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“相互理解”はもう飽きた!実は必要なのは“上司理解”?

“相互理解”はもう飽きた!実は必要なのは“上司理解”?

<a href=桶谷 萌々子" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。キャリア自律の育成体系構築や、管理職のマネジメント強化施策など幅広く支援。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

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昨今、マネージャーの皆様に口酸っぱく言われている「相互理解」。とはいえ何から始めれば良いのか分からない…というお悩みをお持ちのマネージャーの方は多いと思います。

ただ、若手社員である私の目線では、相互理解というよりも、上司が部下を知る「部下理解」の構図になっているのが実情だと感じています。だからこそ今回お伝えしたいのが、まずは部下に上司のことを理解してもらう「上司理解」が必要なのではないか?ということです。

『御社のチャラ男』という小説では、この「上司理解」ができておらず上司と部下の間に溝ができてしまっている様子がありありと描かれています。この本では、「チャラ男」と影で呼ばれている三芳部長に対して、部下は皆「私たちはこんなに働いているのに、あいつは仕事をせずチャラチャラしているだけだ」と文句をこぼすのですが、実は三芳部長はこれまでの彼の経験から「会社が全て与えてくれると思うな、もっと向上心を持てよ」と部下に対して心の中で思っていたのです。

このシーンは読者の立場によって様々な解釈ができると思いますが、私は「まずは部下に三芳部長の想いや経験をもっと知ってもらわないと、溝は埋まらないだろうな」と感じました。

参考:御社のチャラ男

相手のことを知るためにはまず自分のことを開示すべきだというのは、「自己開示の返報性」という理論からも分かる通りですが、上司が昔話や過去の武勇伝を語ったら今の若手は嫌がるじゃないか…と感じる方もいらっしゃると思います。

今回は、上司のこんな一面を知れたら良いのではないか?という3つのポイントをお伝えします。

①仕事に対するプロフェッショナリズム

「上司が何にこだわって仕事をしているのか?」「何を大事に仕事をしたいのか?」を知ることで、上司をロールモデルの一つとしてキャリアの参考にすることができますし、加えて上司と仕事を進めやすくなるという効果が考えられます。

②パーソナリティ

仕事に関係なく、プライベートで大事にしていることや価値観を知ることで、部下自身のパーソナリティを見せることへの抵抗がなくなります。

③失敗経験

今は仕事ができる上司でも昔はこんな失敗経験があったんだ、と知ることで、親しみやすくなるだけでなく、部下自身ももっとできるのではないかという自己効力感を醸成することにもつながります。

「相互理解」という漠然とした概念の罠にはまる前に、まずは自身のことを知ってもらう「上司理解」に意識を向けてみるのはどうでしょうか。