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シニア層が未来への期待を持つためのキャリア研修

シニア層が未来への期待を持つためのキャリア研修

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著者

庄司 幸平

著者

庄司 幸平

大学卒業後、大手国内メーカーに入社。主に人事制度の運用・改訂に従事。2016年、株式会社シェイクに入社。コンサルタントとして、ソリューション企画・提案に携わる。2018年、株式会社NEWONEに参画。大手企業から中小企業まで、人事・組織戦略コンサルティングに従事。キャリア系のセミナー、講演に数多く登壇。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

先日、50代キャリア研修を対面形式にて実施させていただきました。
その研修の冒頭は、ファシリテーターから投げられた1つの問いから始まりました。

「ぶっちゃけ、何歳まで生きたいと思っていますか?」

シニア研修だからこそのこの問いに対し、「自分は65歳までで良い」と答えた方がいました。
その方は8時間の研修を終える頃には「まだまだやりたいことがある人生だな」と、50代の残りの会社人生の過ごし方、そして65歳のその先のアクションプランを楽しそうに、作成されていました。
ただ、「65歳まで生きれたらもういいよ」研修の中ではあっけらかんと、笑って話されていましたが、すごく生々しく、またキャリア/人生ということへの恐れが表れていたように思えます。

そもそも、50代の周囲を取り巻く環境は大きく変わりつつあり、年々ご相談も増えております。ご相談の内容としても、かつては福利厚生的に老後の健康や資産形成の話を中心にしていたものから、「仕事について、生き方について」掘り下げていく内容に変わりつつあります。

時代背景の変化、企業内の変化の中で、「シニア層への期待」も変わりつつありますが、一方で受け止める本人達としては、もうすぐ悠々自適な定年が見えていたのに、急にはしごを外された感覚があり、また未知の世界なので怖い、という感情もあるように見えます。

そんな中、多くの企業様ではシニアの皆様に対して、「その経験を後輩に還元し、組織にとって良い影響力を発揮してもらうこと」を期待されています。
50代社員の方々、ともすれば「考えたくない、考えたこともないよ」と言われる方のほうが多い皆さまに対し、豊富な経験をより良い形で組織に還元してもらい、本人たちのキャリアを豊かにするためにも、本研修をご一緒させていただきました。

研修内でのメインメッセージは、「これから未来に持っていくこだわりと、ポケットにしまっておくこだわりを選ぼう」

経験豊富な皆様だからこそ、これまでの成功体験から獲得してきたこだわりがあります。ただ、そのこだわりが必ずしもこれから先も組織にとって良い影響になるとは限りません。だからこそ、「今後の自分のキャリアをより豊かにしていくために、未来に持っていきたいこだわりと、そうではないこだわりを選ぶ」ということをゴールにおいて、研修を進めました。

どうして自分が今、未来について考える必要があるのか、という入り口から始まり、

・他の誰でもない「自分にとっての」豊かなキャリアとは何か?
・そもそも自分にとっての「こだわり」とは何か?
・この会社を卒業するときに後輩に何と言ってもらえる会社人生を送りたいのか?
・納得のいく節目に向けて、何を大事にして、何を手放すのか?

そんなワークを通じて、自己認知、将来像の具体化を進めました。

特に、将来像を描いていくワークの中では、「死ぬまで楽しく、仕事をしていたいな」「金稼ぎじゃなく、道楽としての仕事だな」
といった言葉も飛び交い、会社のこと、仕事が好きな皆様の本当の想いがあふれる瞬間でした。

一日を通じて、自分の働き方について、何を変えていきたいのか、前向きに捉えて頂ける場になったように思います。
また、ご一緒する中で、50代の皆様が持つ組織に対するパワーは、若手と比較しても負けないものを持っていることに気づかされましたし、単なる雇用延長のための施策ではなく、本当の意味でエンゲージメントが高まる働き方を、組織も個人も模索していく時代にあると、改めて考えることができた経験でした。