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「ハラスメントのハラスメント」が組織を壊す——だからこそ、管理職に今必要な“伝える力”

「ハラスメントのハラスメント」が組織を壊す——だからこそ、管理職に今必要な“伝える力”

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著者

藤澤 星奏

著者

藤澤 星奏

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員の育成体系構築から、管理職主導の組織開発まで支援。また、キャリア自律をテーマとした新商品開発や、若手が自律的に成長する組織風土づくりに取り組んでいる。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

近年、コンプライアンス意識の高まりとともに、「パワハラ」「セクハラ」などへの社会的関心が高まるなかで、新たな相談が増えています。それは、「ハラスメントのハラスメントにあっている」という声です。

たとえばですが、部下に対して改善の意図を込めてフィードバックをしたところ、「それはハラスメントです」と強い調子で返され、以後、何も言えなくなってしまった。あるいは、よかれと思ってねぎらいの言葉をかけたところ、「上から目線で不快でした」と捉えられ、関係がギクシャクしてしまった——。

管理職が萎縮し、「何も言えない」「関われない」という状況を生み出し、チームのパフォーマンス低下に直結しているのではないでしょうか。また、フィードバックも賞賛もなく、ただ“波風を立てない”ことを最優先にする組織文化が根づいているのではないでしょうか。

上記の問題を解決するために、今回は、2つのポイントをご紹介します。

「何に対してフィードバックし、何に対して賞賛するのか」を明確にし、共有すること

プロセスなのか、成果なのか、取り組み姿勢なのか。曖昧なまま発信すると、「何を基準に言われたのか」がわからず、受け手は不信感を抱きやすくなってしまうことが往々にしてあります。共通言語化ができれば、感情的な受け取りのリスクはぐっと減ると考えています。

「この人からの言葉なら素直に受け止められる」という信頼関係を築くこと

フィードバックの技術を磨くことも重要ですが、それ以上に“誰から言われるか”が影響している経験も皆さんにもあるかと思います。日常の関わりの中で、安心感・尊重・誠実さが伝わっていれば、たとえ耳の痛い言葉であっても受け入れられる土壌ができていきます。

今、管理職に求められているのは、「言葉を選び、関係を築きながら、伝える力」だと考えます。これは一朝一夕で身につくものではないため、企業様ごとに体系立てて施策を実施している企業様が増えています。

「何も言えない上司」を量産する前に、貴社の管理職育成を見直していくタイミングの皆様に、少しでもお役立ちできる内容となっておりましたら幸いです。