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かかわりのアクセルを踏むために目的に立ち返る:新入社員育成のコツ

かかわりのアクセルを踏むために目的に立ち返る:新入社員育成のコツ

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著者

三浦 琳斗

著者

三浦 琳斗

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層の研修設計を支援。社内では組織開発の一環としてのイベントの企画・運営を行う。人事として、採用にも取り組んでいる。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

4月は新入社員研修期間でした。各社の新入社員の皆様、数百名以上の方とご一緒させていただきました。
本年、新入社員研修を拝見する中で感じた「新入社員の特徴」を紹介できればと思います。

特に感じた新入社員の特徴としては、周囲への関心がやや薄い傾向にあることです。
近年、コロナウイルスの影響でオンラインでの学習やリモートワークが盛んになっており、それに伴い「人前で話すこと、対話する機会」が減少しています。

学生生活4年間を経験し、入社する流れですが、サークル活動やアルバイトなど、過去に経験した「対話する」必要性が希薄化してきていると感じます。オンライン化によりできることが増える一方で、最近の新入社員を見て「周囲への興味が薄い、見られ方への意識が低い」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ある企業様と40名1クラスの新入社員研修をご一緒した時のことです。

私たちは「顧客や上司と仕事を進めながら、提案するビジネスシミュレーション」を実施しました。
新入社員の皆様は顧客に提案するためのグループを組み、上司を巻き込みながら、顧客の期待を超えて1位を獲得することが目標でした。

そのためには、上司を巻き込みながら提案を練り、顧客の期待を捉えることが重要ですが、上司に相談に行くグループは少なく、「顧客への提案の結果報告」がメインとなり、上司役が存在する目的を理解せずに進行するグループがほとんどでした。

その様子を見ていた上司から「私が何のために部下と仕事を進めるか分かるかな?」というフィードバックがありました。
新入社員の皆様が目の色を変え、「上司には伝えたいことをただ伝える」のではなく、「顧客に提案して一緒に売り上げを伸ばす仲間」であると認識し、ワークに取り組んでいました。

すると、上司への相談時間も増え、「ここまでは理解しましたが、ここからどう進めればいいでしょうか?」といった発言や、「私はA案が良いと考えますが、上司はどう思いますか?」という明確な上司への認識を示す発言が増え、一緒に仕事を進める意識が強くなっていました。

上記の傾向から考えると、新入社員育成のコツは常に目的意識を持たせることです。
ただ仕事をしてくれ、と伝えると、「怒られないためにやってきたことを伝えよう」「面倒くさいから適当にやって上司に直してもらおう」といった意識で仕事をしてしまいます。

そんな時、常に物事の目的を問いかけるかかわりがあると、新入社員の成長も加速するのではないでしょうか。