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キャリアを考えるのに必要なのは「極端さ」ではなく「柔軟さ」

キャリアを考えるのに必要なのは「極端さ」ではなく「柔軟さ」

<a href=桶谷 萌々子" width="104" height="104">

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。キャリア自律の育成体系構築や、管理職のマネジメント強化施策など幅広く支援。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

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先日友人が「目標から逆算してキャリアを考えたいけど、結局ライフプランがたくさん控えている中で、機能するのかな…」という将来への不安を吐露していました。

私含め昨今の若者は、キャリアに対する漠然とした不安をずっと抱え続けていると思います。

「キャリアビジョンから逆算して計画的に良い人生にしていきたい。でもビジョンなんてないし、好きなことなんてわからない」

「自分らしく生きたい。でも社会で働くとなると自分らしさを失ってしまうんじゃないか」

こんな不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。このような声から見えてくるのは、現代のキャリア論の落とし穴は「極端さ」にあるということです。

昨今のキャリアの考え方として多いのは、このようなものではないでしょうか。

「(大きく華々しい)ビジョンを描き、そこに必要なスキルや経験を獲得していくことで充実したキャリアを描ける」

「自分らしく働くためには、仕事とプライベートがはっきり分かれている会社やフリーランスで働くことが必要」

最近SNSでも「会社を辞めてフリーランスになったことで、11時まで寝れる、カフェで仕事ができる、好きなだけ旅行にいける!自分らしく働けるようになった!」というキャッチコピーで転職を推奨する広告をよく目にします。

このような広告からも、働き方に対する考え方の極端さが見えてきます。

極端なキャリアの考え方で不安になるのであれば、「柔軟さ」を重視するのはどうでしょうか。

『人生のレールを外れる衝動の見つけ方』という本では、この「柔軟さ」を重視したキャリアの考え方に近い内容が紹介されています。

本書では、「自分を突き動かす衝動を見つけ、自分の個人的な特性にフィットするようなキャリアイメージやプランを選ぶために、何度も試行錯誤する」ことで自分に合ったキャリアを描くことができるとしています。

自分の心が向くこと(ここでいう衝動)は人生のあらゆるステージで変化していくでしょうし、前述の通り自分ではなかなかコントロールできないライフイベントも人生には多くあります。

一つの大きな目標に固執しすぎず、その時々の心の変化や環境の変化に従って、「どんな生き方が今の自分にフィットしているだろう?」と試行錯誤することが求められているのではないでしょうか。

本書で紹介されている衝動の見つけ方や試行錯誤の仕方は、ここでは取り扱いませんが、「柔軟さ」を体現しているキャリアの考え方だと思います。

社会的にも不安な時代だからこそ、自分のキャリアビジョンという軸を明確に持って生きることが重要だととらえられがちですが、その軸をいかにしなやかに活用できるかが大切なのではないでしょうか。