築くために、

上司が目線を下げるのではなく、部下に目線を上げさせる意識を付けることが大切です。

部下が受け身的に目標を見ているだけではなく、チームの目標を捉え、しっかりコミットメントし、そして、自分の目標を捉え直し、より高い視座で行動できるかが鍵になります。

ここまで、4つポイントをご紹介しましたが、職場では対話を行うことで一体感醸成を推進しています。弊社では、対話行動を支援するツール(Cocolabo)がございますので、ご興味がある方はぜひこちらをご確認下さい。

職場実践支援ツールCocolaboに関する詳細はこちら

セミナーアンケートコメント(一部抜粋)

・関係性などの質をレベルで表現されていて、自社のレベルの確認などに役立てたいと思いました。
・挨拶がない職場を一体感のある職場にもっていくのはステップがあることは腹落ちしました。
・方法論など学べてよかったです。道半ばなので諦めずに活動を続けようと思いました。
・勉強になりました。目線を上げる体験を、意識的にさせることの意義を感じました。
・成功循環モデルが深掘りされて紹介されていて興味深かった。
・トップダウンの時代の意識の強い職場やコミュニケーションの取り方となっている職場で何がおきているか知ることができました。

登壇者の声

管理職の方はこちらが想像している以上に、組織内で対話を行うことに対する恐れを感じていますが、実際に対話を行った方のご意見を窺うと「思った以上にメンバーが楽しそうに参加してくれた」「皆が組織について前向きにとらえてくれていることが分かり、嬉しかった」というご意見をいただきます。組織の対話において大事なのが、「自分だけではなかった」「皆が同じ気持ちなんだ」という経験をすることです。その経験が心理的安全性を生み出すきっかけとなり、組織が活性化し始める合図となります。

このように、管理職だけではなく、全員で、組織のエンゲージメントを高めるために、何ができるのかを考えることが大切になります。今回は一体感というテーマでエンゲージメント向上のポイントを述べましたが、他にも気になるテーマがございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

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