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生産現場ならではの難しさを乗り越えるためには~健全なモヤモヤを生み出し、生きた知識にする~

生産現場ならではの難しさを乗り越えるためには~健全なモヤモヤを生み出し、生きた知識にする~

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著者

藤澤 星奏

著者

藤澤 星奏

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員の育成体系構築から、管理職主導の組織開発まで支援。また、キャリア自律をテーマとした新商品開発や、若手が自律的に成長する組織風土づくりに取り組んでいる。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

先日、100名弱の2年目フォローアップ研修を、対面で実施させていただきました。

対象の受講者の方々は、生産現場で働いている高卒の方々であり、「目の前の業務を淡々とやっていくだけなので、モチベーションが上がらない」等という生産現場ならではの難しさも抱えている方々が多い状況でした。

そんな中で、今回は、業務に追われている毎日から、一度立ち止まり、自身の現状を振り返り、同期と互いの状況を理解しあうことで、今後の成長の動機づけを行い、3年目になるにあたり必要なスキルを向上させることを目的に研修を進めていきました。

冒頭はやはり、

「同じ業務しかないから、モチベーションが上がらない」
「1年前と比べると成長している実感はあるが、このままでいいのかは不安」
「上司の方とのコミュニケーションをすることが必要なのはわかっているけど、うまく伝えることができなくて、悩んでいる」

と、環境に関する悩みがたくさん出てきました。

研修が進む中で、同期と悩みを共有をし、
「同期も同じ気持ちだということがわかり、少し頑張ろうと思えた。」という声が多くありました。全国に同期がちらばっており、各拠点には、同期がほとんどいないからこそ、同い年の方々の現状を振り返ることで、悩みが吐露できる良い場になっていたと感じます。

悩み吐露、振り返りをしたあと、「いろいろな悩みがあると思うが、環境依存ではなく環境活用することが大切である」加えて、「自分が変えることができない部分に目を向けていてもしょうがない、自分が変えることはどこかに目をむけることが大切である」というメッセージをお伝えさせていただきました。

ダイアグラム

自動的に生成された説明

すると、受講者の方々の表情が一変し、

「確かに、ずっとうまくコミュニケーションがとれない上司のことを考えているだけでは意味がない。」
「その上司は明日からいなくなるはずがなく、一緒に仕事をするわけだから、なんとか自分ができることを探す方がよさそう」

というお声を聞くことができました。

さらに、「でもどうしたらいいんだろう」という声も上がったタイミングで、コミュニケーションのスキルを向上するパートに入りました。

あるケースを用い、具体的には、「講師が、全く整理できずに報告をする若手社員役になり、受講者が上司役として聞き、どう感じたか、どのようにしたらうまく伝わるか」について考えていただきました。

客観的なケースを読み、自身・グループのメンバーで考えたことで、
「自分は今まで、起こったことを何も整理せずに伝えていたことに気づいた」
「何か起こった際に、自分なりの考えをもっていかずに、単に、上司事象を伝えるのみだった」
等、自分が相手にどのように伝わっていないコミュニケーションをしているのかに気づいていただき、さらに、相手にわかりやすく伝えるコミュニケーションのスキルを自分の言葉で語ることができる状態になっていただきました。

「健全」にもやもやを生み出し、知りたいと思っていただき、かつ、「思考→学び合い→解説→持論化」の流れで、生きた知識にし、現場にすぐにもっていただける形にすることが、特に環境に依存してしまいがちな生産現場の方々に向けての場づくりには大切だと感じた研修となりました。